よろしくま・ぺこりの履歴書【終】
19●△年、エゾヒグマと鹿児島名物しろくまとの間に生まれる。南北のハーフである。毛色はグレー。
上京し、上野恩賜公園動物園や東武動物公園などに入社を希望するが全て断られる。
仕方なく横浜市の野毛山動物園に就職。ライオンやトラなどおっかない先輩たちがいたので卑屈になり、いつもぺこりぺこりと腰を低くしていたら、それが芸になり、お客様にウケる。その後、ギャランティの問題で飼育員と喧嘩。よこはまズーラシアに移籍する。しかし、アルパカとそりが合わずに、退社。以後、フリーランスという名の無職となり、鶴見川でサケの遡上を待ちながら暮らす。ところが流れてきたのは一匹のかっぱ。かっぱは煮ても焼いても食えないので、家来にする。
以来、未だにサケの大群を待っているが、現れることなく、貧乏生活を続けている。
あっという間の物語 よろしくま・ぺこり @ak1969
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