いつもつながれてほえるほかない犬です
いつもつながれてほえるほかない犬です
――
*
最初にこの句を読んだときの感想は変哲のない句だな、というものでした。しかし、改めて読み直してみると中々面白い句だな、と思うようになりました。
山頭火は旅に生きた俳人です。『いつもつながれて』いる犬とは対極の存在だったと言えるでしょう。山頭火は自由に旅を満喫できる自らの境遇と対比して、犬を憐れんでこの句を詠んだのかもしれません。
しかし、この句はどうも犬の目線に立って詠まれた句のような気がします。もしかすると、山頭火は句作するしか能のない自らを『ほえるほかない』犬に投影してこの句を詠んだのかもしれません。
山頭火がどんな心境でこの句を詠んだのか、興味のあるところですが、本人に問い質すことができない以上、ここは想像を楽しむことにしましょう。あなたなら、この句をどう解釈するでしょうか。
自由律俳句を楽しむ 鹿江路傍 @kanoe_robo
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。自由律俳句を楽しむの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ネクスト掲載小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます