まっすぐな道でさみしい
まっすぐな道でさみしい
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尾崎放哉と並び称される自由律俳句の巨人、それが種田山頭火です。旅に生き、酒を友とした人でした。
そんな山頭火が自らの旅路の中で詠んだ無数の句の一つがこれです。
まっすぐな道、というからには見通しのよい道なのでしょう。もしかすれば地平線まで見えるかもしれません。山頭火は明治に生まれて昭和15年に亡くなっていますから、のどかな田舎道だったのではないか、と想像します。
視界の開けたまっすぐな道。けれど、あたりを見渡しても人っ子一人いない。だからさみしい。
先に紹介した放哉の「咳をしても一人」とはまた違った孤独感が浮かび上がってきます。まるで、広い世界に一人だけ取り残されたかのような。
たった一人、誰もいない世界を歩いていく。そんな錯覚を生ませる句です。
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