第14話 ちょっと振り返ってみた

 私はもう長いこと小説を書いていません。エッセイだったり、日常で起きた衝撃的なことを日記に書いてみたり、頭の中でプロットを描いてみたりはしていたのですが、物語を書くという行為は全然していませんでした。


 これはマズイ。カクヨムを始めたころ大学校生だった私は、気がついたら就職しちゃってます。時間が経つのは早いなぁ…なんて呑気なこと言ってる場合じゃないですね。


 さて、去年は不定期に少しずつこのエッセイを書き綴っていたわけですが、如何せんどうやって小説を書いていたのか、どんな気持ちで文章を書いていたのかすっかり忘れてしまいました。そんなわけで、このカクヨムに投稿した僅かな小説を読み返し、どんな風に書いたかな~、どんな展開のところまで書いたかな~と眺めていました。


 すると、あの頃は全然気づかなかった書き間違い(正確には打ち間違いですけど)や違和感のある表現が見えてきました。それに気付くと恥ずかしくて恥ずかしくて、書き直したい、できれば削除したい衝動に駆られます。所謂、投稿者あるあるの一つですね~。



 でも決めました。私はそれらを書き直さないし、消しません。


 なぜなら、そんな書き間違いも違和感のある表現も、私がこのサイトで活動してきたなかで産まれたものなのです。産まれたものを消すのは勿体無いことなのです。産まれた以上、最大限まで活かすことが、才能やセンスと呼ばれるものになるのだろうと、私は思うのです。



 そして、このエッセイ「”私の小説”を書くために」をそんなノリで読み返してみると……。



 ……昔の私が段々と鬱になっていく過程がそこにあって、やっぱり削除したい衝動に駆られました。思い出したくない過去がしっかりとネット上に記録・投稿してあります。非道なことが出来る奴だなこの文章の書き手は()。

 


 …茶番はともかくとして、なんつーモノを書いて投稿していたんだ鬱病末期の私は…。よくこんな真っ黒でドロドロした廃液のような内容の文章で、しかもなんやかんやで読者に伝えたい事柄を書いてあるから消すことを私に躊躇わせる巧妙なテクニックを持った文章が書けたな……。と、内心感心しております。これもある意味才能なのでしょうね。やったね私! セルフレイティングで残虐描写ありを選択してもいいような内容の小説が書ける才能があるのかもしれないよ!(全然嬉しくないケド)



 そんなわけで、今度こそ物書きとして再開してみせます。頭の中で書いてみたいキャラクター、書いてみたい物語がいくつか産まれるのを待ち望んでいるのです。

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”私の小説”を書くために 冬空ノ牡羊 @fuyuzora_no_ohituzi

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