国会議員、フィリバスター牛山の議事録

深海

さらば!フィリバスター牛山!

議長「牛山議員!」


牛山「はい。それではしゃべらせていただきます・・・。えっと・・・ですね。

この作品がR-18なのはRがアルファベットで18番目だからです。決してエロい言葉が国会で飛び交う椿事にはならないので安心していただきたい。R-15とかいう義務教育も終えていないような戯言には付き合う言われはありません。

さて、我が党としては・・・まあ私1人なんですけども、

この法案に賛成するわけにはいきません。

まずですね、子供は宇宙人なんですよ。

なぜかっていいますとここに厚生労働省による統計があるんですよ。

あなたの子供は人間ですか?との問いに100%の親がですね・・・

あのー・・・「はい」と答えているんですよ。

これは驚くべき値だと思いますよ。

なぜかと言いますと・・・えとー・・・・子供は人間だということを

なぜ断言できるのかというプロセスをその・・・無視と言うか・・・。いや、

無視と言っていいのかな・・・?そう、無視しているんです。

自分が人間だから子供も人間だという論理。

それを無条件に受け入れていいのかという。

つまり、何が言いたいかといいますと・・・・子供は宇宙人なんです。

親が人間でも子供が人間とは限らないんですね。

どういうことかと言いますと、親に何者かが托卵しているんです。

まずですね、かの有名な法医学の教授アレクサンドル・ビネガー・ジョーが

言っている通りですね、宇宙人は放射能を放つんですよ。

放射能を放つということはですね、生殖機能を破壊できると。

この前の原発事故でもあったとおり、放射能怖いですね。

怖いから・・・怖いから・・・・怖いんですよ。

怖いということは・・・。えっと・・・。すみません。水飲みます。

え。水持ち込んではいけない?ごめんなさい。

じゃあ呑まずにのどが渇いて死んだらあなたは責任をとれるんですね?

私がこうやって長々しゃべっているのは法案通過を遅らせるためです。

しかし議事録を書いている人が死んでしまうので、

まああまり喋る気はございません。

ですけどね・・・あんのお・・・。こうして・・・。その・・・。

私が死んだら余計遅れると思うですよ。

救急車がいっぱい来ると思うんですよ。大変じゃないですか。

つまりあなたは私の水分補給を邪魔する権利はないと。

地球温暖化の話を思い出しました。牛のげっぷが地球温暖化に

繋がっているという話でしたね。最近は牛のげっぷがあまりにも

地球の生態系を変えているという話から、牛を遺伝子操作して

牛のげっぷを出させなくする見たいなことをやっているのですよ。

総理はご存じないかもしれないですけどねえ、私は子供が大好き。

子供が大好きだからこそ看過できないわけですよ。

未来ある若者がこうやってどんどん遺伝子を組み替えられて・・・。

牛のげっぷがいかに有害であろうと、遺伝子を組み替える権利は

あなたにはないと思うんですが総理!どう思われますか。」


総理「我が党は遺伝子多様性を保護するカルタヘナ議定書に批准しておりますので、

このような遺伝子組み換え生物が出回るようなことはございません。」


牛山「なに牛の話をしているんですか!私は子供の話をしているんですよ!!

少子高齢化問題はとても重要な問題で、

早急に解決しなければいけないということなんです。

まったくそんな事態に牛の話をぬけぬけと!

私は牛山ですけどねえ!だれよりも人間のことを考えているんですよ!

さて、総理の詭弁のせいで話がそれてしまいましたが、閑話休題。

話を戻しましょう。私は水を飲みます。潤いました。私の幸福度が上がった。

幸福度を最大化することが政治だというのが良くわかります。

あなたの英断に感謝します。総理。

では改めて。

フラクタル図形をご存知でしょうか。

フラクタル図形は自己相似図形と言ってその一部が全体に相似な図形のことを言います。

有名なものではゴッホ・・・バッハ・・・?まあどっちでもいいや。

とにかく雪印みたいなものがありますね。

自然界にはフラクタル図形が大量に存在するわけでございます。

このように重要なものが自然に隠れていることが多々ある。

またひとつ賢くなりましたね。総理。

というわけでこの少子高齢化法案の問題点を自然の観点から言い当てて見せましょう。

カッコウの托卵という現象が・・・ご存知でしょうか、総理。」


総理「カッコウという鳥は卵を別の鳥の巣で生んで、その巣の親鳥に育てさせるとか。」


牛山「その通りであります。これが人間にも起こっていないということを、あなたは断言できるでしょうか。」


総理「できます。」


牛山「あ!それを言っちゃったんだ!!あーあ!!違法だ違法だ!!これは政府が国民の受精卵を監視していることを公言した瞬間じゃないですか!皆この奇跡の目撃者ですよ!!これはいけないですね。これで与党の悪事は世界に発信されたと。ものすごい監視社会じゃないですか!日本って!とても悪いですね。しかしこの国のイメージが下がるのはよくないわけです。私もこの国の人間ですから。成り済ましがたくさんいる中でも私は私であるということを断言できるし、あなたはそれを否定することはできない。それだけのことです。というわけでいまの問答は無しということにしましょう。政府は托卵説を否定できない。さて、托卵説が否定できないとなると仮説は次に、うつります・・・。えと、えと・・・で最初に申し上げた通り我が国の国民には危機感が全くないと。無防備だと。とても危ないわけです。で、危ないからそのぜい弱性に漬け込むようなリスク増大策を政府は取るべきではないと。国民は自分の子供が人間だと信じ込んでいる。この莫大なセキュリティホールを埋める方法は存在しません。確かめる方法が存在しない以上、もう駄目です。終わりです。しかしその滅びを待つだけで飽き足らず、世界を破滅に導こうとは!それは許されざることですね!総理、もう一度法案の目的を述べてください!」


総理「売春・レイプの完全合法化により、少子高齢化を解決することであります。」


牛山「ほら!少子高齢化を解決するといっている!ここに問題があるわけですよ!今ですね、私の子供が私の次の世代を担うのが私たちだということを私の世代しか理解していないことが問題なんです。私の次の世代は次の世代を担うことを自覚していない。はたしてこれは人間と呼べるのでしょうか。すなわちねえ、あなたは理解していない!あなたは国民の無知につけ込み、托卵を容認する行動をとっている!それは国民のためにも見過ごすことはできません。」


総理「グガー・・・むにゃむにゃ。もう食べられないよ。」


牛山「そんな古典的な寝言を言わない!起きてください!」


総理「申し訳ない思いであります。カップラーメンをたらふく食べる夢を見ていました。」


牛山「しかしぐっすり寝ていましたね。このように治癒力って素晴らしいんですよ。私この前チンピラに殺されましてね。生き返りましたよ。小説家になろうとかいうサイトでも転生が流行りですしね。まあ私の前世は牛だと聞いていますが・・・。とにかくこの人間個人のバイオロジカル・ユニットとしての再生力を社会全体に対して当てはめることはできないでしょうか?たとえば犯罪者は社会から隔離される。これは社会の治癒力と言うか、なんというか・・・そう、新陳代謝!!この言葉が浮かんだのは奇跡ですね。今日の私、来ています。まあ新陳代謝。いい言葉ですね。とてもいい言葉です。声に出して読みたい日本語でございます。最近の若造は言葉を無視する。先人が積み上げてきた言葉を完全に無視している。これは文化の破壊者というわけですね。この話は後で出てくるので覚えていてくださいね!さて、このように人間は自浄作用を持っているということですね。あれ、新陳代謝いらないじゃん。まあいいか。とにかく自浄作用と新陳代謝によってひたすら人間は淘汰と進化を繰り返してきたと。しかしその淘汰と進化が同じ方向にある時代は既に終わりました。終わったんですよ!だからこそ私たちは新時代に向けて新しい政策をとっていかなければならないというわけです。エコロジー政策もそうです。いまこの議事録をとっている人もようやく気付いたでしょうね。私の発言を読みやすく改行すると著しく紙を消費するということに。こうした心がけが人類の進歩に役立つのです。時に総理、なぜ少子高齢化がいけないのでしょうか?」


総理「むにゃむにゃ・・・・・・うわああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!来る!蟲が来る!!死にたくない!!死にたくないんだあ!!うわああああああ!!」


牛山「少子高齢化は労働力の減少や若者の負担増加など様々な負の影響があることは否めません。これを一言で言うならば「衰退」・・・・でしょうか。しかしこの衰退は成熟と言い換えることはできないでしょうか。さらに・・・・。」














牛山「ここで唐突に今まで孤独死で亡くなった方々への黙祷を捧げました。この黙祷は今までの私たちの過去の世代、そして滅びゆく与党と人類への黙祷でもあります。こうした祈りの力と言うのは古代日本から脈々と受け継がれてきた。これは素晴らしい。私たちは今まで生きてきた全ての人のために、今を生きる権利があります。」


総理「その通りです。しかし私たちは同様に未来に生きる世代への責任を負う。これもまた、事実でしょう。」


牛山「ノンノンノーン!!それは無理無理無理のかたつ無理!!おっと。」














牛山「黙祷は大事です。2回しましょう。総理も一緒に。」


総理「私もやるのですか・・・。」












牛山「黙祷が終わったところで。私たちは何故未来に対して責任を負わなくてはならないのか。そんなことはないはずなのです。私たちは私たちで生きています。なぜなら、未来が存在するから私たちがいるわけでは断じてないからです。過去が存在するから現在・・・これは原罪とも言い換えられるかもしれませんが、それが存在している。しかし未来が無くても現在は存在しうる。すなわち私たちは未来の世代に対してなんら責任を負う必要はない。私たちは『継承』などという高等なことはしていない!先人の骨を拾い集めているだけだ。私たちに未来へ骨を残す義務など、微塵足りともありゃしない。というわけです。死んだら骨が残るが、骨を残す必要はない。そうではあーりませんか?」


牛山「ぽてちうめえ」


牛山「私はポテトチップスが大好きです。やれ高カロリー、やれ脂っこい、そんなことを言われますがポテトチップスはおいしい、ただそれだけで存在を主張している素晴らしい実存と言えるではありませんか。ポテトチップスはおいしい。人間は生きる。この二つに類推を見出すのは私だけではないはずです。人間は存在しているからこそ美しい。そこに継承という義務は介在し得ない。そう思いませんか?」


総理「思いません」


牛山「あなたの無教養には呆れ果てました!ハイデガーの・・・なんだったっけ・・・書物を読んでください!サルトルの「実存と無」を読んでください!この話は次の国会で持ち越します。あなたにも分かりやすく言いますとねえ、ポテチはおいしいから価値がある。人間はうまいから価値がある。それだけのこと・・・・あれ?」


牛山「人間はうまいです。精巧です。食べたわけではありません。すみません。」


牛山「とにかく。私たちの世代は過去の世代の遺物を依り合わせ、私たちの世代のためだけに生きる。次の世代は私たちの骨を勝手に拾えばいい。この論理に何ら矛盾はないはずですよね。だから私は人類の存続可能性について全く考慮しない。人間、滅びるときは滅びるんだ。私の知り合いのお坊さんもそう言っていました。全身にタトゥーを彫り、常に女を2人侍らせて、そんなお坊さんでした。彼はですね、先月末期癌で死んだんですよ。彼が先ほどの言葉を言ったのものその時です。」


総理「黙祷してるので喋っててください。」


牛山「ありがとうございます。その僧侶が最近幽霊として私の前に現れましてね、なにかわめいていたんですよ。よく話を聞いたらね、地獄には女がいないと。天国に行きたかったと。だから現世に戻って来たはいいが、侍らせていた女は皆別の男と遊んでいる。齢80にして自分の欲の罪深さ、無意味さを痛感したわけです。そう。人は悔い改めることができる。だから人は成長することができる。これは素晴らしいことなんですよ。逆に言えばですよ。対偶という概念を用いればですね、人は成長する。の対偶もまた真なんですねえ。そうすると成長しないのは人ではない。というわけです。これも真。ならば子供が成長しないことを示せば人じゃなくなるということを示せるわけです。さて、どうでしょうか。先日総理が『いじめ防止法案』を成立させた・・・きっかけとなった事件を覚えていらっしゃりますか。」


総理「はい。少年4人らが80代男性29人を連続殺人。全員ナイフで全身を刺されていた・・・。死体は琵琶湖に捨てたとされている事件です。」


牛山「その事件の主犯格、少年4人は未だに反省をしていない。裁判でも次のように喋っていたとか。ちなみにその主犯格は私にすごく憧れていて、法廷でもフィリバスター・・・長々しゃべって時間稼ぎすることですが・・・そうしたらしいですね。では引用します。」




裁判長「判決を下す前に。最後に何か言うことはあるか?どうせ死刑になりますが。」


この時法廷内はざわめきました。当然でしょう。少年法により彼の罪が軽くなると思われていた。誰もがこの国の正義の不在を嘆いた。しかし死刑になったのです。犯行の残忍さが決め手となったのでしょう。裁判員のうち半数は事件概要を聞くだけで、残りの半数と裁判官は遺体写真を見てPTSDを発症。これを裁判員制度の欠陥と言わずして何を欠陥と言えばいいのか。さて、最後の弁明としてAが言った言葉ですが・・・。


A「皆さん。心配しないでください。私は復活します。なぜなら大いなる神グレスタルの使いである私は人間を超越しているからです。あなたは私を殺せない。いいですか。あなたたちの国の価値観では私のしたことは重大な犯罪です。しかしこれは淘汰なのです。犯罪ではありません。」


「淘汰」という言葉の重み。誰もが言葉を失いました。


『こいつとは、分かりあえない。』


皆がそう思ったのです。


A「淘汰を犯罪とする社会を考えてください。あなたは私を淘汰している。犯罪者だからと言ってこの世界からはじきだそうとしている。私は老害を淘汰した。この国を喰いつくす怪物を淘汰した。私は勇者であり、犯罪者ではないのです。私を決死の捜査の上捕まえた警察は勇者でしょう?なぜ犯罪者ではないのですか。淘汰を犯罪としてしまえば、待っているのは停滞・・・滅びです。」


裁判長「あなたは思いあがっている。ゆっくり牢獄の中で頭を冷やしなさい。」


A「冷やしなさい・・・ねえ。普通の人間は体温が20度以下に下がると生命の危機に犯される。私もかつてはそうだった。私には友達がいました。そこに佇む3人は共犯者であり、友達ではないので、別の人ですが・・・・。彼と雪山登山に行った時です。私たちは遭難しました。                     」


裁判長「何ですかこの間は。」


A「あなたがジョークに寛容のない無教養な人間だということが理解できたので、この間にも十分な意義があったかと思います。私は老人は淘汰するものの、その魂まで淘汰しようとはしない。私たちはこの世界にある現存在を淘汰するものの、その現存在を統括する魂までも淘汰しようとはしない。つまりです。わたしは親父ギャクを否定はしない。過去の遺物として十分に敬意を払う。しかし過去の遺物が現在を食いつぶす・・・かの牛山議員は現在を原罪と言い換えていましたが・・・その通りだと思われます。なぜならなぜか私たちは生まれてきた段階で過去の世代に責任を負うからですよ。これを原罪と言わずして何を原罪と言えばいいのでしょうか?アダムとイブが最初の人間だとしたら、ノドの地の人々はどこから来たのでしょうか?これこそ原罪と言わざるをえません。とにかく。あなたは『そうなんです』と言えばよかったのです。」


法廷内で笑う人は誰もいませんでした。ちなみに私は現在を原罪と言ったことは一度もありません。そんなゴミみたいなアナロジーを使うのは優雅ではないからです。首をかけてもいいです。Aが突如キレました。


A「笑えよ!!お前たちが大好きな親父ギャグだろおおお!!昔はこれを見てげらげら下品に笑っていたんだろぉ!?おら、笑えよ!!!何で笑わねえんだよ!!俺がやっぱり若者で、宇宙人で、新人類で、ゴミだからか!?死ねよ!!全員死ねよ!!うわあああああああああ!!!どいつもこいつも若いからって馬鹿にしやがって!俺は税金を払っているんだ!消費税20%を払っているんだぞぉおおおお!!税金を食いつぶすゴミとは違うんだぁ!!!」


暴れるA。法廷の証言台は真っ二つにわれ、検事席と弁護席がくっつく。その暴虐に対して、裁判長は木槌を打ち鳴らすことは出来ませんでした。なぜなら日本の法廷に木槌はないからです。逆転●判じゃないんですから、もっと現実を見るべきだと思いますが、


裁判長「至急Aを取り押さえるように!」


こうして被告人不在のまま、判決が言い渡されました。


彼は私を目標としていながら、その主張は全く逆でした。


私が生みだした怪物ですから、私が責任を取らなければならない。


その少年Aに私は文通を行うようにもちかけました。


彼はすぐに承諾しました。


この文面の中身はあとで言いますから、ひとまず議題に戻りましょう。


総理「あなたの責任じゃないですか。」


牛山「とにかく・・・。彼の論点は2つありました。まずは淘汰が許されるかどうかということ。そして、淘汰が許されないならば自分も受け入れられるべきだということ。この二つでした。」


総理「もう切り上げていいですか。さっきから回り道ばかり。議長がそろそろ採決に入りたそうにこっちを見ているんですよ。あの欲しがりようはただものではないですね。」


牛山「ぐっ・・・・・。そういえば何故『ぐっ』なのか。『げっ』や『ごっ』ではなく」


総理「そういうのはもういいから!!」


議長「それでは少子高齢化対策法案の採決に移ります。」


??「異議あり!」


議長「だれですか?」


馬井「私です、馬井です!!」


牛山「馬井議員!!」


馬井「黙って聞いていればお前の論理は穴だらけ、ガバガバじゃねえか!総理の嫁に匹敵するぞ!十分な討議が尽くされたとは断じて言い難い!」


牛山「勝負ですか?望むところです。しかし、なぜ与党の議員であるあなたが私の時間稼ぎに協力するのですか?」


総理「馬井議員!これは重大な造反に当たりますよ!牛山議員の時間稼ぎに協力するおつもりなら、もうこの政党にいられなくなりますよ!」


馬井「任せてください総理!この牛タン野郎を完全論破して見せます!そう・・・私の『論理の狩人』の名にかけて!」


総理「そういうことではありません!彼の時間稼ぎに乗せられちゃだめです!あと馬井議員、先月私の妻とラブホ」


馬井「さあ始めるぞ!お前の論理の穴はなあ!そうだなあ!まずさあ!ええと!・・・うん!・・・・そうだ・・・・!穴だらけなんだ・・・・!欠陥品なんだよ!!」


牛山「なるほど。穴だらけですか。」


馬井「ものすごい数の穴があいている!蜂の巣みたいだ!すごい!穴だらけだ!」


牛山「それって衝撃に強いってことですよね。」


馬井「そうだ!衝撃に強い!だがそれは決して長所ではない!なぜなら!なぜなら・・・!そう!ダイアモンドだ!ダイアモンドはハンマーでたたけば割れる!粉々にだ!なぜかと言えば!ダイアモンドは削れるのには強いが、衝撃には弱い!つまり逆にお前の論理はハニカム構造により衝撃には強くても!削られるのには弱い!よってお前の今までの発言をもう一度見直し、ちょくちょく添削していくぜ!」


総理「馬井議員―――――!!」








では議事録を見直していくぞ。


牛山「はい。それではしゃべらせていただきます・・・。えっと・・・ですね。

この作品がR-18なのはRがアルファベットで18番目だからです。決してエロい言葉が国会で飛び交う椿事にはならないので安心していただきたい。R-15とかいう義務教育も終えていないような戯言には付き合う言われはありません。」


まずこれはだなあ、義務教育を終えていない人間への差別に当たるんだよ!義務教育を終えていない人間を明確に蔑んでいる問題発言だ!あとなあ、Rが前から数えて18番目だということはだなあ、後ろから数えたら8か9番目だということだ!ということはこの議事録はR-9でもいいということになる!しかしだ!そうすると矛盾が生じる!R-9=R-18だとするとなあ、そこからなあ、1=2が導けるんだよ!この式はオイラー方程式への唯一の反証となりうる代物じゃねえか!この物理法則では全てが無に収束する!つまりこの宇宙は特異点になるんだ!これは恐ろしいことだ!国会とあろうものがその独自の宇宙観を国民全体に暗黙の了解のうちに押し付ける・・・・そう!政教分離の法則に反しているんだよ!だからなあ!これは失言であると同時になあ!政教分離の法則に反し、なおかつ宇宙法則の重大な否定と言えるんだよお!!どうだ牛山!最初からぼろぼろじゃねえか!


牛山「さて、我が党としては・・・まあ私1人なんですけども、

この法案に賛成するわけにはいきません。

まずですね、子供は宇宙人なんですよ。

なぜかっていいますとここに厚生労働省による統計があるんですよ。

あなたの子供は人間ですか?との問いに100%の親がですね・・・

あのー・・・「はい」と答えているんですよ。

これは驚くべき値だと思いますよ。

なぜかと言いますと・・・えとー・・・・子供は人間だということを

なぜ断言できるのかというプロセスをその・・・無視と言うか・・・。いや、

無視と言っていいのかな・・・?そう、無視しているんです。

自分が人間だから子供も人間だという論理。

それを無条件に受け入れていいのかという。

つまり、何が言いたいかといいますと・・・・子供は宇宙人なんです。

親が人間でも子供が人間とは限らないんですね。

どういうことかと言いますと、親に何者かが托卵しているんです。

まずですね、かの有名な法医学の教授アレクサンドル・ビネガー・ジョーが

言っている通りですね、宇宙人は放射能を放つんですよ。」


宇宙人はなあ!放射能も放つけどなあ!鼻がひん曲がるほどの体臭を放つんだよお!!これは大きな矛盾だ!!あとなあ!そのアレクサンドル・ビネガー・ジョーっていうのはな、ビネガーだろ!?酢だろ、酢!酢と馬のどっちを信じると言われたら馬の方を信じるよなあ?だから俺は馬だよ。こんな糞みたいな法医学の教授に権威で勝るよう俺の馬井という名字はあるんだぜ?だからアレクサンドルビネガージョーとかいうキチガイを信じるぐらいなら、俺を信じろ!というか牛と馬は互角ということに今はしておくぜ。切り札は、最後まで取っておくものだからな!しかしこの二つの反駁でもう大変なことになっていますね!いやー恐ろしい!けんもほろろ!



「放射能を放つということはですね、生殖機能を破壊できると。この前の原発事故でもあったとおり、放射能怖いですね。怖いから・・・怖いから・・・・怖いんですよ。怖いということは・・・。えっと・・・。すみません。水飲みます。え。水持ち込んではいけない?ごめんなさい。じゃあ呑まずにのどが渇いて死んだらあなたは責任をとれるんですね?私がこうやって長々しゃべっているのは法案通過を遅らせるためです。しかし議事録を書いている人が死んでしまうので、まああまり喋る気はございません。ですけどね・・・あんのお・・・。こうして・・・。その・・・。私が死んだら余計遅れると思うですよ。救急車がいっぱい来ると思うんですよ。大変じゃないですか。つまりあなたは私の水分補給を邪魔する権利はないと。地球温暖化の話を思い出しました。牛のげっぷが地球温暖化に繋がっているという話でしたね。最近は牛のげっぷがあまりにも地球の生態系を変えているという話から、牛を遺伝子操作して牛のげっぷを出させなくする見たいなことをやっているのですよ。総理はご存じないかもしれないですけどねえ、私は子供が大好き。子供が大好きだからこそ看過できないわけですよ。未来ある若者がこうやってどんどん遺伝子を組み替えられて・・・。牛のげっぷがいかに有害であろうと、遺伝子を組み替える権利はあなたにはないと思うんですが総理!どう思われますか。」


ここに特に異論はない。


牛山「なに牛の話をしているんですか!私は子供の話をしているんですよ!!少子高齢化問題はとても重要な問題で、早急に解決しなければいけないということなんです。まったくそんな事態に牛の話をぬけぬけと!私は牛山ですけどねえ!だれよりも人間のことを考えているんですよ!さて、総理の詭弁のせいで話がそれてしまいましたが、閑話休題。話を戻しましょう。私は水を飲みます。潤いました。私の幸福度が上がった。幸福度を最大化することが政治だというのが良くわかります。あなたの英断に感謝します。総理。では改めて。」


確かに騙されそうになったぜ。お前は牛山だが、牛より人のことを考えているとか言いたげだった。普通の人は牛山と言う名字を聞いて、牛のほうが目につくよなあ?しかし!それを今回貴様はカモフラージュに利用した!貴様は牛の手先ではない!山の手先なのだ!すなわち山のためなら人間はどうなってもいいと考える急進的エコロジストなのだ!だから先ほどの地球温暖化に対する発言が説得力を失うのは日を見るより明らかだよなあ?お前は本当は人間の遺伝子をすべて組み替えて、地球にやさしい世界を作りたいと思っているんだろお?


牛山「フラクタル図形をご存知でしょうか。フラクタル図形は自己相似図形と言ってその一部が全体に相似な図形のことを言います。有名なものではゴッホ・・・バッハ・・・?まあどっちでもいいや。とにかく雪印みたいなものがありますね。自然界にはフラクタル図形が大量に存在するわけでございます。このように重要なものが自然に隠れていることが多々ある。またひとつ賢くなりましたね。総理。というわけでこの少子高齢化法案の問題点を自然の観点から言い当てて見せましょう。カッコウの托卵という現象が・・・ご存知でしょうか、総理。」


少子高齢化法案の問題点を自然の観点から言い当てるのはいいことだが、お前の言う自然とは何だ?お前が急進的エコロジストであり、ナスカの地上絵を踏みにじる悪魔だということは先ほど証明されたばかりだ。その自然は実際に存在する自然なのか?お前の脳内で美化された僕の考えたすばらしい自然じゃあねえのか?


牛山「あ!それを言っちゃったんだ!!あーあ!!違法だ違法だ!!これは政府が国民の受精卵を監視していることを公言した瞬間じゃないですか!皆この奇跡の目撃者ですよ!!これはいけないですね。これで与党の悪事は世界に発信されたと。ものすごい監視社会じゃないですか!日本って!とても悪いですね。しかしこの国のイメージが下がるのはよくないわけです。私もこの国の人間ですから。成り済ましがたくさんいる中でも私は私であるということを断言できるし、あなたはそれを否定することはできない。それだけのことです。というわけでいまの問答は無しということにしましょう。政府は托卵説を否定できない。さて、托卵説が否定できないとなると仮説は次に、うつります・・・。えと、えと・・・で最初に申し上げた通り我が国の国民には危機感が全くないと。無防備だと。とても危ないわけです。で、危ないからそのぜい弱性に漬け込むようなリスク増大策を政府は取るべきではないと。国民は自分の子供が人間だと信じ込んでいる。この莫大なセキュリティホールを埋める方法は存在しません。確かめる方法が存在しない以上、もう駄目です。終わりです。しかしその滅びを待つだけで飽き足らず、世界を破滅に導こうとは!それは許されざることですね!」


日本の女は非常にガードが堅い。現職国会議員の俺が何度合コンを開いても無視される。ぜい弱性に漬け込むリスク増大策のように見えるが、実はガードが堅いんだから何の問題も無いだろう?あと国民は自分の子供が人間だと信じ込んでいるというがその反証はいくらでもできる。国民が自分の子供を愛するのは、自分の子供が人間だからではない。たとえ自分がネズミを生もうがクラゲを生もうが同様に愛するはずだな。童貞のお前にはわからないだろうが、それが親子愛というものだ。親子のつながりは種族の壁を超えるかどうか。それについて先ほどお前が引用したアレクサンドル・ビネガー・ジョーの弟子、クリミリス・デヴィ・スタラタスが興味深い実験をしている。牛山、お前はテレビをあまり見ないだろう?彼はテレビ番組のドッキリ専門のエンターテイナーだった。そこでだ、とある企画を行ったんだ。帝王切開により新生児が誕生し、母親と対面する場面に、一人増やす。つまり「男の子」「女の子」「まりも」の3つが子供としてみなされたわけだ。もちろん最初は皆戸惑うが、10年たった後取材した時、誰もそのまりもを捨てた人はいなかった。つまりここから言えるのは自分の子供が人間かどうかなんてどうでもいいということだよ。つまり親子愛はガードを超越しているということなんだ。ちなみによく知らないがどこかに行けばマネキンかなんかと結婚することができる。初夜を迎えるとしよう。はたして、何が生まれるのか?それは人間ではないが子供ではある。そう。お前が今言ったことは人間以外と結婚した人への差別発言に当たる!至急訂正していただきたい!!!


牛山「ほら!少子高齢化を解決するといっている!ここに問題があるわけですよ!今ですね、私の子供が私の次の世代を担うのが私たちだということを私の世代しか理解していないことが問題なんです。私の次の世代は次の世代を担うことを自覚していない。はたしてこれは人間と呼べるのでしょうか。すなわちねえ、あなたは理解していない!あなたは国民の無知につけ込み、托卵を容認する行動をとっている!それは国民のためにも見過ごすことはできません。」


これはちょっと意味がわからない。

「私の子供が私の次の世代を担うのが私たちだということを私の世代しか理解していない」

とは私が4回も出てきていて嫌になるぜ。俺の文章を俺が書いたときには俺の秘書が隅々までチェックされたものを俺当てに提出するから・・・・意図的にやってもこんな文章書けるもんじゃねえ。主語が何回も出てきてややこしいのは作れるが、文構造が分からなくなるのはごめんだね。


総理「グガー・・・むにゃむにゃ。もう食べられないよ。」


牛山「そんな古典的な寝言を言わない!起きてください!」


これが古典的な寝言かどうかは断言できないはずだ。もう食べられないよ、という寝言には当然腹いっぱい食べるという夢が伴うはずだ。そこで平安時代や江戸時代にこのような夢を見るだろうか?夢には隠された欲求があるわけであり、飢餓状態にあった人々がその腹いっぱい食べたいという夢を見る。つまりなあ、この夢は飢餓に負けず生き抜いてきたかつての人々の軌跡の先にある夢なんだよ。その寝言を古典的だと言い捨てることは現代が飽食の時代にあることを意味するが、実際はそんなことはない。貧困でその日を生きることもできない人々は大量に存在する。つまりだ。つまり、これは決して過去の寝言として切り捨てていいものではない。この寝言自体は、総理が貧困問題に対して日夜考えているからこそ発せられたものだ。本当にこの国を任せるに値する見上げたお方だよ。え、ほめても党員除名は覆らない?ごめんなさい。


牛山「しかしぐっすり寝ていましたね。このように治癒力って素晴らしいんですよ。私この前チンピラに殺されましてね。生き返りましたよ。小説家になろうとかいうサイトでも転生が流行りですしね。まあ私の前世は牛だと聞いていますが・・・。とにかくこの人間個人のバイオロジカル・ユニットとしての再生力を社会全体に対して当てはめることはできないでしょうか?たとえば犯罪者は社会から隔離される。これは社会の治癒力と言うか、なんというか・・・そう、新陳代謝!!この言葉が浮かんだのは奇跡ですね。今日の私、来ています。まあ新陳代謝。いい言葉ですね。とてもいい言葉です。声に出して読みたい日本語でございます。最近の若造は言葉を無視する。先人が積み上げてきた言葉を完全に無視している。これは文化の破壊者というわけですね。この話は後で出てくるので覚えていてくださいね!さて、このように人間は自浄作用を持っているということですね。あれ、新陳代謝いらないじゃん。まあいいか。とにかく自浄作用と新陳代謝によってひたすら人間は淘汰と進化を繰り返してきたと。しかしその淘汰と進化が同じ方向にある時代は既に終わりました。終わったんですよ!だからこそ私たちは新時代に向けて新しい政策をとっていかなければならないというわけです。エコロジー政策もそうです。いまこの議事録をとっている人もようやく気付いたでしょうね。私の発言を読みやすく改行すると著しく紙を消費するということに。こうした心がけが人類の進歩に役立つのです。時に総理、なぜ少子高齢化がいけないのでしょうか?」


ここで牛山、お前は重大な事実誤認をしている。この議事録は電子媒体で取られているから全く資源を気にする必要はない。


総理「むにゃむにゃ・・・・・・うわああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!来る!蟲が来る!!死にたくない!!死にたくないんだあ!!うわああああああ!!」


牛山「少子高齢化は労働力の減少や若者の負担増加など様々な負の影響があることは否めません。これを一言で言うならば「衰退」・・・・でしょうか。しかしこの衰退は成熟と言い換えることはできないでしょうか。さらに・・・・。」














牛山「ここで唐突に今まで孤独死で亡くなった方々への黙祷を捧げました。この黙祷は今までの私たちの過去の世代、そして滅びゆく与党と人類への黙祷でもあります。こうした祈りの力と言うのは古代日本から脈々と受け継がれてきた。これは素晴らしい。私たちは今まで生きてきた全ての人のために、今を生きる権利があります。」


総理「その通りです。しかし私たちは同様に未来に生きる世代への責任を負う。これもまた、事実でしょう。」


牛山「ノンノンノーン!!それは無理無理無理のかたつ無理!!おっと。」














牛山「黙祷は大事です。2回しましょう。総理も一緒に。」


総理「私もやるのですか・・・。」










何故総理が黙祷を1回しかしていないのに勝手に進めているのか?

牛山の神道に対する無教養がうかがえる一幕である。


牛山「黙祷が終わったところで。私たちは何故未来に対して責任を負わなくてはならないのか。そんなことはないはずなのです。私たちは私たちで生きています。なぜなら、未来が存在するから私たちがいるわけでは断じてないからです。過去が存在するから現在・・・これは原罪とも言い換えられるかもしれませんが、それが存在している。しかし未来が無くても現在は存在しうる。すなわち私たちは未来の世代に対してなんら責任を負う必要はない。私たちは『継承』などという高等なことはしていない!先人の骨を拾い集めているだけだ。私たちに未来へ骨を残す義務など、微塵足りともありゃしない。というわけです。死んだら骨が残るが、骨を残す必要はない。そうではあーりませんか?」


牛山「ぽてちうめえ」


俺、私はポテチよりもベビースターラーメンが好きだ。なぜならポテチはパリパリ言うがベビースターラーメンはポリポリ言う。この違いは非常に重要で、パリ=フランス=フランス革命=自由という類型と、ポリポリ=ポリス=警察=公権力という類推が働くからだ。この対立は深刻なものがあり、公権力による自由への圧力は避けられなければならないのは当然である。もちろん、私は行き過ぎた自由にはある程度歯止めをかけなければいけないという格差原理の信望者であり、安易なリバタリアニズムに傾倒することはしない。よって俺はベビースターラーメンが好きだ。おっと、好きなんだぜ。


牛山「私はポテトチップスが大好きです。やれ高カロリー、やれ脂っこい、そんなことを言われますがポテトチップスはおいしい、ただそれだけで存在を主張している素晴らしい実存と言えるではありませんか。ポテトチップスはおいしい。人間は生きる。この二つに類推を見出すのは私だけではないはずです。人間は存在しているからこそ美しい。そこに継承という義務は介在し得ない。そう思いませんか?」


ちょっとテンションが下がってしまったが、ここでポテトチップスの異音異義語が全体主義だということを考慮しなければならねえな。この二つが異音異義語なのは決して偶然でないわけがない。質の良いポテチを食べるために発展途上国の人々が日々搾取されているということも無い。全くの無関係であるからこそ、俺は怖いと思えるんだ。無関心・無責任の構造。それこそがナチスの台頭を許してしまったとかの有名な名前は忘れたが名前はあるんだけどとにかく有名な哲学者が言っているんだ。つまりポテトチップスは全体主義と無関係であるからこそ、全体主義を助長しているといえる。つまりポテトチップスが好きな牛山がネオナチだということは完全に立証されてしまったわけだ。


牛山「あなたの無教養には呆れ果てました!ハイデガーの・・・なんだったっけ・・・書物を読んでください!サルトルの「実存と無」を読んでください!この話は次の国会で持ち越します。あなたにも分かりやすく言いますとねえ、ポテチはおいしいから価値がある。人間はうまいから価値がある。それだけのこと・・・・あれ?」


ネオナチが実存主義を語るな。


牛山「人間はうまいです。精巧です。食べたわけではありません。すみません。」


ここでお前は俺の事を一瞬思い浮かべただろう?上手でもなく美味でもなく、この俺馬井の事をな。イントネーションの違いでわかるのだが、議事録からは参照できないだろう。とにかく牛と馬は犬猿の仲とも言われていて、とても仲が悪い。とにかく導かれるはホモだ。


牛山「とにかく。私たちの世代は過去の世代の遺物を依り合わせ、私たちの世代のためだけに生きる。次の世代は私たちの骨を勝手に拾えばいい。この論理に何ら矛盾はないはずですよね。だから私は人類の存続可能性について全く考慮しない。人間、滅びるときは滅びるんだ。私の知り合いのお坊さんもそう言っていました。全身にタトゥーを彫り、常に女を2人侍らせて、そんなお坊さんでした。彼はですね、先月末期癌で死んだんですよ。彼が先ほどの言葉を言ったのものその時です。」


末期癌の苦しみの中でこんな立派なことを言えるはずがねえよ。かのカールマルクスも言ったんだぜ。「最後の言葉が必要なのは、生きているうちに喋らなかった馬鹿だけだ!」とな!つまりお前の脳内で勝手にその生臭坊主が美化されているにすぎないんだぜ。


総理「黙祷してるので喋っててください。」


黙祷中に喋ってはいけない。やはり神道への無理解・・・あ、これ総理の発言だ、否定したらダメなやつだ。次!


牛山「ありがとうございます。その僧侶が最近幽霊として私の前に現れましてね、なにかわめいていたんですよ。よく話を聞いたらね、地獄には女がいないと。天国に行きたかったと。だから現世に戻って来たはいいが、侍らせていた女は皆別の男と遊んでいる。齢80にして自分の欲の罪深さ、無意味さを痛感したわけです。そう。人は悔い改めることができる。だから人は成長することができる。これは素晴らしいことなんですよ。逆に言えばですよ。対偶という概念を用いればですね、人は成長する。の対偶もまた真なんですねえ。そうすると成長しないのは人ではない。というわけです。これも真。ならば子供が成長しないことを示せば人じゃなくなるということを示せるわけです。さて、どうでしょうか。先日総理が『いじめ防止法案』を成立させた・・・きっかけとなった事件を覚えていらっしゃりますか。」


人は成長する・・・の「人」ははたして「人類」を差しているのかどうかは微妙なんだよ。ダス・マン。ただびと。まれびと。人にもさまざまな種類が存在する。だからこそ人は成長するという対偶をとってもその人がわからない以上、人じゃないという証明も意味をなさねえんだよ。そしてな、お前は考慮していない。俺のようなケンタウロスの存在を。人には死角が必ず存在する。だが灯台下暗しということわざには俺は必ずしも賛成していない。東大の下の方の人間は就職に苦労するといわれているが、それは下だからではなく学科選びが悪いからなんだ。イスラム哲学だっけ?そういうマイナーなところを選んでしまえば就職は辛くなるだろう。しかしイスラム哲学の倍率は決して低くない。行きたくても進振りで別の所に行かされる人も少なからずいる。つまり東大の下の方の未来が暗いのではなく、東大であろうと進路選択を間違えてしまえば苦労するということなんだ。灯台も東大も光あり、この国と言う舟の進路を導く。決してこの類比は無理じゃないはずだ。とにかく見ればわかるとおり俺は馬であり人なんだ。足が4本あるから人の2倍人権がある。足が2本しかないミノタウロスのお前とは違うんだよ。俺、そしてお前は成長するのか、しないのか?ここに生臭坊主を呼んで答えさせてみろよ!死んでるから無理だろうがな!


馬井「さて、あらかた反論は終わったぞ。」


牛山「ぐうの音も出ない!」


総理「ぐう・・・・。」


馬井「お前の論は勢いで押し切る。そのせいかどれだけめちゃくちゃでも突破力が存在する。だからこそ横から削ぎ落す方法が有効だ。この矢のように!」


牛山「さすがですね。論理の狩人と呼ばれた馬井議員。もうかれこれ17000字ぶん時間が経過したような気がします。」


馬井「まだやれるよな?」


牛山「もちろんです。」


総理「ぐう・・・。」


馬井「もう総理も寝てしまったしさ。ブレークがてら思い出話でもしようか。」


牛山「そうですね。」


馬井「俺の思い出は長いぞ。そう簡単に終わるとは思わないことだ。」


牛山「初めてください。」


馬井「獣姦とは本当に罪深いよな。俺のようなケンタウロス。お前のようなミノタウロス。俺たちには当然人権はなかった。人間じゃないから。どこに行っても化け物と呼ばれていたよ。本当に何度も何度も転校を繰り返して、出会えたんだ。お前、そして・・・そこで寝ている鳥川総理に。俺たちは小学校で出会い、いじめられっ子どうしてすぐ仲良くなった。人間、牛、馬。この3つが集まる教室は全国どこにもなかったそうだ。」


鳥川「ぐー。ぐー。」


馬井「鳥川の父親も総理大臣だったが、本当に先進的な人だった。自分から鳥と結婚し、子供を生ませた。そうして生まれた鳥川は女性議員で世襲議員でかつ鳥人間という誰にも侵害しがたいアイデンティティを持って生まれたんだ。俺たちみたいなコモディティとは違う。彼女は鳥人間であることが誇りで仕方がなかった。しかしそれと同時に孤独も感じていたんだ。だから自分みたいなキメラを増やそうと、レイプ合法化を公約にしていたのさ。あいつの卒業文集覚えているか?『わたしは、れいぷはいいことだとおもいます。うしやまくんやうまいくんみたいな、きめらがどんどんふえてくれればだれもかなしみません。さびしくありません。』」


牛山「総理、子供のころから・・・・。何も変わっていないですね。」


馬井「いや、完全に変わってしまったさ。中学生の時に。・・・・変わってしまったんだよ!!天使の羽とか呼ばれて完全に舞い上がっちまったんだ!そう!人間はなあ!堕ちた天使じゃなく、舞い上がった猿だったはずなんだ、だがあいつは鳥のDNAを組み込むことによってそれを克服した!本物の天使になっちまったんだよぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!中学生の時、あいつは「ミュータントを率いる天使となる!」とか言い出して・・・。そのままここまで来ちまったんだ。」


牛山「その話はまたの機会に・・・・・。議長。どうやら時間切れみたいです。もう月があんなに高く。今日の本会議は終わりですね。この議題は明日へと持ち越しになるようです。」


馬井「今日は三日月だけどな」


2日目


鳥川「それでは牛山議員。続きをどうぞ。簡潔にお願いします!あと馬井議員!あなたは我が党から除名されました。」


馬井「悲しいです。牛山、お前の党に入ってもいいか?」


牛山「いいですよ。それでは先日馬井議員から反駁がございましたので、それぞれ訂正していきたいと思います。全く関係はございませんが、日本国憲法をおさらいしておきましょう。


日本国憲法

(昭和二十一年十一月三日憲法)



  日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、わが国全土にわたつて自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであつて、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。これは人類普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基くものである。われらは、これに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する。

 日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。

 われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであつて、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従ふことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる。

 日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓ふ。


   第一章 天皇


第一条  天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であつて、この地位は、主権の存する日本国民の総意に基く。

第二条  皇位は、世襲のものであつて、国会の議決した皇室典範 の定めるところにより、これを継承する。

第三条  天皇の国事に関するすべての行為には、内閣の助言と承認を必要とし、内閣が、その責任を負ふ。

第四条  天皇は、この憲法の定める国事に関する行為のみを行ひ、国政に関する権能を有しない。

○2  天皇は、法律の定めるところにより、その国事に関する行為を委任することができる。

第五条  皇室典範 の定めるところにより摂政を置くときは、摂政は、天皇の名でその国事に関する行為を行ふ。この場合には、前条第一項の規定を準用する。

第六条  天皇は、国会の指名に基いて、内閣総理大臣を任命する。

○2  天皇は、内閣の指名に基いて、最高裁判所の長たる裁判官を任命する。

第七条  天皇は、内閣の助言と承認により、国民のために、左の国事に関する行為を行ふ。

一  憲法改正、法律、政令及び条約を公布すること。

二  国会を召集すること。

三  衆議院を解散すること。

四  国会議員の総選挙の施行を公示すること。

五  国務大臣及び法律の定めるその他の官吏の任免並びに全権委任状及び大使及び公使の信任状を認証すること。

六  大赦、特赦、減刑、刑の執行の免除及び復権を認証すること。

七  栄典を授与すること。

八  批准書及び法律の定めるその他の外交文書を認証すること。

九  外国の大使及び公使を接受すること。

十  儀式を行ふこと。

第八条  皇室に財産を譲り渡し、又は皇室が、財産を譲り受け、若しくは賜与することは、国会の議決に基かなければならない。

   第二章 戦争の放棄


第九条  日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。

○2  前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。

   第三章 国民の権利及び義務


第十条  日本国民たる要件は、法律でこれを定める。

第十一条  国民は、すべての基本的人権の享有を妨げられない。この憲法が国民に保障する基本的人権は、侵すことのできない永久の権利として、現在及び将来の国民に与へられる。

第十二条  この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によつて、これを保持しなければならない。又、国民は、これを濫用してはならないのであつて、常に公共の福祉のためにこれを利用する責任を負ふ。

第十三条  すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。

第十四条  すべて国民は、法の下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。

○2  華族その他の貴族の制度は、これを認めない。

○3  栄誉、勲章その他の栄典の授与は、いかなる特権も伴はない。栄典の授与は、現にこれを有し、又は将来これを受ける者の一代に限り、その効力を有する。

第十五条  公務員を選定し、及びこれを罷免することは、国民固有の権利である。

○2  すべて公務員は、全体の奉仕者であつて、一部の奉仕者ではない。

○3  公務員の選挙については、成年者による普通選挙を保障する。

○4  すべて選挙における投票の秘密は、これを侵してはならない。選挙人は、その選択に関し公的にも私的にも責任を問はれない。

第十六条  何人も、損害の救済、公務員の罷免、法律、命令又は規則の制定、廃止又は改正その他の事項に関し、平穏に請願する権利を有し、何人も、かかる請願をしたためにいかなる差別待遇も受けない。

第十七条  何人も、公務員の不法行為により、損害を受けたときは、法律の定めるところにより、国又は公共団体に、その賠償を求めることができる。

第十八条  何人も、いかなる奴隷的拘束も受けない。又、犯罪に因る処罰の場合を除いては、その意に反する苦役に服させられない。

第十九条  思想及び良心の自由は、これを侵してはならない。

第二十条  信教の自由は、何人に対してもこれを保障する。いかなる宗教団体も、国から特権を受け、又は政治上の権力を行使してはならない。

○2  何人も、宗教上の行為、祝典、儀式又は行事に参加することを強制されない。

○3  国及びその機関は、宗教教育その他いかなる宗教的活動もしてはならない。

第二十一条  集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する。

○2  検閲は、これをしてはならない。通信の秘密は、これを侵してはならない。

第二十二条  何人も、公共の福祉に反しない限り、居住、移転及び職業選択の自由を有する。

○2  何人も、外国に移住し、又は国籍を離脱する自由を侵されない。

第二十三条  学問の自由は、これを保障する。

第二十四条  婚姻は、両性の合意のみに基いて成立し、夫婦が同等の権利を有することを基本として、相互の協力により、維持されなければならない。

○2  配偶者の選択、財産権、相続、住居の選定、離婚並びに婚姻及び家族に関するその他の事項に関しては、法律は、個人の尊厳と両性の本質的平等に立脚して、制定されなければならない。

第二十五条  すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。

○2  国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。

第二十六条  すべて国民は、法律の定めるところにより、その能力に応じて、ひとしく教育を受ける権利を有する。

○2  すべて国民は、法律の定めるところにより、その保護する子女に普通教育を受けさせる義務を負ふ。義務教育は、これを無償とする。

第二十七条  すべて国民は、勤労の権利を有し、義務を負ふ。

○2  賃金、就業時間、休息その他の勤労条件に関する基準は、法律でこれを定める。

○3  児童は、これを酷使してはならない。

第二十八条  勤労者の団結する権利及び団体交渉その他の団体行動をする権利は、これを保障する。

第二十九条  財産権は、これを侵してはならない。

○2  財産権の内容は、公共の福祉に適合するやうに、法律でこれを定める。

○3  私有財産は、正当な補償の下に、これを公共のために用ひることができる。

第三十条  国民は、法律の定めるところにより、納税の義務を負ふ。

第三十一条  何人も、法律の定める手続によらなければ、その生命若しくは自由を奪はれ、又はその他の刑罰を科せられない。

第三十二条  何人も、裁判所において裁判を受ける権利を奪はれない。

第三十三条  何人も、現行犯として逮捕される場合を除いては、権限を有する司法官憲が発し、且つ理由となつてゐる犯罪を明示する令状によらなければ、逮捕されない。

第三十四条  何人も、理由を直ちに告げられ、且つ、直ちに弁護人に依頼する権利を与へられなければ、抑留又は拘禁されない。又、何人も、正当な理由がなければ、拘禁されず、要求があれば、その理由は、直ちに本人及びその弁護人の出席する公開の法廷で示されなければならない。

第三十五条  何人も、その住居、書類及び所持品について、侵入、捜索及び押収を受けることのない権利は、第三十三条の場合を除いては、正当な理由に基いて発せられ、且つ捜索する場所及び押収する物を明示する令状がなければ、侵されない。

○2  捜索又は押収は、権限を有する司法官憲が発する各別の令状により、これを行ふ。

第三十六条  公務員による拷問及び残虐な刑罰は、絶対にこれを禁ずる。

第三十七条  すべて刑事事件においては、被告人は、公平な裁判所の迅速な公開裁判を受ける権利を有する。

○2  刑事被告人は、すべての証人に対して審問する機会を充分に与へられ、又、公費で自己のために強制的手続により証人を求める権利を有する。

○3  刑事被告人は、いかなる場合にも、資格を有する弁護人を依頼することができる。被告人が自らこれを依頼することができないときは、国でこれを附する。

第三十八条  何人も、自己に不利益な供述を強要されない。

○2  強制、拷問若しくは脅迫による自白又は不当に長く抑留若しくは拘禁された後の自白は、これを証拠とすることができない。

○3  何人も、自己に不利益な唯一の証拠が本人の自白である場合には、有罪とされ、又は刑罰を科せられない。

第三十九条  何人も、実行の時に適法であつた行為又は既に無罪とされた行為については、刑事上の責任を問はれない。又、同一の犯罪について、重ねて刑事上の責任を問はれない。

第四十条  何人も、抑留又は拘禁された後、無罪の裁判を受けたときは、法律の定めるところにより、国にその補償を求めることができる。

   第四章 国会


第四十一条  国会は、国権の最高機関であつて、国の唯一の立法機関である。

第四十二条  国会は、衆議院及び参議院の両議院でこれを構成する。

第四十三条  両議院は、全国民を代表する選挙された議員でこれを組織する。

○2  両議院の議員の定数は、法律でこれを定める。

第四十四条  両議院の議員及びその選挙人の資格は、法律でこれを定める。但し、人種、信条、性別、社会的身分、門地、教育、財産又は収入によつて差別してはならない。

第四十五条  衆議院議員の任期は、四年とする。但し、衆議院解散の場合には、その期間満了前に終了する。

第四十六条  参議院議員の任期は、六年とし、三年ごとに議員の半数を改選する。

第四十七条  選挙区、投票の方法その他両議院の議員の選挙に関する事項は、法律でこれを定める。

第四十八条  何人も、同時に両議院の議員たることはできない。

第四十九条  両議院の議員は、法律の定めるところにより、国庫から相当額の歳費を受ける。

第五十条  両議院の議員は、法律の定める場合を除いては、国会の会期中逮捕されず、会期前に逮捕された議員は、その議院の要求があれば、会期中これを釈放しなければならない。

第五十一条  両議院の議員は、議院で行つた演説、討論又は表決について、院外で責任を問はれない。

第五十二条  国会の常会は、毎年一回これを召集する。

第五十三条  内閣は、国会の臨時会の召集を決定することができる。いづれかの議院の総議員の四分の一以上の要求があれば、内閣は、その召集を決定しなければならない。

第五十四条  衆議院が解散されたときは、解散の日から四十日以内に、衆議院議員の総選挙を行ひ、その選挙の日から三十日以内に、国会を召集しなければならない。

○2  衆議院が解散されたときは、参議院は、同時に閉会となる。但し、内閣は、国に緊急の必要があるときは、参議院の緊急集会を求めることができる。

○3  前項但書の緊急集会において採られた措置は、臨時のものであつて、次の国会開会の後十日以内に、衆議院の同意がない場合には、その効力を失ふ。

第五十五条  両議院は、各々その議員の資格に関する争訟を裁判する。但し、議員の議席を失はせるには、出席議員の三分の二以上の多数による議決を必要とする。

第五十六条  両議院は、各々その総議員の三分の一以上の出席がなければ、議事を開き議決することができない。

○2  両議院の議事は、この憲法に特別の定のある場合を除いては、出席議員の過半数でこれを決し、可否同数のときは、議長の決するところによる。

第五十七条  両議院の会議は、公開とする。但し、出席議員の三分の二以上の多数で議決したときは、秘密会を開くことができる。

○2  両議院は、各々その会議の記録を保存し、秘密会の記録の中で特に秘密を要すると認められるもの以外は、これを公表し、且つ一般に頒布しなければならない。

○3  出席議員の五分の一以上の要求があれば、各議員の表決は、これを会議録に記載しなければならない。

第五十八条  両議院は、各々その議長その他の役員を選任する。

○2  両議院は、各々その会議その他の手続及び内部の規律に関する規則を定め、又、院内の秩序をみだした議員を懲罰することができる。但し、議員を除名するには、出席議員の三分の二以上の多数による議決を必要とする。

第五十九条  法律案は、この憲法に特別の定のある場合を除いては、両議院で可決したとき法律となる。

○2  衆議院で可決し、参議院でこれと異なつた議決をした法律案は、衆議院で出席議員の三分の二以上の多数で再び可決したときは、法律となる。

○3  前項の規定は、法律の定めるところにより、衆議院が、両議院の協議会を開くことを求めることを妨げない。

○4  参議院が、衆議院の可決した法律案を受け取つた後、国会休会中の期間を除いて六十日以内に、議決しないときは、衆議院は、参議院がその法律案を否決したものとみなすことができる。

第六十条  予算は、さきに衆議院に提出しなければならない。

○2  予算について、参議院で衆議院と異なつた議決をした場合に、法律の定めるところにより、両議院の協議会を開いても意見が一致しないとき、又は参議院が、衆議院の可決した予算を受け取つた後、国会休会中の期間を除いて三十日以内に、議決しないときは、衆議院の議決を国会の議決とする。

第六十一条  条約の締結に必要な国会の承認については、前条第二項の規定を準用する。

第六十二条  両議院は、各々国政に関する調査を行ひ、これに関して、証人の出頭及び証言並びに記録の提出を要求することができる。

第六十三条  内閣総理大臣その他の国務大臣は、両議院の一に議席を有すると有しないとにかかはらず、何時でも議案について発言するため議院に出席することができる。又、答弁又は説明のため出席を求められたときは、出席しなければならない。

第六十四条  国会は、罷免の訴追を受けた裁判官を裁判するため、両議院の議員で組織する弾劾裁判所を設ける。

○2  弾劾に関する事項は、法律でこれを定める。

   第五章 内閣


第六十五条  行政権は、内閣に属する。

第六十六条  内閣は、法律の定めるところにより、その首長たる内閣総理大臣及びその他の国務大臣でこれを組織する。

○2  内閣総理大臣その他の国務大臣は、文民でなければならない。

○3  内閣は、行政権の行使について、国会に対し連帯して責任を負ふ。

第六十七条  内閣総理大臣は、国会議員の中から国会の議決で、これを指名する。この指名は、他のすべての案件に先だつて、これを行ふ。

○2  衆議院と参議院とが異なつた指名の議決をした場合に、法律の定めるところにより、両議院の協議会を開いても意見が一致しないとき、又は衆議院が指名の議決をした後、国会休会中の期間を除いて十日以内に、参議院が、指名の議決をしないときは、衆議院の議決を国会の議決とする。

第六十八条  内閣総理大臣は、国務大臣を任命する。但し、その過半数は、国会議員の中から選ばれなければならない。

○2  内閣総理大臣は、任意に国務大臣を罷免することができる。

第六十九条  内閣は、衆議院で不信任の決議案を可決し、又は信任の決議案を否決したときは、十日以内に衆議院が解散されない限り、総辞職をしなければならない。

第七十条  内閣総理大臣が欠けたとき、又は衆議院議員総選挙の後に初めて国会の召集があつたときは、内閣は、総辞職をしなければならない。

第七十一条  前二条の場合には、内閣は、あらたに内閣総理大臣が任命されるまで引き続きその職務を行ふ。

第七十二条  内閣総理大臣は、内閣を代表して議案を国会に提出し、一般国務及び外交関係について国会に報告し、並びに行政各部を指揮監督する。

第七十三条  内閣は、他の一般行政事務の外、左の事務を行ふ。

一  法律を誠実に執行し、国務を総理すること。

二  外交関係を処理すること。

三  条約を締結すること。但し、事前に、時宜によつては事後に、国会の承認を経ることを必要とする。

四  法律の定める基準に従ひ、官吏に関する事務を掌理すること。

五  予算を作成して国会に提出すること。

六  この憲法及び法律の規定を実施するために、政令を制定すること。但し、政令には、特にその法律の委任がある場合を除いては、罰則を設けることができない。

七  大赦、特赦、減刑、刑の執行の免除及び復権を決定すること。

第七十四条  法律及び政令には、すべて主任の国務大臣が署名し、内閣総理大臣が連署することを必要とする。

第七十五条  国務大臣は、その在任中、内閣総理大臣の同意がなければ、訴追されない。但し、これがため、訴追の権利は、害されない。

   第六章 司法


第七十六条  すべて司法権は、最高裁判所及び法律の定めるところにより設置する下級裁判所に属する。

○2  特別裁判所は、これを設置することができない。行政機関は、終審として裁判を行ふことができない。

○3  すべて裁判官は、その良心に従ひ独立してその職権を行ひ、この憲法及び法律にのみ拘束される。

第七十七条  最高裁判所は、訴訟に関する手続、弁護士、裁判所の内部規律及び司法事務処理に関する事項について、規則を定める権限を有する。

○2  検察官は、最高裁判所の定める規則に従はなければならない。

○3  最高裁判所は、下級裁判所に関する規則を定める権限を、下級裁判所に委任することができる。

第七十八条  裁判官は、裁判により、心身の故障のために職務を執ることができないと決定された場合を除いては、公の弾劾によらなければ罷免されない。裁判官の懲戒処分は、行政機関がこれを行ふことはできない。

第七十九条  最高裁判所は、その長たる裁判官及び法律の定める員数のその他の裁判官でこれを構成し、その長たる裁判官以外の裁判官は、内閣でこれを任命する。

○2  最高裁判所の裁判官の任命は、その任命後初めて行はれる衆議院議員総選挙の際国民の審査に付し、その後十年を経過した後初めて行はれる衆議院議員総選挙の際更に審査に付し、その後も同様とする。

○3  前項の場合において、投票者の多数が裁判官の罷免を可とするときは、その裁判官は、罷免される。

○4  審査に関する事項は、法律でこれを定める。

○5  最高裁判所の裁判官は、法律の定める年齢に達した時に退官する。

○6  最高裁判所の裁判官は、すべて定期に相当額の報酬を受ける。この報酬は、在任中、これを減額することができない。

第八十条  下級裁判所の裁判官は、最高裁判所の指名した者の名簿によつて、内閣でこれを任命する。その裁判官は、任期を十年とし、再任されることができる。但し、法律の定める年齢に達した時には退官する。

○2  下級裁判所の裁判官は、すべて定期に相当額の報酬を受ける。この報酬は、在任中、これを減額することができない。

第八十一条  最高裁判所は、一切の法律、命令、規則又は処分が憲法に適合するかしないかを決定する権限を有する終審裁判所である。

第八十二条  裁判の対審及び判決は、公開法廷でこれを行ふ。

○2  裁判所が、裁判官の全員一致で、公の秩序又は善良の風俗を害する虞があると決した場合には、対審は、公開しないでこれを行ふことができる。但し、政治犯罪、出版に関する犯罪又はこの憲法第三章で保障する国民の権利が問題となつてゐる事件の対審は、常にこれを公開しなければならない。

   第七章 財政


第八十三条  国の財政を処理する権限は、国会の議決に基いて、これを行使しなければならない。

第八十四条  あらたに租税を課し、又は現行の租税を変更するには、法律又は法律の定める条件によることを必要とする。

第八十五条  国費を支出し、又は国が債務を負担するには、国会の議決に基くことを必要とする。

第八十六条  内閣は、毎会計年度の予算を作成し、国会に提出して、その審議を受け議決を経なければならない。

第八十七条  予見し難い予算の不足に充てるため、国会の議決に基いて予備費を設け、内閣の責任でこれを支出することができる。

○2  すべて予備費の支出については、内閣は、事後に国会の承諾を得なければならない。

第八十八条  すべて皇室財産は、国に属する。すべて皇室の費用は、予算に計上して国会の議決を経なければならない。

第八十九条  公金その他の公の財産は、宗教上の組織若しくは団体の使用、便益若しくは維持のため、又は公の支配に属しない慈善、教育若しくは博愛の事業に対し、これを支出し、又はその利用に供してはならない。

第九十条  国の収入支出の決算は、すべて毎年会計検査院がこれを検査し、内閣は、次の年度に、その検査報告とともに、これを国会に提出しなければならない。

○2  会計検査院の組織及び権限は、法律でこれを定める。

第九十一条  内閣は、国会及び国民に対し、定期に、少くとも毎年一回、国の財政状況について報告しなければならない。

   第八章 地方自治


第九十二条  地方公共団体の組織及び運営に関する事項は、地方自治の本旨に基いて、法律でこれを定める。

第九十三条  地方公共団体には、法律の定めるところにより、その議事機関として議会を設置する。

○2  地方公共団体の長、その議会の議員及び法律の定めるその他の吏員は、その地方公共団体の住民が、直接これを選挙する。

第九十四条  地方公共団体は、その財産を管理し、事務を処理し、及び行政を執行する権能を有し、法律の範囲内で条例を制定することができる。

第九十五条  一の地方公共団体のみに適用される特別法は、法律の定めるところにより、その地方公共団体の住民の投票においてその過半数の同意を得なければ、国会は、これを制定することができない。

   第九章 改正


第九十六条  この憲法の改正は、各議院の総議員の三分の二以上の賛成で、国会が、これを発議し、国民に提案してその承認を経なければならない。この承認には、特別の国民投票又は国会の定める選挙の際行はれる投票において、その過半数の賛成を必要とする。

○2  憲法改正について前項の承認を経たときは、天皇は、国民の名で、この憲法と一体を成すものとして、直ちにこれを公布する。

   第十章 最高法規


第九十七条  この憲法が日本国民に保障する基本的人権は、人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果であつて、これらの権利は、過去幾多の試錬に堪へ、現在及び将来の国民に対し、侵すことのできない永久の権利として信託されたものである。

第九十八条  この憲法は、国の最高法規であつて、その条規に反する法律、命令、詔勅及び国務に関するその他の行為の全部又は一部は、その効力を有しない。

○2  日本国が締結した条約及び確立された国際法規は、これを誠実に遵守することを必要とする。

第九十九条  天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。

   第十一章 補則


第百条  この憲法は、公布の日から起算して六箇月を経過した日から、これを施行する。

○2  この憲法を施行するために必要な法律の制定、参議院議員の選挙及び国会召集の手続並びにこの憲法を施行するために必要な準備手続は、前項の期日よりも前に、これを行ふことができる。

第百一条  この憲法施行の際、参議院がまだ成立してゐないときは、その成立するまでの間、衆議院は、国会としての権限を行ふ。

第百二条  この憲法による第一期の参議院議員のうち、その半数の者の任期は、これを三年とする。その議員は、法律の定めるところにより、これを定める。

第百三条  この憲法施行の際現に在職する国務大臣、衆議院議員及び裁判官並びにその他の公務員で、その地位に相応する地位がこの憲法で認められてゐる者は、法律で特別の定をした場合を除いては、この憲法施行のため、当然にはその地位を失ふことはない。但し、この憲法によつて、後任者が選挙又は任命されたときは、当然その地位を失ふ。


さすがに総理への質問や過去の私の発言の引用をもう一度行うのは時間稼ぎとしてかなり悪質と判断されますので、今度は一切区切りなしで喋っていきたいと思っております。さて馬井議員の反駁は私に負けず劣らず曖昧模糊としていて、論点が非常に分かり辛い。本当に分かり辛いので、主要なものだけ考えていきましょう。まず私が差別主義者ではないということを示しましょう。私のこの身体を見てください。私はミノタウロスです。これ以上私の友愛精神を切実に物語るものは他にはないでしょう。私はミノタウロス故に様々な迫害を受けてきました。しかしこれだけでは不十分です。なぜならば差別をするときに、私には差別対象の友人がいる、というフレーズはよく聞くからです。たとえば私には黒人の友達がいるという発言を差別主義者が言うことがしばしばありますが、これは免罪符としては最も効力が弱い者の一つです。もちろん、免罪符自体の効力は非常に薄いものであり、プラシーボ効果以上のものを期待できないというのが私の見解ですが。とにかく私がミノタウロスと言うことだけでは馬井議員の反駁を防ぐことはできない。そこで私はミノタウロスではなく、仏教の世界で言われている牛頭鬼であるということ。これを認めてあげてもいいかな、と思っている次第でございます。私にはかねてから疑惑の牛男というあだ名が付けられていました。3流雑誌にゴシップ記事として乗せられていたものですが・・・引用します。


『あの男は実は地獄の使者であるということは国会内では公然の秘密だ。ある若手馬議員Uはこう語る。『牛山議員は昔闇金融で悪質な取り立てをしていたそうですよ。借金の経験のある人なら彼の顔を見ればわかるはずです。あれは悪魔だと。』このように彼の疑惑は晴れることはないだろう。しかし彼の出生がタブー視されているのはミノタウロスやケンタウロス、鳥人間などへの差別の歴史があるからであり、私たちはその罪を人類が滅ぶまで付き合っていかなければならないのである。もしかしたら彼は地獄の釜の底から来た牛頭鬼なのかもしれない。となると地獄のふたを開けたのは』おっと読みすぎました。


馬井議員が何故私の情報を売ったのかは後でたっぷり聞くとしまして、私は牛頭鬼であるということをここで正式に認めましょう。こういった出生地に関する情報が必要です。マメリカ大統領のバロック・アベーヤ氏が当選した時にバーサーズと呼ばれる人々が暴れていたということを聞いたことがあるでしょうか。彼の出生地が実はケニアであるなどとデマを流している人たちのことです。彼らによるとわざわざケニアに行ってまで生んでまたアメリカにもどってくるなどと言う意味不明な行動をする母親がいるらしいですが、それは横において、私の出生にも不明な点が様々あり、それを突っ込んでくる人がいるということは確かです。ここで私の生い立ちを説明しましょう。私は地獄の時間で20年間、牛頭鬼として亡者を拷問している仕事についていました。それから人間の世界で政界進出してみたいと思い、転生。人間と牛のハーフとして生まれました。しかしこの時の正式な記録は残っていません。なぜなら人間と人間から、人間と牛のハーフは生まれないからです。私と両親は血がつながっていません。だからこそ言えるのです。私は孤独です。同じ種類の生物はこの世の中にいないのですから。私はミノタウロスでも人間でも牛でもない、そう、孤独なのです。だからこそそういったマイノリティーを差別するようなことは絶対にいたしません。そして二つ目。私は急進的なエコロジストであるということについて。私は確かにナスカの地上絵を踏みにじったことがあります。なぜならば仏教的価値観で生きてきた牛頭鬼からすればナスカの地上絵は全く価値のないものであるとみなせるからです。つまり私は宗教戦争を個人的に行っただけであり、決して急進的なエコロジストであるということではありません。そして三つ目。私が政教分離に反しているといいますが、政教分離は与党にしか当てはまらないのでかんけいありませーん。というわけで、馬井議員の根拠のない誹謗中傷を検証するタイムはこれで終わりにしましょう。燃料をありがとう、馬井議員!!では本筋に戻っていきたいと思います。結局自分たちの子供が、人間であるということは確かめられない、そして宇宙人は人間の生殖能力を奪うことができ、なおかつ自然界には托卵を行う生物がある。ここから導かれる結論はただ一つ。宇宙人は人間の生殖能力を奪い、代わりに自分たちの種を流し込んだ!この方法によって宇宙人は地球を侵略する気だ!最初は些細な変化なんです。最近テレビで宇宙人ブームが到来しています。それは全て宇宙人と子供との混血・・・これをレジナルド・ジェイ・グラファフィールドはミキシアンと呼んでいますが、そのミキシアンによってマスコミはすでに握られているのです。だからこそ私はここで主張しているのです!普通の民放でこのような内容を流せば、必ずカットされるか番組放送が打ち切りになる!しかし私の質問や演説タイムは中央のテレビで必ず流さなければならないわけです!だからこそ!だからこそ私は議員になった!確実に地球全体の危機を発信するために!!私だって混血です!牛と人間と地獄の血が混じっている!しかしそれは地球の中だけで完結しているのです!そこに宇宙人の血が入ることだけは避けたい!!その思いなんです!!だからこそ・・・。だからこそ・・・。だからこそ・・・・・・・・!!18歳以下の子供を皆殺しにし、中絶の完全義務化を成立させなければいけないのです!!私はやり遂げて見せます!絶対にやり遂げて見せます!しかしまだ今期中は無理です。次の本会議で必ず議員立法として成立させて見せます!総理!あなたは宇宙人に操られているんです!あなたはレイプ合法化を行おうとしている!それによって宇宙人の血が広がるのは必至!明らかに宇宙人に味方をしようとしているんだ!それは絶対に許されることではありません!あなたが売星奴になるか、それとも天使になるか、それはあなたが決めることです!総理!・・・・。これが私の言いたかったことです。だからこそ私は舌が千切れるまで喋り続ける!私の舌を止められるのは閻魔さまだけだ!!そして、そして、だから、問題点は宇宙人なんです。宇宙人ブームが異常なほど繰り返されている。この前テレビを3時間見ましたか?それはもう宇宙人です。大変なんです!タクシーより早い電波で洗脳する技術を持っています!そういう時代であるからこそ、私たちは電波犯罪を完全になくすことができない!しかし一度児童を完全に始末し、宇宙人を根絶やしにすればもう後に残るのは人類による衰退か、希望か、分からないけれども少なくとも自由が待っていることになるんです!!」


鳥川「差別主義者―!!」


議長「総理はヤジを飛ばさないでください!」


鳥川「あなたはいつそんな差別主義者になったのですか!あなたと意見が違って残念ですが、私はもし宇宙人が存在するのなら、彼らの味方であります!私のような混血であるあなただからこそ、宇宙人の子供たちの苦悩は分かっているはずだと思っていたのに誠に・・・遺憾です。私たちの罪・・・原罪を忘れたのですか!」


牛山「それ以上の言葉は聞きたくありません!あなたはまた言うはずです!私たち混血には超能力がある。私は喋っている間時間の速度を操作し、私に物理的干渉はできなくなる「フィリバスター」、馬井議員は相手に必ず反論させるための時間を与える「ギャロップインパクト」鳥川総理は・・・やめにしましょう。これじゃあ世間で言われている中二症?でしたっけ?まああまりかっこいいものではありません。とにかく混血の超能力を使い、地球軍を結成。それによりこの銀河内にある星を次々に侵略・征服した。その時の被害者があの宇宙人たちだというおつもりでしょう。そんなことありえないんですよ。なぜかと言いますとあそこの星に行くまで1万年かかるんですよ!私たちの技術では。だから物理的に不可能なんです。あいつらは賠償金がほしくて好き勝手言っているだけなんですよ。ほっとけばいいんです。というより技術差からして真面目に戦争して勝てる相手じゃないんです。どんどんたかってきますよ。滅ぼさなくては!!こうしている間にも地球の民族浄化が進んでいく!私たちはそれに対抗し、自分の惑星を防衛する義務がある!さて、私たちミュータント軍は国防での輝かしい成果を残しました。国民からの信望も厚く、こうしてミュータントだけで開かれた議会ができるようになりました。普通の人間は討議に参加できないことになったのです。しかしミュータントは寿命が短く、人間の精子と動物の卵子が受精する確率が低いのもあって、供給が追い付かなくなってしまった。国会の法改正もままならず、このただっ広い国会議事堂の中には私たち3匹と議長と書記さんしかいません。さすがにこの状況では国民も疑問に思い始めてきたのか、支持率はマイナスを切る始末。毎日国会議事堂前でデモが起こる有様です。ミュータント軍もいなくなり、国民を抑えられる者もいない。おそらく今会期が終わったら私たち、軍に捕まり処刑されますね。まちがいなく。次なんて無いからあんな中絶義務化なんて好き勝手言えるんですけども・・・。総理、あなたの宇宙人共生政策は失敗したんです。だからレイプ合法化なんてやめましょう。ミュータントはあくまでマイノリティだったんですよ。増やす必要はないんです!日本の女性が可哀想です。もう終わりにしましょう。」


馬井「異議あり!なぜレイプされるのが女性だと決めつけるんだ!小学校などの教育の場における男児生徒へのセクハラの問題もいまだ解決されていない!訂正しろ!」


牛山「それは論点からずれている!訂正する必要はない!!・・・・・・・・・・・・そんな乱暴な政策、少子高齢化対策のためであってもダメです。もう私がフィリバスターする理由はないんですけどね。もともと3人しかいない議会で、私VS馬井&総理の構図だったので私は絶対勝てなかったわけです。しかし馬井議員を造反扱いし、除名したのですからもうその優位は揺らいでいるのですよ。だから長々としゃべる必要もないですよね。さあ、採決に入りましょう。」


馬井「俺が牛山に味方するとでも?」


牛山「するでしょうね。この星を守りたがっていたあの時のあなたなら。あのときのビデオ、ここで放映してみましょうか。」


馬井「・・・・・。」




~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


「おーいみのたろう!」


「なんだよけんたろう!」


「おまえもほしをみにきたんだな?」


「そうさ。みのたうろすざとけんたうろすざ、これにとるんだ。」


「きれいだなー。からだのつくりがちがっても、ふたりはともだちだ。」


「すごいことだよな。」


「みのたろうー。」


「けんたろー、こんどはなに?」


「おまえ、しょうらいのゆめなんだよ?」


「そうだなー、おれは『せいじか』だな。」


「そうか。みのたろうはりっぱだなー。」


「ならけんたろうはなにになるんだ?」


「おれはな・・・ふふふ・・・『ひーろー』になる!!」


「まずはいじめられてるひとをたすけて、そしてこのほしもまもるひーろーになる!」


「ははは、がんばれよ!おうえんしてるぜ!」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


牛山「英断を、期待しています。」







馬井「・・・分かった。」


鳥川「なるほど。では、採決に入りましょうか。」


馬井「ああ。俺と牛山で2人。総理で1人。この法案の行方・・・・・・決まったな。」









議長「それでは採決に入ります!鳥川総理、馬井議員、鳥川総理、牛山議員、鳥川総理の順番で、投票箱に賛成、もしくは反対の札を入れてください。賛成が過半数を超えれば法案成立です。」


まずは鳥川総理。当然、賛成である。


さらに馬井議員。牛山議員に心動かされたか、反対に転じる。


しかしまた鳥川総理が賛成に投じる。


これでは牛山議員が反対票を投じても、また総理に賛成票を入れられる。


そうすれば法案が成立してしまう。


しかし諦めないからこそ牛山議員である。袈裟を巻き、髪を剃る。


そして1cm進むごとに怒りの五体投地。


1回1回、時間をかけているせいか、彼の怒りがいやでも伝わってくる。


鳥川「してやられた!あいつは喋る以外でも時間稼ぎするのか!」


馬井「どうする。1回につき1分かけてやっている。そして煩悩の数だけやるぞありゃ。だから持ち越しだな。あいつが投票し終える前に今日は時間切れだわ。明日で決めなきゃ、本当にお・れ・た・ち与党は終わりだなあ?」


鳥川「ぐっ・・・・・!!」




夜。私達は5人で国会議事堂で寝泊りする。

一歩でも外に出れば死ぬ。だから議長と議員たち、そして私は出られない。


・・・・・・あ、申し遅れました。私書記です。私情を議事録に挟む屑です。

よろしくお願いします。


牛山「これからはオフレコだから議事録に載せないでください」


こいつらの会話は面白いので書こうと思う。


鳥川「あなたの五体投地作戦には敵ながら頭が下がる思いです。」


牛山「なあに。私の頭は牛ですから。ドン引きするほど頑丈なのです。」


馬井「しかしだなあ、結局どうするよ。もう法案成立とかそういうレベルじゃないぞ。法案成立しようがしまいが、クーデター軍がこの国会を取り囲んでいる。この会議が終わったら一斉に突入して俺たち5人を殺すぜ。」←こわい


鳥川「別にクーデター軍ごときなら私たち3人で殺せるでしょ。言うて下級国民でしょ?」


鳥川「私の『フライアウェイ』で雑魚どもはワンパン余裕!」


鳥川「そんなことより少子高齢化対策法によるレイプ合法化のほうが重要。人間同士の間の血を濃くすれば、宇宙人の血は相対的に薄まる。これであなた的には何の問題もないでしょ?」


牛山「いや、問題しかないですよ。レイプ合法化によって誰の子かわからなくても生む親が増えます。これはゆゆしき事態です。今でさえ、夫婦の間に生まれた子供が宇宙人か人間か見分ける方法が確立されていないというのに。托卵によって親のDNAから残りのDNAを複製する寄生虫なんです。


既にレイパーは宇宙から大量に押し寄せている!


あなたは日本をレイプ天国にしたいのですか?今いる子供は全て!・・・この話は明日します。弾丸をここで無駄打ちする意味はありませんから。」


馬井「ふふふ、心配しなくてもいいんだぜ。お前の情報をリークしたゴシップ雑誌から、極上の弾丸を仕込んでいるんだからな。」


牛山「念には念を。無駄打ちはしないと言っているでしょうに。」


馬井「そうか。なら逆に、明日しゃべりそうにないことは全部ここで喋るぞ。明日は戦争だ。さあ、昨日の続きなんだが・・・。鳥川総理がなぜ、変わってしまったのか。」


鳥川「私について噂を流布するのは勝手だけど、私は寝るから。」


馬井「あいつが何故レイプ大国を作ろうとしているのかはお前が言った通りで合っている。すなわちあいつが超絶ドMだからだ。」


牛山「言ってませんが。」


馬井「間違えた、あいつがミュータントを大量に増やすことで、自分たちの仲間を増やそうとしているんだ。しかし自分たちの仲間を増やすというのは建前。あいつのアイデンティティである獣人の希少価値が薄まるようなことはしない。あいつならむしろ他のミュータントを狩るんじゃないか?しかしあいつのカリスマ性を維持することを上回るものがミュータントたちにはある。そう、超能力だ。先ほどお前が言った軍は全てミュータントで構成されていた。しかし数はそう多くはない。やはり獣姦・ケモナーに対する偏見がボトルネックとなっている。やはり遺伝子操作では強いミュータントは作れない。だからこそ獣姦をさせることでミュータントを増やすんだ。そして強い地球を取り戻す。・・・・お前は今、レイプ合法化と獣姦の間に何の関係があるのか、と思っただろう?そう、直接的には関係はないように思われる。しかし重要なのはレイパーが大量に増加するとどうなるかを考えてみればわかるが、レイパーが増加したのちもちろん性犯罪の被害者が増える。すると性犯罪に警察の人員が割かれ、獣姦がしやすくなる。さらにだ、なぜ人が獣姦をしないのかと言えば、レイプに対する罪悪感、そして種を超えたレイプに対する違和感、この二つにある。最近決まった国会議事堂のマスコット『キツネキ』はキツネと人間のミュータントで実在していたものがモデルだ。お前はテレビを見ないからキツネキのことを知らないのかもしれないが、彼女は一時期大ブームを巻き起こしたミュータント界のアイドルだったんだぜ。こうしてケモナーを増やすことで獣姦を推奨していたんだ。だがどれだけ獣が好きになろうと、レイプに対する抵抗感は消えない。そこで今回の法案だ。一度法律のタガが外れてしまえば、後は欲望のままに動くのみだからな。まあ、キツネキは俺がガバガバにしてやったが。俺の足4本とも入るんだぜ!笑えるだろ!?この話は総理には秘密な!」


牛山「私は鳥川総理に憧れて、政治家になりました。彼女は革新を次々と行っていった。同性婚の合法化、ミュータントの人権の保護、飛び級、環境政策・・・どれも素晴らしいものばかり。しかしその先にあったのは軍隊の再構成だったとは・・・。」


馬井「というよりさ、お前は俺に敬語使わなくていいんだぜ。もともと同級生だったんだから。社会に出たらそういうのざらだろ?」


牛山「小学校の時点で4留の馬との付き合い方なんて、誰も知らないと思いますよ。そりゃあ小学校の時は4歳上なんて知らなかったですけれど・・・。」


馬井「ああ、まああのときみたいに気楽でいいからさ。小学校と言えばな、お前が最後に俺に見せたビデオでな、思い出したんだよ。俺はヒーローになるんだってな。サッカーではヒーローだったけどそれだけじゃ物足りなかった。俺は何かを救いたかった。」


まだ何か喋ってるみたいだけど眠いので寝ます。

議事録書くの疲れた。皆セリフ多いんだもん。

というよりここで書いても結局明日反乱軍に燃やされるんじゃない?


3日目


鳥川「昨日は牛山議員がだらだら喋り、なおかつ五体投地したので時間切れになってしまいました。今日こそ早く終わらせましょう。」


議長「今日が最終日です。今日成立しなかった法案は廃案となります。そしてさすがに牛山議員の五体投地は擁護できません。次あのようなことをしたらただではおかないので覚悟しておいてください。」


牛山「はい。次もあのようなことをするのでただで置かなくていいです。まずですね、「ただで置かない」というのも「タダより高いものはない」ということわざと完全矛盾しているんですよね。今適当にしゃべっている間にその理由を考えていましたが、何も思いつきませんでした。矛盾はしていません。ごめんなさい。」


議長「わかりました。」


牛山「お詫びと言っては何ですがここで鳥川総理の政治理念を理解するため、彼女作の官能小説を読んでみたいと思います!官能小説と言っても、かなり短いですが。」


馬井「切り札は、打てる時に打つ!俺のポリシーだ。」


鳥川「は!!?」


『日本恍惚機構DC ~挨拶の淫魔~』恋するひよこちゃん作


牛山「もちろん鳥川なので、ひよこちゃんはそこから取ったんでしょうね。」


鳥川「いちいち解説しないでいいですから!」


牛山「では行きます。ちなみにおねショタものですね。書記さん読んでください。」


私の口からこぼれおちる内容は、とてもここに書けるものではなかった。

ただひたすらエロかったのだけは覚えている。


議長「ちょっと待ってください。・・・・・・うっ!・・・・この官能小説は私もよくお世話になりました。しかしもしこの官能小説によって利益を得たのならば・・・それは立派な副業じゃないですか!!政界を揺るがす大スキャンダルです!!」


鳥川「ネット小説だから、タダなんです・・・。「小説家になろう」とか「カクヨム」とか、タダでいろんな小説読めて便利ですよね。投稿も簡単です。」


議長「そうですか・・・。一国の首相がステマですか?それも政界を小刻みに揺るがしますね。震度2ぐらい。・・・・・うっ!」


馬井「おい、なんか外もイカ臭くねえか?・・・そうか。書記さんの語りが地味にツボに入っていて、聞いた者は皆しこっちまうわけか。こうしてクーデター軍の体力をそぐことができれば・・・勝てる!続けろ!書記さん!!テクノブレイクさせろ!!牛山議員はもっと書記さんにパワーを送りこめ!」


牛山「はい!」


牛山の特殊能力「フィリバスター」によって、生物以外の時間経過が早くなっている。特殊能力者がその力の一部を他人に分け与えることを『融合』と言うが、それを私に対して行ったようだ。それによって賢者タイムまでの体感時間が短くなり、何度も抜くことが可能となるのだろう。こうして私が読み終えたところでクーデター軍は骨抜きになってしまっていた。それにしてもイカくさい・・・。私はこの匂いが大嫌いなのに。


鳥川「しゃべるハニートラップですか・・・。」


牛山「とにかく、これで部外者を気にする必要はなくなりました。さあ、法案の審議を続けましょう。」


鳥川「・・・・そうですね。有象無象に囚われている場合ではありませんから。」


牛山「では、私から。まずですね、問題点として昨日も申し上げた通り宇宙人による見えない侵略は既に始まっているのです。地球の女に種をまき、自分の子供を人間の子供に偽装させて育てさせる。そこで私は人間の条件を示しました。馬井議員がごちゃごちゃ言っていましたが、ダス・マンとか良くわからないので無視しましょう。そんなこと言っていた哲学者は私は知りません。成熟しないものは人ではないという条件を思い出してください。最近の少年犯罪の凶悪化を見ていればわかるとおり、少年はどんどん破壊的になっていきます。この破壊的というのは少年犯罪に限らず、あらゆる面で破壊的です。そうですね、たとえば言葉の乱れ。文化の破壊。それらもすべて宇宙人が子供に化けていたから、で説明がつくんです。最近の子供はマナーが悪い。この言説、良く聞くでしょう。何よりの証拠です。宇宙人は子供として生まれてくる侵略者なのです。だからこそ一度供給源を絶ち、宇宙人の卑怯な侵略を止めなければならないのですね。おわかりいただけたでしょうか。これでもまだ理解できない総理のために、例の少年Aの話の続きをしましょう。彼が凶悪犯罪に至った悪しき思想が、まさに宇宙人的考え方なのです。文通の内容。ここで話します。」


「牛山さんへ

文通で僕の意見が牛山さんに届く。これほど素敵なことはないでしょう。あなたと僕は似た者同士かもしれません。どれだけ異端扱いされてもその舌を止めることはない。しかし文通は紙を使えば使うほどお金がかかるんですね。紙を使えば使うほど安くなればうれしいと思いませんか。これからよろしくお願いします。僕が死刑になるまでどれぐらいの猶予があるかどうかは分かりませんが、とにかくそれまでに全部言いたいことは言うつもりです。僕のこの手紙はゴシップ誌にリークするなり好きにしてください。

愛をこめて A」


「牛山さんへ

あれは演技だったんですね。頭の中で考えがまとまっていないから長々としゃべるのかなあ、と思っていたんですが、別にそんなことはないんですね。計画的に時間稼ぎしているとはそのクレバーさにますます魅かれました。あと隣の囚人から聞いたんですが、牛山さんは牛頭鬼なんですか?それなら、もし僕が万が一地獄に行くことがあったら手加減してくださいね。痛いのは嫌なんです。次ぐらいから真面目に話します。

愛をこめて A」


「牛山さんへ

バナナはおやつに入らないなんて。これほど牛山さんと僕との間に認識の差があったんですね。別に気にはしませんけど。僕は思うんです。淘汰というよりこれは戦争なのかもしれないと。淘汰なんて言う神の意志ではなく、自分たちの力で勝ち取らなければならない戦争なのかもしれません。神の意志なんて待っていても事態はよくならないんです。だからこそ僕たちは戦わなければいけないと思いますよ。その武器の選び方が問題ですが。


追伸:例の件ですが、牛頭鬼でもミノタウロスでも牛山さんは牛山さんですから!勇気を出して!

愛をこめて A」


「牛山さんへ

宇宙人・・・?その人、面白いことを仰りますね。牛山さんに言われて、人間が人間であるための条件って考えてみたんですけど、人間に見えたら人間でいいと思いますよ。自分の敵を人間ではないというふうに括りだして、攻撃するって危険人物じゃないですか!そんな人と早く縁を切った方がいいですよ!牛山さん!でも僕もなんだかんだ言って危険人物ですから、その人とは仲良くなれそうですけど、牛山さんはやめた方がいいですね。

愛をこめて A」


「牛山さんへ

牛山さんのこと、毎回毎回すごい長文送ってくる系男子だと思っていました。でもここまで簡潔に手紙を書いてくださる人だったんですね。キャラの使い分けって大事ですね。まあ僕が死んでも、僕の仲間がいろいろしてくれます!既に各地で立ちあがっているんですよ!でも気がかりなのは、恨みの向かう先が国会だということ。間違っている。恨みをぶつけるべきは老人たち!この国を食いつぶす、老害たちなんです!牛山さん、僕より先には死なないでください!僕は何とかして、彼らの勘違いを解きたいと思いますから! 追伸:僕の裁判の時にいた書記さんは可愛かったです!今は国会の議事録作ってるらしいじゃないですか!ものすごく優秀だそうで。聞き取った内容を一文字も漏らさないとか。

愛をこめて A」


「牛山さんへ

残念ながらどうしても僕は反省と言う二文字が浮かび上がってこないのです。どちらかと言うと、反省と言うより、後悔ってやつですかね。皆エネルギーの注ぎ方を間違っているんです。国会をたたいても何も変わらないんです。この国が民主主義に戻ったとしても、結局政治を動かすのは声の大きい老人なんだから。誰が政府を支配しているとかそういう問題じゃないと思うんですよ。別にこの国が滅びたとしても、それは牛山さんたちの責任じゃないんです。悪いのは全部老害どもです。」


「牛山さんへ

やっぱり人類っていうのは存続しなければいけないんですから、自分たちの世代のことだけを考えるというのはやっぱり賛同できませんね。でも意見の違いがあった方が面白いから、これでいいのかもしれません。それにしても事態はどんどん悪化しています。僕の賛同者となるべき若者たちはみんな国会を取り囲んで武器を持っている。それを向ける相手を間違っているよ。何で気付かないんだ。

追伸:おねショタ属性に目覚めました。  

愛をこめて A」


「牛山さんへ

あなたの正体を知ったよ。あんたが裏で糸を引いていたんだな。

あんたと文通してれば死刑執行されないと思っていたのに。

死にたくない。許さないよ。

地獄で会ったら覚悟しろ A」


牛山「以上です。」


鳥川「当たり前じゃないですか!国会議員と仲良しだから死刑執行が見送られるって、そんなのあるわけないでしょう!!牛山議員、これは政界を揺るがす重大問題ですよ!!震度4ぐらいの!」


馬井「出席議員の2/3がスキャンダルを起こしている国会があります。」


牛山「私の処分は今なされるべきではないですし、してもいいですが・・・・事実確認などにものすごく時間とるでしょうねえ。あと馬井議員は知り合いの議員の噂を流しているので3/3ですね。震度4、震度2、震度3ぐらいの地震が同時に来ている状況です。大変ですね。震源地は国会議事堂です。」


鳥川「震災復興は面倒くさいので後にしましょう。そして文通も見たのでもう採決します。」


牛山「もう遅いですよ。今度は私が天上天下唯我独尊するだけですよ。というよりなんですかあれ。何で総理だけ3票もあるんですか。もはや全権委任法じゃないですか。」


鳥川「牛山議員、実はまだまだ時間はあります。なぜなら、これから私が臨時国会を召集するからです。あなたがクーデター軍をテクノブレイクさせたおかげで、臨時国会が開けます。臨時国会を開くかどうかの投票は法案の審議ではないので、時間切れによる採決延期はありません。」


牛山「臨時国会・・・延長戦ですか?」


鳥川「そうなりますね。だから今好きなだけ信仰告白してくださいな。」


牛山「・・・・天上天下唯我独尊!天上天下唯我独尊!天上天下唯我独尊!天上天下唯我独尊!天上天下唯我独尊!天上天下唯我独尊!天上」


馬井「はあ・・・。食料買いだめしといてよかった。」


鳥川「というわけで、今日はゆっくり休んでください。必ず成立させますから。」


馬井「書記ちゃん。若いのにあんまり無理するなよ。ここからはオフレコだし休みな。」


かといって書かなければ議長にベッドの上でお仕置きされるし。


馬井「もう疲れたんだけど。この法案1つに鳥川はどれだけ時間かけてんだよ。」


牛山「時間をかけているのは私ですけどね。」


馬井「・・・実を言うと、お前が何故これだけ時間かせぎするのかもわからん。鳥川は、ミュータントの人権保護のためにレイプ法案を提出したが、それは建前だった。本当は軍隊を再構成するという野望を持っていた。お前もそうじゃないか?宇宙人侵略の防止というのは建前で、本当は別の目的があるんだろ?レイプ合法化法案を止める本当の理由がさ。宇宙人の侵略戦争とかさ、一部の学者が主張しているだけだぞ。本当にミュータント軍が宇宙侵略に出たと思っているのか?元防衛大臣の俺は断言できる。そんな技術は日本にはないぞ。ミュータント軍が宇宙侵略しようとしているのは本当だが、宇宙開発では大きく外国に後れを取っている。お前も演説で嘘扱いしてたし。じゃあ宇宙人が侵略してくる理由も無いじゃないか。もし本気で宇宙人の侵略を考えているなら、この臨時会が終わり次第病院に行きな。」


牛山「・・・・・。」


馬井「足の速さに自信ある俺は、犯される側には絶対にならねえから、レイプ法案には賛成だった。成立次第、そこの頑張り屋の書記ちゃんを犯しにいくからな。疲れているだろうからゆっくりほぐしてやるよ・・・・ははは。冗談だよ。震度3ぐらいかな?・・・・もちろん総理がその法案を提出する際、様々な団体から批判を浴びたさ。女性の人権を考えてないだの、もっともらしく聞こえる奴をな。だが俺は見抜いたね。鳥川を批判したいだけなんだってさ。実際には女性の人権なんてゴミほどにしか思っていない奴らだ。そうした権利を単なる武器に使うこと自体がだ、その権利を蹂躙していることにはならないのか?多くの人を正論を元に傷つけて、その血ぬられた正論はもう正論と呼べるのか?だからこそお前の主張は分からないんだよ。何かを批判したいとか、批判ありきのそういうのじゃなくて、裏にあるもっと恐ろしい何かを感じて、だから賛成したんだ。決してお前の創作を信じたわけではないんだぜ。俺は負けを認めるよ。お前が正しいとはこれっぽっちも思っていない。だが、お前の狂気に俺は服従することにした。どうせこの投票形式じゃ俺と牛山で過半数は取れないし、何やっても変わらないだろ?何で総理だけ3票持っているんだよ・・・おかしいだろ。去年の常会では総理には1票しかなかったはずなんだけどなあ・・・。何で増えているんだ?」


牛山「馬井議員・・・聞いてください。私は狂人ではないのです。ただの馬鹿です。ただの馬鹿だからこそ、この結論に達しました。次の臨時会で、法案提出を行う!

『中絶義務法』と『児童廃止法』を!!2つが成立せずとも審議に時間を割けば、明らかに『少子高齢化対策法』を止めることができる!」


中絶義務法。これが採択されれば、現存する妊婦は全員が強制的に中絶しなければならない。流産電磁波により、満足のいくスムーズな共鳴中絶が行われる。


そして児童廃止法。これが採択されれば、現存する18歳以下の人間は即座に全員処刑される。これは手間がかかるため、施行は容易ではない。


馬井「・・・・本気なんだな。それなら俺は協力する。そうだ、牛山。俺はちょっと用事があるから明日遅れる。明日で蹴りをつけるぞ。お前の2法が成立すれば、少子高齢化対策法が意味をなさないようにしろよ!」


牛山「いまから法案練り直すんですか・・・。1人でできるかな・・・。」







延長1日目


議長「とうとう馬井議員もさぼりですか?」


議長、国会議事堂を見渡すも、4人しかいない。さびしい。


議長「この議会には少なくとも7人いたはずです。鳥川総理。牛山議員。馬井議員。魚谷議員。豚里議員。鯨峠議員。猪田議員。でも今2人しか!いないじゃないですか。みなさん自覚あるんですか。この国を動かしているという。自覚はあるんですか!!」


牛山「私に怒っても無意味ではないでしょうか。とにかく私は法案を提出します。」


議長「なるほど。臨時国会で審議する法案ですか。何でしょうか?」


牛山「『児童廃止法』と『中絶義務法』の2つです。」


議長「なるほど。こちらを先に審議しましょう。もう・・・『少子高齢化対策法案』は審議するのは時間がかかりすぎるんで・・・。さすがに自分の出した法案の採決でフィリバスターしないでしょうし。」


鳥川「・・・・・・。」


鳥川「私も構いませんよ。牛山議員から何もないなら採決に入りましょう。」


鳥川「でももちろん、否決されるでしょうけどね。」


馬井「ちょっと待ったあああああああああ!!」


馬井議員が壁を突き破り、登場!


鳥川「馬井議員!何をするつもりですか!」


馬井「いいや?採決に参加するだけだ。」


鳥川「ふん!今更来たって私には3票あるんですよ!無駄です!!」


馬井「・・・・・・議長、投票する前に少し話が。」


馬井議員が議長に耳打ちを行う。


議長「ほう・・・なるほど・・・・!」









議長「それでは採決に入ります!鳥川総理、馬井議員、鳥川総理、馬井議員、牛山議員、馬井議員、鳥川総理の順番で、投票箱に賛成、もしくは反対の札を入れてください。賛成が過半数を超えれば法案成立です。」


鳥川「な、なんだとおおおおおおおおおお!!」


牛山「すごい!これなら!過半数が取れる!」


馬井「総理!あんたの種はもう割れてるんだ!!あんたは『強制融合』を使って、他の国会議員と融合したんだ。「快楽の豚」豚里議員率いる頓活党と「世田谷のマーメイド」魚谷議員率いる無二得党の議員が最近行方不明になっているのはあんたの仕業なんだろ?だからあんたが吸収した2人分票が増えて、3票持っていたわけだ!そして俺は他に休会中の2人と融合した!これで俺は3票持っている!!俺たちが2人しかいないから3票で油断したのが仇になったな!お前ほどの地力があれば、もっと融合することが可能だったろうに。国会の外のクーデターを仕向けたのも総理だろう?そうすれば他の国会議員がいなくても、クーデター軍に捕まったと思う。だが違った。あんたの屋敷の地下を探したら大当たり。いたんだよ。縛られ苦しんでいたミュータント議員2人がなぁ!!」


鳥川「ぐっ・・・・・・。」


馬井「ふん。表ではあれだけミュータントは仲間だと言っときながら、結局ただの票田じゃねえか!!さ、終わりだ。この状態で、あんたの法案だけ通すなんて、無理だろ?」


鳥川「私の票数トリックを見抜くとは・・・・!だが、甘い!!」


牛山「え?」


鳥川の羽が抜け落ち、牛山に襲いかかった!!


鳥川「お前には私の一部となってもらう!その羽根に触れた者は力を吸い取られるのだ!」


鳥川の羽は恐らくエナジードレインの能力を持っている。牛山議員の力を吸い取り、投票箱まで行けなくしてしまう作戦なんだろう。


馬井「そうだ、牛山!!何か喋りな!そうすれば喋っている間はフィリバスターの防御で何とかなる!」


まずは鳥川総理の投票。牛山議員を羽で攻撃しながら、彼女はゆっくりと投票箱前に進んでいく。それまでに牛山議員は耐えきれるか。鳥川総理はケツだけ走りでじわりじわりと進む。


牛山「そうですね喋ります!そもそも・・・・あんの・・・島川総理・・・すみません・・・間違えましたあ・・・最近もの覚えが悪くていけないんです。・・・嶋か島かの違いって非常にややこしく・・・。もう駄目ですね。で、結局のところ、つまり・・・論点を掻い摘んで離しますと・・・。鳥川総理は何が目的なのですかわかりかねる・・・そういうことがあります!あのう・・・・結局鳥川総理が変わったわけも・・・不明、わからない!し、なぜー・・・そんな急に軍国主義・・・全体主義・・・反キリスト・・・いやこれは違うか、とにかく赤くなったのかも不明!理解不能!あなたについては知りたいことがあああ・・・・いっぱい・・・大量に、あるんですよ!私たちは仲間・・・同志・・・じゃないですか!同じ小学校で友情を・・・誓いあった!仲じゃないですかー!ミュータントの迫害・・・あのう・・それも乗り越えて、優しい未来!を創るんだって!でもぉ実際にできたぁのはぁ・・フヒュー・・ミュータントが人間を支配する世界!優しい!未来から程遠いものだった・・・!あなたはぁミュータントぅの希望!の星だっっったぁー。ミュータント初女性初鳥初の総理大臣にぃなったんだ!あの頃の!あなたは希望にぃ・・・コヒュー・・・あふれていたはずなのに!!どこで、どこで間違ったんですかぁ!!」


透明感すら感じる時間稼ぎ臭。ついにコヒューやフヒューを入れてくるとは。いま気付いたが「…」を「・・・」にすることで3倍の時間を消費できるとは妙技である。


鳥川総理の1回目の投票(反対)が終わり、颯爽と馬井議員が賛成票を投じる。


鳥川総理の2回目の投票が始まる。今度は仰向けになり背筋を利用し、ゆっくり上に登って行った。鳥と人間のミュータントである彼女は、背中の筋肉が異常発達しており、この程度ではなんの問題も無いのだろう。もちろん、牛山への攻撃は止むことはない。第二波にどう耐える。


牛山「私たちは・・・中学校で離れ離れぇになりましたがぁ・・・あのお・・・。小学校の時のぉ校長の話をお、覚えていますか?私のフィリバスター人生はあの人から始まったといっても過言ではないのです。あの人は夏休みを与えなかった男!と呼ばれているのです。校長先生の話から・・・引用・・・します。


『みなさんおはようございます。明日から夏休みですね。昨日校長先生がハゲだという根拠もない誹謗中傷を行う輩がいましたが、噂の発生源及びにそれを拡散した人間は退学とすることを昨日の職員会議で決定いたしました。私は頭がつるつるなのは河童の皿だからであり、これはハゲという現象ではなく、いわば個性なのです。皆さんも個性を大事にしてほしいと思っています。もちろん河童にハゲと言うことは、いわば一世代前の放送禁止用語、めく×、つ×ぼなどと同等であり、そのような差別を私たちの学校は許すことはできません。こうした偏見が積もり積もった結果起こったのが過去のルワンダ内戦であり、あなたたちのやっていることは戦争行為です。私はハゲではなく、エロ河童ですから見つけ次第、退学とします。さて、今日のお話は「お父さんとお母さんを大事にしよう」。この内容をABCの3点に分ける。Aお父さんとお母さんはどうして出会ったのか。この内容をさらにαβγの3つに分ける。こう分けるのはあなたたちに夏休みはこないんだということをたたきこませるためだけであり、読みやすい、聞きやすいなどという工夫ではありません。α:私のお父さんは探検家でした。ツチノコレイパーという名前で近所では有名なキチガイだったと聞いています。父が本当にツチノコをレイプしたということではなく、父が蛇に挿入すると、そのあまりの太さに蛇が膨らんで見える。こうして撮ったハメ撮り写真をツチノコに大事なところをかまれた!と偽って売りつけていたようです。

最初はツチノコに逆レイプされた男だともてはやされはしたものの、さすがにそう何度も同じとこばかりかまれるのかと不審に思う人も出てきました。その結果心ない人が父のことをリベンジポルノ主義者と非難し、彼は写真家としての地位を失うことになりました。私はウソツキが大嫌いです。父親も例外ではありません。しかし父親は父親であり、その運命からは逃げられないことに気がついたのは私が小学5年だった時の夏でした。私は父親と一緒に川にツチノコを探しに行きました。そこで河童を見つけたのです。私の母親です。私は河童と人間のDNAを両方持っているので、この出会いが無ければ私の人生は大きく変わっていたでしょう。しかし不思議なことに性豪と呼ばれていた父は河童に見向きもしませんでした。私は知っていました。父の部屋に河童のAVがあったことを。父親は河童に対して性的欲求を抱かないはずがない。しかし父親は我慢した。何故でしょうか。

β:母親は全くの純粋な河童でした。人間の血が入っていない。そもそもツチノコを見つけたときの賞金と河童を見つけた時の賞金は明らかに差があり、ツチノコの方の人気が優勢なのです。ツチノコと河童の賞金はそのまま彼らの生涯賃金に直結しますから、河童たちは生まれながらにして大きなディスアドバンテージを背負っているのです。だからこそ河童たちは自分たちの価値を引き上げようと、ヒトの前に現れたり現われなかったりします。まずい胡瓜を食べていることをアピールすることで、男根への抵抗感のなさを世間に示しました。このような河童の努力の結果、UMAレイパーの中でもツチノコと河童の地位は最初は差が開いていたものの、次第に同格にまで河童が上がってきました。しかし父親は全くなびきませんでした。

γ:なぜかと言えば河童は家族と言う塊で暮らしており、その場その場で交尾して終わるツチノコとは全く違った性質をもっていたからです。父は実はバツ1でした。前妻と私は血はつながっていませんでしたが・・・。その前妻は性生活に嫌気がさして出て行ってしまったのです。父親は九尾の狐と結婚したらしいのですが、なかなか手が出せずうかうかしている間に別のイケメンに取られてしまったのだと。つまり愛する人を寝とられる哀しみは父を知っていたからこそ、彼はぐっと耐えたのです。見上げた男だと思っています。

B父親の少年時代

α:父は貧しい農家の生まれでした。その日をしのぐだけの食べ物も無く、近所から食料を盗む悪童だったそうです。彼は非常に禁欲的な人で、体力を無駄に消耗することを避けるため、一切のマスターベーションを行わない主義でした。こうして29歳まで一発も精を放つことなく、たまりたまったフラストレーションは相当なものだったと推察できます。性犯罪者への去勢が効果が無いとされるのは、なくしても性欲は収まらず発散手段だけを奪われるからサディスト化する・・・という理屈からです。父親はそういうことはなかったのですが、とある心理的なショックから精液狂いへと変貌してしまったのです。

β:ある日のこと。彼は牛乳が飲みたいと思いました。彼が生まれたと同時に母親は亡くなったらしく、乳を吸うという経験ができなかった。私の祖父はなんとか母乳を出そうと頑張りましたが、性別の壁は思ったよりも厚かったのです。彼は乳を飲みたい一心で牧場に忍び込みました。そしてタンクにたまった白い液体を大量に飲みつくしました。そこで現れる牧場主。彼は捕まり、そのタンクにあった液体が時価1億円の牛の精液だったことを知らされます。それに父は大変ショックを受けたようで、精液マンに様変わりしてしまいました。怒りのあまりそこにいた1匹の牛で脱童貞し、立ち去ったようです。

γ:さて、もうお分かりですね?なぜ父がツチノコ偽造などを始めたのか。私はこの結論に至った時、自分の運命を呪いました。キルケゴールは父親が神を呪ったことを知り、絶望に明け暮れ、このことを大地震と読んでいます。私からすればこの事実はフォッサマグナ・・・・とも呼べるものかもしれません。・・・・・実は父親の狙いはツチノコを偽造することではなく、自分に毒蛇をかませることで精液を蛇毒への特効薬に変えることでした。

そうすることで全人類に自分の精液がいきわたるという算段だったようです。」


馬井議員が目にもとまらぬスピードで2回目の賛成票を投じた。

そして牛山議員の投票である。彼は必死に走るものの、下半身は人間なのであまり早くない。フィリバスターで鍛えた肺活量は伊達ではなかったが喋りを止めることなく走るのは不可能だ。牛山議員は喋りながら歩いていく。

牛山「C結婚。αとβの二つに分けます。

αを1,2に分けます。α1:この時の社会情勢について、私ははっきり覚えています。この時はミュータントへの抵抗は強かったのですが、そのとき以上にUMAへの興味が強かった。ミュータントとUMAは全く別物ですが、一般人が見分けるのは困難です。つまり河童のようなメジャーなUMAがUMA研究の対象となることが多いです。もちろん調査団が例の川へとUMA捕獲しに来ました。河童の家族は散り散りになります。父親は最後の1つであるキングコブラを探していたのですが、その時脳内に何かが送られてくるのを感じました。そこに広がっていたのは血。血で染まった川。銃声。悲鳴。河童にはテレパシーがあります。今私が皆さんにテレパシーで終業式のあいさつができているのも、母親から受け継いだ力があってのことです。喋るとエネルギーを使いますからね。テレパシーの方が楽なのです。

α2:父親はすぐに川に戻りました。この時に調査団が使っていた武器の一つに蛇毒があったのは奇跡というべきですが、それで救えるのは雌の河童1匹だけでした。激流に中に飛び込んだ父は川の中で自慢のイチモツをしごく。するとまたもや奇跡が。あれほど真っ赤に染まっていた川が、みるみる内に白くなっていくのです。そして父の顔が苦悶に染まり、川もまた赤に。愛する人のためならここまでできるのか。子供心ながら父親を尊敬しました。そうして蛇毒を解毒し、さらに受精した河童から私が生まれたわけです。そこ!水を飲むな!私は河童だから皿に水をかけないと死ぬが、人間は耐えられるだろう!

β:父親と母親は川で暮らすことになりました。父親はもっと多くの人を救いたい、そして獣女児の裸を見たいという思いから獣医になることを決めました。母親は頑張って日本語を習得し、日常生活を送れるようになりました。考えてみてください。もし父親が牛の精液を飲まなかったら、今の私はないのです。あなたのお父さん。お母さん。そうした奇跡があってこそ、いまのあなたがあるのですから。おっ、雨が降って来たぞ。頭の皿が潤って、調子がいい。ここで校長こころのポエム。


君の心に流れる川には


一体誰が住んでいるのか


河童か魚か沢蟹か


それが君の豊かさだから


君の心に流れる川


それはどれほど澄んでいるか


澄んでいなくても恥じなくていい


それが君の努力だから


君の心に雨が降った時


心が川に流されるか


心が川を流すのか


それは君次第だ


俺は君と虹を見たいんだ』」


ゆっくり歩きながらも、賛成の投票を終える。投票が終わるとまた席に着き、総理からの攻撃を受けなければならないが。


そして馬井議員が見事なジャンプで瞬く間に直接投票台に。3回目の賛成票を投じた。


最後に鳥川議員の3回目の投票が終われば、もうこの馬鹿げた争いは終わる。しかし彼女にとっては終わってもらっては困るのだ。牛山議員の舌が回らなくなるまで、彼女は攻撃を続け、時間を稼がなければならない。この場にいる者、全てが時間の経過を見守っていた。私も例外ではない。しかし彼女は驚くべき方法を使ったのだ。彼女は突如飛び上がり、国会議事堂の天井を突き破ってどこかに飛びあがってしまった。


馬井「・・・・・・?」


よく見るとメモが残されている。彼女の抜け落ちる羽根が容赦なく牛山議員を攻撃する中、彼がそれを読むと。

「これで終わりですね。私は今から成層圏を突き破ります。そして国会議事堂の投票台めがけてゆっくり、ふんわりと落下します。一応私の影を見ていただければ分かりますけれど、ゆっくりゆっくりと投票台に近付いているのがわかるでしょう?つまり飛び上がっている間も、一応投票台に近付いているとみなせるわけ。で、投票台の真上から自由落下するということです。私はこの日のためにダイエットを欠かさなかった!おなかがすぎすぎてカップラーメンの夢を見ることもあったけど、それでも絶食を貫いた!私は羽根のように軽いから、おそらく落ちてくるまでに20日はかかるんじゃないですかね?それまでに牛山さんが羽根ファンネルに耐えきれるといいけれど。 愛をこめて 鳥川」


馬井「ちくしょおおおおおおおおおおおお!!あの淫乱糞バードォォォオ!!あと20日耐えろというのかぁあああああ!?」


議長「さすがにやりすぎです。審議中に国会議事堂から出た議員は再入場できませんので鳥川議員の3回目の投票を無効とします。」


牛山「あっけない最後でしたね。」


議長「それでは開票します。賛成4票。反対2票。よって児童禁止法並びに中絶義務化法の成立をここに確認します。」


馬井「やった・・・終わったんだ。」


いや、まだだ。何かを感じる。


馬井「書記ちゃん?」


私は上を指差した。明らかに何かが落下してきているのだ。


牛山「あれは・・・鳥川総理!!」


鳥川「全て・・・消えろ!!もう聞き飽きたんだ!!美談も!!正論も!!全員消えろ!!面倒なんだよ!!うああああああああああああああああ!!!」


馬井「フェニックスだ・・・。国会議事堂めがけて突撃してくるぞ!」


牛山「私のフィリバスターの力を国会議事堂全体に拡張します!みなさん!私に力を貸してください!!万が一のことを考えて、みなさん私の近くへ!」


馬井「おう!!」


鳥川総理は落下しながら羽根ファンネルを射出。牛川議員を襲う。


鳥川「くそっ!!全く効かない!!これがフィリバスターか!!体力の消耗も激しくなっている・・・!!・・・・・ふっ。だがな。お前が何を言っても、私には響かんな。お前も言葉を、議論を、論理を道具としか見ていない。お前のせいでこの世界は腐ったのだ。私はお前たちのような人間を駆逐するために神から使わされた天使なのだ!お前たちのような存在してはいけない種族とは違う!ミュータントに同情を感じたことなどは一瞬たりともない!!所詮時間稼ぎに過ぎない演説で、私の心を動かせるとおもうなぁ、この牛タン野郎!!」


牛山「!!!」


馬井「何している!!喋り続けろ!!牛山ぁあああーーーーーーーーーーー!!!」


牛山「私の声は届かないのか・・・・?ぶつぶつ・・・。」


鳥川「ははは!!お前は時間稼ぎしかできない!!何の解決もできないんだよ!!大人しく死ね!!」


馬井「ショックを受けているのか・・・そうだ!!」


だきっ


馬井「牛山ぁぁあああ!!!俺、馬井健太郎はお前のことが好きだ!!牛山美濃太郎が大好きだ!!お願いだぁ!結婚を前提に付き合ってくれぇぇえええ!!」


鳥川「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああああああああああああ!!!??」


駄目だ、鼻血が出る。こういうのに弱いんだ、私。


牛山「お断りします。私はホモではありませんし、同性愛に寛容だといっても他人がそうしている場合のみ。すなわち私自身が同性による性交を行うことはありません。さらに私は年下のインテリ眼鏡系ラミア女子がタイプなので小学校の時点で4留していた馬男はアウト・オブ・レンジであります。あなたはストライクゾーンと言うよりデットボールです。すなわち馬井議員の要求には答えかねます。本当に無理です。本当に生理的に無理です。やめてください。私のフィリバスターのバリア能力を発動させるための出まかせであったとしてもそんな求愛がとっさに出てくるようでは、潜在的にそっちの気があると判断せざるをえません。本当に嫌なんです。なんでこの場面でそれが出てくるんですか。他にも質問があったでしょうに。好きな食べ物何とか。どうしてそこで求愛するんですか。尻穴に手足6本入れられるとか死にたくなりますよ。もうガバガバというより垂れ流しじゃないですか。人権が2倍あるマンは人権が半分無いマンと付き合ってくださいよ。それでちょうど良くなると思いますし。私は1人分ありますから1人でいいです。というよりキツネキさんは良く死にませんでしたね。すごいですね。最初からある程度鳥川総理に調教されていたんでしょうか。ところで、ミノタウロスとケンタウロスの子供って実は案外普通なのかもしれません。完全な人間と牛馬ができるのでしょうか。メンデルのエンドウ豆のしわの法則を思い出します。厳密には全く違う物ですが。友達もままでいましょうよ。とりあえず4本の足と2本の手でだいしゅきホールドしないでください。男同士、それもケンタウロスとミノタウロスでそれをやるのは破壊力が高すぎます。ほら、書記ちゃんも鼻血を出しまくってるじゃないですか。」


インパクトの瞬間!!フィリバスターにより私たちは無傷だった。驚くべきことに、鳥川総理もフィリバスターの力を牛山議員から分け与えられていたのだ。ぶつかる瞬間「はあああああああぁぁあああああああ!!?」と叫び驚いていたことで防御となった。


とにかく、この瞬間児童廃止法と中絶義務法が成立したのだ。もし全員が死亡していたら、法案は破棄されていたことだろう。


鳥川「お前に命を助けられるとは屈辱だ!!・・・・私は亡命する!いつか・・・ミュータントの軍隊を作り!!愚かな純血どもを支配してやる!!私の野望が終わるまでせいぜい時間稼ぎでもしていろ!!うわあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああんんん!!」


鳥川総理が泣きながら退出。


牛山「さあ、狩りの時間だ。子供を狩るぞ!!まずはだ。書記さん。あなたは何歳?・・・うん。22歳か。免除!」


牛山議員が退出。


嘘をついた。実は私、17歳にして国会の書記である。偉い!


馬井「あいつもしかして、自力で全児童を狩る気なのか?そういえば、議長さん。」


議長「はい。」


馬井「今俺しかいないですけど、『馬井ハーレム法案』審議していいっすか?」


馬井ハーレム法案。かつて暴君ゲソ皇帝が定めた世界三大悪法の内の一つ、「ゲソ皇帝ハーレム法案」を基にしたものであり、これが施行されれば全ての女は馬井議員による性交渉を拒否できない。


議長「そんなのもありましたね。牛山議員と鳥川総理の法案のインパクトが強すぎて、忘れていました。じゃあ採決しましょう。ところであなたは下半身が馬なのにどうやって性生活を送っているのか非常に興味があるわけです。今夜一緒にどうですか。これは決して性的なものではなく、単なる個人的な学術的興味でございます。というより私の娘があなたと結婚したがっていると。現職議員と議長の娘が結婚とは政略結婚の極みでありますが」 


馬井「ん?牛山が記者会見開いているぞ。あ、それも議事録に載せるのか?がんばるねえ。」


牛山「それではみなさん。私の勇姿を国会中継で見てくださったかと思います。児童廃止法と中絶義務法が成立いたしました。これが発効となる来月の1日までには18歳以下の児童は全て処分され、妊娠している人間は中絶手術を必ず受けなければなりません。みなさん、この法案が成立したのは皆さんのおかげです。本当にありがとうございました。この人類の時代の幕開けに際しまして、私から少々喋らせていただきたいことがあります、どうか私の話をお聞きください。そもそも人間はどこから来たのか。私たち人間の起源は進化論をとればサルから、キリスト教的価値観からすればアダムとイブから、さまざまな説があります。しかし結局のところこれはどの説も間違っているとは言えないし合っているともいえない。そういった自分たちのルーツがわからないままここまで歩んできたのが人類です。書く言う私も地獄で亡者を拷問し、人間に転生し、牛と人間のミュータントとして生きてきたわけでございます。自分の来た道がわからないのに先に進まなければならない。これこそが人類が生きるために生きる生物と言われる所存でしょう。人間は動物と違って様々なことができます。様々な生き方ができるからこそ、人間は迷うのです。人々は迷った時何をするかと言えば、まず未来の選択肢を検討する。そして過去の奇跡をたどる。しかしかのプロイセンの英雄ビスマルクは言いました。『愚者は経験から学び、賢者は歴史から学ぶ』と。しかし歴史と言うのも人類全体の経験ですから、GOD-すべてを統括する膨大な宇宙エネルギーからすれば、結局経験でしかない。つまり人類が過去から学べることは非常に少なく、ルーツがわからない以上何も過去から未来へと受け継がれるものはないのです。あるとしたらそれは必ず人は死ぬ、必ず人は死ぬ、絶対に死ぬということだけです。つまり人間は過去から学べない。過去がそうだったからと言って未来がそうだろうというのはあくまで希望でしかなく、推測の域にすら達しないのです。じゃあ人々は未来を予測し、行動することができるのでしょうか。いいえできません。そこには不信の構造があるからです。未来を予測するのは個人としては可能でした。しかし人類全体としてそれを行う場合どうしても違うバイオロジカルユニットとして行動する個人を統括しなければならないためどうしようもできないのです。未来を担うのは若者です。しかし未来を担うということを彼らに任せるということは、自分の老いを認め、自分の存在を否定することです。だからこそ人間は簡単に他者を信じません。未来を預けたりはしません。それは別に悪いことではなく、私もそうです。私の狂信者だった1人の少年が仲間とともに老人たちを「淘汰」しました。その中には私の恩師の河童も含まれていました。彼にとって淘汰することが正義だったのです。そして私は未来である子供を全員潰した。彼も望んでいたことですが、これによって対立・戦争が起こるわけですね。子供は老人を殺し、老人は子供を狩る。私はその中間の「ミドルエイジ」として対立をあおりたい。その戦いの先で過去が勝つのか、未来が勝つのか見届けたい。それが私の願いでした。ミュータントである以上私にはろくな未来も過去もない。だからこそこの人類全体の闘争は人類にやってもらわなければ困るわけです。よって私は引き金を引いたのです。」


馬井「牛山・・・。」


牛山「ちょっとこの国の歴史を振り返ってみましょう。獣姦によるミュータントが生まれ出したのが2020年ぐらいでした。そのころからミュータントたちは迫害を受けてきた。私たちはその迫害に屈せず生きていくことを誓った。そして私たちは言葉による闘争と団結の末勝利し、ミュータントとしての人権を願った。ここで当時大学教授だった馬井議員の父が画期的な指標を出したのは記憶に新しいのではないでしょうか。足の数を人権の数とする。つまり足が2本あれば皆基本的人権を享受することができる。4本あれば2倍享受できる。馬井議員が初当選した際のスピーチで、彼が最後に言った言葉を覚えていますか。『私たちはミュータントではあるが、この国の未来を担う一人の若者でもある』と。私も当時は彼と同じ思いでした。彼がミュータントとしてこの国を引っ張っていくのを見て、私も政治家になろうと努力しました。馬井議員がミュータントの人権保護法案を成立させた後、大きな訴訟がありましたね。『生まれて来なければよかった』と27人のミュータントが原告となり、親の人間と動物を相手取った訴訟です。この裁判では恵まれない状態で生むことが権利侵害に当たるかどうかが論点となりました。この裁判でミュータントたちは敗訴しましたが、ミュータントたちの苦悩がこの裁判を通じて全国に知れ渡り、ミュータントたちの人権が保護される新たな契機となりました。しかしミュータントの超能力が明らかになるにつれ、人々はまたミュータントを恐れるようになり、彼らはまた孤独の歴史を歩むことになりました。そこで自衛隊はミュータントによる特別部隊を設立。国防に大いに役立ち、ミュータントたちをヒーローとして崇めたてまつりました。私たちに待っているのは明るい未来だと。そう思ったのです。女性かつミュータントとして初めての首相となった鳥川総理の存在もあって、ミュータントと人間の共存はますます進んでいくものかと思われました。しかし無理でした。ミュータントの人権を保護しすぎたのです。ミュータントの中には議論術にたけた私のような存在もいました。あろうことか鳥川総理はおそらくこの国史上最大のミスを2つも犯してしまったようです。1つは完全にミュータントだけの院を作ってしまったこと。これによってミュータントの数が足りなくなっているのにもかかわらず議員の枠は大量にあるものですから、どんなに教養のないミュータントでも議員になれるようになってしまった。そして人間たちの不満も当然爆発する。さらには人間院を廃止までしてしまった。2つは新しい物がいい物だと勘違いさせすぎたことです。鳥川総理は非常に急進的なお方でした。新しい政策をひたすら取り入れ、新しい日本を作ろうとしました。同性婚の許可の際には、鳥川総理自身が人気アイドルキツネキさんと歳の差結婚を行い世間を騒がせました。新しいクリーンエナジーの仕様を義務付け、CO2の排出量を230%offという目覚ましい結果を生みだした。このような政策を打ち出していく中で、いつも彼女が言っていた言葉、新しい日本。古い物は古臭いから駄目。制度疲労。既得権益。そうして今あるものを攻撃し続けた結果が今の事態です。私はこの社会のゆがみが例の殺人に結びついたと確信しています。裁判では語られることはありませんでしたが、彼の家は生活保護を受けていました。母子家庭でかなり貧しい生活をしていたようです。なぜこんなに貧しいんだ。彼は問いかけ続けた。彼は私たちミュータント議員に傾倒していきました。新しい物を!今の状況を変える物をもっと!彼はこう願っていたらしいですね。もう私が言うのもなんですから、私がよんだスペシャルゲストに語ってもらいましょう。私の知り合いの僧侶です。」


山田「どうもこんにちは。末期癌で死につつも地獄の淵からよみがえった破戒僧。山田零道と申します。よろしくお願いします。おっとそこのレポーターちゃん!LINE教えて」


牛山「山田零道氏は交霊術にたけた僧侶です。彼に呼び出していただきましょう。先日死刑になった少年Aの霊を。」


山田「それじゃあいきますよ。ふにゃらららくわあああぐりるるるろえれれれれろろれれれろれろれろれろ!!」


山田の様子がおかしい。これが山田流霊媒道の家元、山田零道の力だ。


山田「・・・・・・。ここは?牛山さん?あんたが何故ここに?俺は生き返ったのか?」


牛山「A君。自己紹介を。」


山田「うーん。死刑になったしもう言ってもいいか。こんにちは重里秤です。」


重里秤。かの悪質な大量殺人鬼であり、彼の名を知らない者は居ない。


牛山「きみはまだ語っていないことがある。きみの詳しい動機だ。裁判でも黙秘を貫き、私との文通でも明らかにされなかった。君は老人に対して凄まじい恨みを抱いていたと私に話してくれた。詳しく語ってくれないか。」


山田「なるほど。動機ねえ。むかついたから・・・じゃだめ?」


牛山「だめだ。」


山田「じゃあ分かりやすく言うゆとりゆとりゆとりゆとりゆとりゆとりゆとりゆとりゆとりゆとりゆとりゆとりゆとり最近の若者は努力が足りない最近の若者はチャレンジ精神が足りない最近の若者は本を読まない最近の若者は常識を知らない最近の若者はすぐ弱音を吐く最近の若者は屑ばかりだ最近の若者は使えない最近の若者はあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!」


牛山「・・・これ以上続けたら山田の精神が持たないかもしれない。まあ死んでも生き返るらしいし、やるだけやらせてみようか。重里くん。君の最初の犯行の直接の動機はなんだい?」


山田「電車内で席を譲れと怒られたことだよ!俺だって毎日毎日遅くまで働いてんだ!!年金暮らしでホクホクのジジイとは違うんだよボケなす!!糞が!!ゴミ!!カス!!死ね!!お前も手先じゃないか!!あれだけ子供を殺せ殺せと言っておいて俺の肩持つんじゃねえよ!!長く生きたから自分の方が偉いと思いやがって!!老いた貴様らにこそ未来が無いくせに!!あいつらは俺らから未来を奪って生きようとする!!あいつらは吸血鬼だ!!そうなんだ!!俺たちの血税と年金を使ってぬくぬく暮らしてやがる!!そのくせ俺たちになんの感謝もしない!!いつも上から目線だ!!俺たちは生まれてきただけで1億円も損している。誰のせいだ!そうだ!老害どもだ!!社会には淘汰が必要だと何度も言ってきたのに!寿命ばっかりのびやがる!!」


牛山「落ち着くんだ。君は間違ったことを言っているとは思わない。だから、落ち着くんだ。いいね?」




山田「・・・・・・・・・・・・そうだよ。これは戦争なんだよ。」


山田「老害どもは若い奴らから血税と年金と労働を吸い取る吸血鬼。若い奴らは老害から見たら宇宙人なんだっけ?牛山さんによると。で、牛山さんたちはミュータントだと。こりゃいいや!!いつまでもいつまでも無駄な争いを続けろ!!誰かが全滅するまで終わらねえがな!!これは闘争だよ!!俺たちの未来を、未来を食いつぶす吸血鬼から守れるのは俺たちしかいない!!」


山田「吸血鬼VSミュータントVS宇宙人か!!面白いじゃないか!!」


山田「争え・・・もっと争え・・・!!」


山田「もう限界だ!これ以上こいつを現世に引きとめると悪霊になる!!手がつけられなくなる!!残念だがここでおしまいだ!!交霊を終了する!!」


牛山「本当にありがとうございました。山田零道さん。」

牛山「さて私の目的は先ほども申し上げた通り、世代間の対立の先に人類の未来があるということを知らしめたかったからです。ここで老人が勝てば。人類は衰退と言う名の尊厳死を迎えることができる。若者が勝てば。人類は新たな時代を迎えることができる。私は掛けてみたいのです。人類の可能性に。私の立法は覆せるのか。それとも覆すことができずにおとなしく死ぬのか。だからこそあの法案を通しました。鳥川議員のレイプ合法化により少子高齢化が解決してしまえば、もうこの闘争は終わってしまいますからね。それだと人類はまた過ちを繰り返すのです。彼が悪霊になる危険があるので私が彼の動機を説明しましょう。世代間格差。彼の動機はそれです。2015年の時点でも深刻で、年金の収支はその時代の若者はなんとマイナス1億円にも上るのです。つまり年金を払ったのにもらえる金額がそれより下回るという無意味なことになります。もちろん誰もそれに歯止めをかけることはできなかった。鳥川総理でさえレイプ合法化政策を出さなければならなかったほどに。彼は老人に奪われている、という感覚を宿したのでしょう。それは私が若者に対して抱いている感情と同じだと思われます。若者は私たちが築き上げてきた社会を壊そうとしている。文化を壊す。風習を壊す。わけのわからない言葉を使う。既得権益だとか言って自分たちを悪者扱いしてくる。もう疲れたんです。そして私が引き金を引きました。さて、あの事件が起こり世間を震撼させました。このころにはミュータントもごく僅かになっていて、ミュータントの人権なんて忘れ去られていました。それなのにミュータントが政治を動かしている。それに対しても奪われているという怒りが芽生えます。鳥川総理は最初からミュータントが人間に大切なものを奪われたと思い込んでいたでしょう。だからこそあんなミュータント軍による人間の武力支配を考えていたんだと思います。彼女はミュータントに友情を感じたことはないと述べていましたが、それは嘘だと思いたい。私の願望ですが。彼女の軍国主義はミュータントが怒りを爆発させた人間に殺されるのを防ぐためのものだったんでしょうか。結局、皆の「何かを奪われている」という思いが爆発した結果、今私はここに立っている。」


聴衆は皆、沈黙していた。牛山が最後の言葉を放った。


牛山「これから日本には血の雨が降るでしょう。

これで日本が滅びるか、日本が新たな時代を迎えるか。

それは皆さん次第です。

私は皆さんと虹が見たいのです。」



私は確信した。この牛山と言う男はミノタウロスでも牛頭鬼でもない。


日本を蒸し焼きにする「ファラリスの雄牛」だったのだ。


今気付いてももう遅いだろうが。


第372回ミュータント院本会議議事録 これにて終了。



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国会議員、フィリバスター牛山の議事録 深海 @homepagecrasher

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