第一章 もうひとつの世界.4
狐神の八雲さんは、見た目的には......九尾?いや、尻尾の数が、一、二、三、四、五、六、七、八!?九尾じゃなくて八尾?
「どうした?優子とやら。」
「......えっ!?私ですか?えっと、その、八雲さんの尻尾の、数が......」
「あぁ、これか、実はな......」
この話は八十年、もうひとつの世界、あやかしの世界でおこったことだ。
当時、あやかしの世界では、色々な神の使い、神使(しんし)の集まりがあった。
このときの俺(八雲)は、神使であった。
集まりの最中、誰かが言った。
「なぁ皆、俺たち神使の集まりの人数って、五十六人だよな?」
「なにをいまさら」
皆口々にそいつに向かって言っていた。
そして誰かが、集まりの部屋に入ってきた。
それは、風の神のとこの神使だった。
だが、それを見た皆は、目を疑った。
そいつは血まみれだった、というより、手や足を何者かにむしられていただ。
足一本でここまで来れたのが不思議なくらいだった。
「や、つ、が、き、た。」
確かに聞いたあいつの言葉、やつがきた、その言葉に皆顔を暗くする。
やつ、とは、このあやかしの世界の住人ではない、なぞの生き物だといわれているものだった。
あやかしの世界 暁ノ龍 @akagaminosirayukihime
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