第5話 最強武器はペンとホワイト
「お前、漫画家だろ?トラック、消せ!」
「・・・は?お前、漫画家ってトラック消し屋さんと思ってるの?
違うよ?」
「そんな特殊すぎる専門職望んでねーよ!」
「じゃあ、なんだよ。」
「お前、馬鹿だな。漫画って何で書くんだよ」
「PCとペンタブ?」
「もっと、こうアナログになって」
「和紙と筆?」
「古いわ!お前の周りにそんなヤツいんのかよ?もっと現代になって」
「紙とペン?」
「そう、それ!んで、この世界は?」
「あれだ、漫画の中・・・あー!分かったわ。書けんのか!」
「よーやく分かったか!ハゲが!書くのも消すのもお前の自由だ!」
「なるほどな!! あと、俺はフッサフサだし全国のハゲに謝れ米野郎」
「フキダシ君だっつってんだろ!!全国の農家に謝れ、あと米を二度と食うな」
「俺の実家は農家だ。米は食う。んで、どう消すんだよ」
「お前にこの世界の最強武器、ペンとホワイトをやる!」
そう言うと、米は漫画同様自分の体内から棒状の物体を産みだした。
おやっさん・・・今回は双子かい?
「こっちがペン、そんでこっちがホワイトだ!持て」
ヤツの体内から生み出されたべちょべちょしそうなペン達は
通常のサイズではあった。
通常のサイズではあったが・・・
「ワシはブラック!!貴様の思い描くものを実体化してやろう!
感謝しろ!!!」
「僕はホワイト・・・。あなたの望むままに消します・・・。
お望みなら僕も消えます・・・居ないも同然ですから・・」
・・・喋るんだよ。なんで喋るんだろう?
「ねぇ、お米ちゃん。この最強武器、非常にいらないオプションついちゃってるけど」
「お前友達いないだろ?いい話相手作ってやろうと思って。
あと、次そう呼んだら眼球にオニギリ詰めるから」
「それは勘弁して。いや、普通のでいい てか普通のがいい」
「おいおい!このブラック様を無視するなよ?下等生物め!」
「うるせーんだよ!中二病かよてめーは!」
「口を慎め豚めが!!創造神ブラックに向かって何を!」
「オイ、米ェ!!せっかく創るならもうちょい大人しい奴にしろや!」
「ホワイトは大人しいから釣り合いとれんだろ」
「あぁ!?」
「僕は大人しいです・・・喋ると迷惑ですし、何より余計に空気を重くしてしまいますから・・・。このように、ね・・・。もう死んだ方がいいですか・・・?」
「大人しいとかのレベルじゃねぇんだけどコレ・・・。
病的なまでにネガティブなだけじゃん」
「まぁ、愉快な黒白ペンと頑張れ!じゃあな!」
「あ、待てや!」
米は物入れに引っ込んでそのまま姿を消してしまった。
どら焼き好きの猫型ロボットかお前は・・・
くっそ、ペン共はやかましいわ、色々ピンチだわで大変な事になってきやがった。
あぁ、家に帰りたい。日常の尊さが分かる。
無くなって気づくものってあるよね・・・。
このラブコメの世界を書き換えたところでリアルの人たちを救えんのか?
とゆうか、なんで俺がこんなことやらなきゃいけないんだ?
こうゆうのってさ、正義感満載な主人公がやるもんだろ。
俺に正義感なんて皆無だわ。ボランティアも赤い羽根募金もした事ないんだぞ
そんな奴がどうして・・・
ちくしょう、やってやる。やったあとに聞こう。
多分、やらなきゃコメ野郎も出てこない。
次に進むための
自分を変えるための一歩だ
マンガ界からこんにちは! 博徒ゆうり @youch9
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。マンガ界からこんにちは!の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます