あとがき
こんにちは。JRFです。
この作品は、私の病的体験をヒントに書かれたものです。唯一神の宗教であるユダヤ教・キリスト教・イスラム教は、天使を認めることがあっても、他の「神々」の存在を認めません。キリスト教の福音が全世界に届いた現在、そして考古学上の神々に対する発見が続く現在、唯一神を中心にしながらも一方で神々へ思いも認めて欲しいという願いを私は持ってきました。その願いを一つの形にしたのが本作です。
死後の世界は、旧約聖書ではほとんど言及がありません。新約聖書でも死後の復活などへの言及はさほど多くはありません。そういうところが宗教の中心ではなかったのでしょう。本作はしかし、死後の世界に焦点を当てて描いています。実際の死後の世界がどうであるかは私は知りません。原理的には、生きている者が書いたどの本にも死後の世界の正しい知識などないはずです。ただ、私はある時、最後の審判がすでにはじまっているという妄想にとりつかれました。つまり、言ってみれば、私達は生きているが半分死んだようなものだ、そういう世界を過ごしているのだ、と妄想したのです。その妄想を物語に落とし込んだため、死後の世界が中心の物語となりました。
キリスト教で死後の世界を描いた先人の仕事としてはダンテの『神曲』を挙げねばならないでしょう。また、死後の世界かどうかははっきりしませんが、最後の審判を描いたものとして新約聖書の『ヨハネの黙示録』が挙げられます。『神曲』の具体的で落ち着いた記述に、『ヨハネの黙示録』の狂った感じをあわせたところを、本作では狙いました。うまくいっていれば良いのですが……。
筆を進めるうちに転生をも扱うことになりました。その点は、今、流行の異世界転生モノに本作がなってしまったという面もあります。時代精神に私が乗っかってしまったということでしょうか。
六節に出てくるキャラクターのレヴィ・アシェラ・鯤は、八房龍之助のマンガのジャック&ジュネ シリーズや『宵闇眩燈草紙』のキャラクターをヒントにしました。また同節の最後に出てくるDVDは、『宇宙ロマン 星に秘められた四六億年の物語』をヒントにしました。四節の砂漠の惑星はいろいろなSFへのオマージュです。他にヒントとした物は、作中にその名前が出ていると思います。
本作が執筆できたことを神に感謝するのはもちろんのこと、私の場合、両親からのいつもの援助に特に感謝しなければなりません。そして、本文を読んでこのあとがきを読んでいる方には、本文を読んで下さったことに強く感謝します。私はブログなどを通じて物を書いてきましたが、ほとんど読まれていないことをアクセス解析などから知っています。読んでくださった、そのことだけで感謝すべきであると身に
ありがとうございました。
ニ〇一六年六月 JRF、著す。
神々のための黙示録 JRF @jrf
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