第9話

「もう一つ教えてやる」



ちょっと前の出来事。響といばらが理事長室前に着いた


「ここだよ」


男の子はそう呟くと消えていった


「開けるぞ」

「はい響さん」


ドアを開けると女子生徒が立っていた


那月菜 なつな彼等が来たみたいよ」


理事長が座るべき高級な椅子に東川 とうかわ那月菜 なつなが不気味に笑いながら座っていた


「響さん、いばらさん、お待ちしておりましたよ!」


聞きたい!何故あの時俺が入る予定だったのにあの女だったんですか!?そう那月菜が悔しそうに言った


「確かに、あの時入るのはお前だっただけど気が変わったんだ、あーゆーのも育ててみたくなったそれだけ」


と響は笑った


「お前にアイツの良さは一生わからねぇだろうな」


いばらが言った


「そんな!?まだ半年たらずのへなちょこ女に俺は…俺は!!」


2人同時に同じ言葉を投げた。それが気に入らなかったのか那月菜は怒り狂った


「だから、これから手を引き大人しく本部に」

「負けた負けた負けた負けた負けた」



あの女に!うあああああ!

那月菜が叫ぶと一瞬で消えた。それと同時に女子生徒は化け物に変化し、2人に襲いかかる


「響さん!!ぐっ!」


壁に思いっきり飛ばされその衝撃で気絶

響は頭を鷲つかみされてギリギリと頭を締め付けられ床に何度か叩きつけられた


「くっ!ぐあ!!」


これじゃ、式神も呼べねぇ…意識がやべぇ


続く衝撃に響も意識を失っていた。








カツンカツンカツン


「さっきまで此処にいたみたいよ」そう聞こえ那月菜は術札で床を爆発させた


「という訳だ、どうだ?原因は貴様だぞ岸和田ネハル」

「…」

「まぁ、このチーム自体入りたがる者が沢山いる、妬む者もいるのだよ」


私はその1人って事か


「さぁ、場所を変えようか…」


ひーびーきーさーん!


ドゴォォンと風虎が窓から飛び込んできた


「響さん!」


おのれ!化け物がぁぁぁ!


風虎は化け物に向かって雷を落とした

効いたのかパッと化け物は響を離した


「響さん!」

「…」

「ち、邪魔が入ったか」


那月菜が闇に紛れて逃げようとしていた

それをネハルは追った

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