異世界召喚士の自己転生

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第1話 なんか異世界召喚士ってのになりました。


「という事で最低期間は1000年間。それが過ぎたら後は好きにしていいから。」


何よりも真っ白に輝くロングヘアに一度見たら離すことのできない金に輝く双眼に白い服を纏った今まで見る中で圧倒的な容姿を持つ自称女神は俺にそう言った。


「それじゃあ私はもう行くからじゃあね。あ〜〜やっと終わったぁ〜」

俺が女神に見惚れてる間に彼女は大した説明もしないまま俺を置いて去ってしまった。


この真っ白な空間に俺一人が取り残されてしまったのだ。




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999年と11ヶ月。明日で1000年が経つ。いやぁーー!!長かった!!思い返せば退屈なの1,000年であった。


8月12日夏休み真っ只中。夜中でも余命3週間の蝉は求愛行動をしている。全くいい迷惑だ。

いつも通りネトゲの課金のためにプリペイドカードを買いにコンビニに行った。高校生にしては大金の1万円分のプリペイドカードとついでに小さいチーズケーキを買ったのだ。勿論自分への誕生日プレゼントである。

俺はワンルームアパートに帰った。

ワンルームで狭いアパートだが逆に考えてみれば半径1、2メートル以内で全ての物があるから便利なものだ。


「ビバ!俺!」俺はケーキを前にそう言って真っ暗な部屋に唯一灯したライターについた火を自分で消した。

その瞬間だった。地面の下に真っ白な魔法陣が現れたのだ。

その後一瞬発光したと思うと俺は真っ白な空間で美少女女神に出迎えられたのであった!

「ハッピーバスデー!!18歳平凡高校生 加耶宗介かやそうすけ君♪私は女神のリーシア。」

「今日を持って君に異世界召喚士の銘を任じます!!」


「ジョブ獲得:異世界召喚士」

突然男でも女でもない中性的な声が俺の頭に響いた。


「ふぇ?」思わず変な声を出してしまった。

ジョブ獲得??異世界召喚士?ちょっと待て家にいたら突然魔法陣らしきものが足元に出てきてこの空間に飛ばされた。俺もオタクの端くれだ、コレが異世界召喚だってのはわかる。いやいや、異世界なんて漫画の中だけの話だ....というとこれは夢で、そうかネトゲやってて2日は寝てなかった。きっと倒れてしまったのだろう

「うまくいったようね。それじゃあ最低100年に一回は異世界召喚しないといけないから。ルールはそれぐらいかな?後は自分の従者に聞いて。あなたへの誕生日プレゼントよ。」


「・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」

「って!ちょっと待てぇええええ!!!!」

あの女神俺が考えてる間にどんどん話を進めて消えてしまった。くそあの女神今度あったら一発殴ってやる可愛いと思って何してもいい訳じゃないって事を教えてあげないとな。


俺はまず情報を集めようと一人になった真っ白な空間を見渡した。しかしやっぱり真っ白な空間なだけで何もない。しょうがない残された手がかりはあのクソ女神の話だ。

女神が言っていた事を思い出す。

「後は自分の従者に聞けか....。」

自分の従者何て一般高校生の俺にはいないが女神は確かにそう言った。

しかし現実この空間にいるのは従者どころか俺一人である。

とりあえず思いっきり呼んでみよう。普段はこんな目立つ事何てする事はないが何しろ俺は今一人だ誰に恥じる必要もない。


「俺の従者出てこーいーーーーーーーー!!!!!」

辺りに俺の声が木霊しただけだ。一人でもめっちゃ恥ずかしいじゃん。そう思い頬を赤らませた時。目の前に小さなモヤが出てそこから眠そうな着物を着た真っ黒な鳥が出てきた。

「うわ!ビックリした!!」

「何を驚いている。自分で呼んでおいて無礼な奴だ。」

「鳥が喋った!?.................。じゃあ、お前が俺の従者なのか??」

「いかにも」

聞いてないぞ女神!俺はてっきりメイド服を着た綺麗でツンデレで金髪の案内人を想像してたんだぞ!それが鳥って!確かにちょっと渋さが出ててかっこいいけど。てかキセル吸ってんじゃん。もうおっさんだよ完璧に。

「悪かったな。おっさんで。」

俺の考えてる事がわかるのか?そんな訳ないか鳥だもんな所詮。馬鹿馬鹿クソオヤジ!


ベシ!!


「いたっ!!」羽で思いっきり叩かれた。コレが思ったより痛いのである。ていうかめちゃくちゃ痛いのである。

「お前ワシをなめるのいい加減にしろ!お前ごときが考えてる事なんて手に取るようにわかるわ!早くワシと契約を交わさんか」

「契約?」

「それも知らんでワシを呼び出したのか」はぁとため息を吐いて鳥はそう言った。

「知らないことだらけだね、俺はついさっきリーシアっていう女神にここに飛ばされて説明も不十分なまま一人にされたんだ。それで後は自分の従者に聞けって。」

「はぁリーシアの奴め。厄介な仕事を押し付け寄って。今度会ったら一発殴ってやるわい。まずは自己紹介からじゃ。ワシの名前は玄瀬クロセじゃ。」

鳥に名前なんてあるんだとか思ったらまた殴られそうだからやめとこう。うん。

「俺の名前は加耶宗介よろしくクロ!」

「フッ、クロか。まぁ良かろうそれじゃあ契約だ。お前の血をワシに飲まさせるだけだ。」

いきなりアダ名で呼んだがまんざらでもなさそうだな。って契約って血を飲ますのかマンガとかではよく見るけど実際自分がやるとなると抵抗があるな。

「わかった。血ってのはどのくらいだ?」

「随分飲み込みが早いな。まぁいい血は一滴程度で十分だ。」

「何だそんなもんか。じゃあ行くぞ」

俺は早速親指の先を噛み切ってクロの口バシに垂らした。

すると俺の左手の甲が発光したと思うとその後に赤い紋様のようなものが手の甲に刻まれた。クロの羽も同じような紋様が浮かんでいるからでどうやらコレが契約の証のようなものなんだろう。

「それじゃあ最初の命令だクロ!!まずは俺に異世界召喚士について教えてくれ!」

「良かろう!徹底的に叩き込んでやろう!!」



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