淋しさきしませて雨あがりのブランコ
淋しさきしませて雨あがりのブランコ
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二十五歳で夭折した住宅顕信の句です。白血病という重い病を得て若くして死を意識せざるを得なかった彼の句には、死を見つめた句、死を前にした孤独感が現れた句がいくつもありますが、これもその一つでしょう。
雨あがりに、ふと(恐らくは)病室の窓から公園を覗いてみると、古ぼけたブランコがかすかにきしんでいるのがわかる。キィ、キィという音が、どこかもの悲しい。そんな情景が浮かびます。
顕信はそんなブランコに、自分を重ね合わせていたのかもしれません。淋しさきしませて、という表現がお気に入りの一句です。
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