水底の青い幻燈

 因果応報という言葉すら知らなかったであろう少年の、周りが全く見えていない様が、破滅に向っていくその姿が痛々しくもどかしい。
 その時代のどうにもできない習わしに思い込みが付加され、情報を得る術もないままに突き進んでしまう。仄暗い行く先が透かし見えるのに読み進まされました。