第2話異世界って響きってかっこいいよね


この異世界は、

1、モンスターが町の外にいます。

2、魔法を使うまでが非常に大変。

3、Lv.上げは、修行に等しい



という、


最初にこの3つを聞いた時は普通だと思ったわ、

そりゃあ、Lv.上げなんて、修行だし、


そもそも、モンスターがいなければLv.を上げる必要性だって皆無だし?


楽勝っしょ!って思ってましたよ。はい。


意を決して、冒険者が集まる所に行きましたよ。



まず、1つ思ったこと、






人が怖すぎる。



みんな殺伐としてんのな、

半端ないっす。

そりゃあ、毎日、命を懸けて、世界の為に生活のために戦闘の毎日だったら、

殺伐とするわな。

もはや酒場内で戦闘が始まりそうだったよ。


それで、その空気にもビビリつつ、俺は初めての酒場の定番の、受付のお姉さんの所へ向かった。


酒場のお姉さんは美人で、この酒場内にいる荒くれ者達に人気そうな人だった。


「あっ、あの」


「はい、今日はどのような御用ですか?」


「あの…………ちょっと、冒険者になろうと………………」


あまりの美人だからね、ドモった(笑)



「では、こちらに氏名等の必要事項をお書き下さい」


渡されたのは様々なことを質問している紙だった。


まずは、名前、身長、体重

それぞれを覚えてる限り適当に書く。

なりたい職業という欄があった。

この職業のことをお姉さんに聞いてみたら。


「はじめに選べる職業は3つだけです、

攻撃力のステータスが高い戦士、

知恵のステータスが高い魔法使い、

回復魔法を操る僧侶、を選択できます。

Lv.が上がると、選択できる職業は増えていきます。」


なるほど、要はゲームと一緒だ、

Lv.

を上げちまえば良いんだな。

この欄は戦士にしておこう。

魔法を使ってみたい気持ちはあるが、貧弱なのは嫌だからな。

別に他の魔法使いをけなしている訳では断じてない。



そんなこんなで、必要事項は全部書いたわけだ。


「では、これからあなたを冒険者として、ギルドに登録します」


「はい、お願いします」



やっと冒険者になれるのか。


ゲームだけは得意だったんだ、充分にこの世界を楽しませてもらおう。


「それでは、まずは簡単なクエストをこなしてもらいます」


「あ、はい」


もう、クエストがあるのか早いな。


「最初のクエストは人喰い鴉なんかいかがでしょう?」


「んじゃ、それで」


「では、頑張ってください。」



というわけで俺は安易な判断で、人喰い鴉なるモノを倒しに行くことになった。



武器は金を出せば借りられるらしい。

武具屋で買ってもいいが、武具屋で武具を買うと結構良い値になってしまうようなので、

俺は最初のうちは武具を借りることにした。


ナイフみたいな短剣は5Gで、

銅でできた剣は10Gで借りることができる。

俺は剣を借りることにした。

腰に剣を構え、盾を装備し、

俺は人喰い鴉を討伐しに町を出た。










~町の外~


というわけで町をでたものの、

そもそも人喰い鴉というモノを退治、討伐しないと行けないわけだが、

肝心の人喰い鴉なるモノを見つけることができない……


代わりに、さっきから雑魚モンスターのゴブリンをタイマン(こちらだけ武具持ち)で蹴散らし、

Lv.が上がり、Lv.4にまで上がった。


そういえばLv.というのは、戦闘で相手を討伐して、上がるものではなく、

死を覚悟した戦闘をしたら上がるものらしい。


要は、強い敵と戦うほど強くなるということだ。



それでLv.が上がってる俺は今人喰い鴉を探している。



と、そこで、ゴブリンと戦っている女の子を見つけた。


格好で僧侶ということはわかった。

ゴブリンに力の差で負けてしまうのでは?

そう思った俺は危なくなったら助けようと遠くない位置から

僧侶とゴブリンの戦闘を観察する。



案の定負けそうになっていたので助けることにした。



「おい、お前僧侶だろ?一旦下がって自分に回復魔法掛けとけよ

俺がこいつを倒しておいてやるからよ」


「え、あ、ありがとう」



久しぶりに女の子とする会話が異世界で、しかもこんな会話とは、

なんという世の中だ。

とりあえず俺は慣れた手付きでゴブリンを倒した。

ゴブリンは足を攻撃すると、一定時間もがく。

人間と似ているということだ。

前の世界での生活や、初めて行った酒場のおかげで、

元から人間に情などない俺は躊躇なく弱点をつき、スマートに倒すことが出来る。


回復魔法を掛けたあとなのか、先ほどあった女の子傷はすっかり癒えていた。


「大丈夫だった?僧侶だと1人はキツくないか?」


「だ、大丈夫です、ありがとうございます」


なんだろうこの子俺もそうだったんだが、

人と会話するのが苦手なタイプか?


「んじゃ、俺はこのあたりにいるっていう人喰い鴉を探してるからもう行くな」


本来の目的を思い出した俺は夜になる前には帰りたいので討伐に戻ることにした。


「あ、あの」


「ん?」


「……………………」


呼び止められてしまった。

しかし、本当にモジモジする子だな、もしかして仲間どころか友達すらいないのか?



「あの、私も人喰い鴉のクエストを受けてるので一緒に討伐しませんか?」


「うん、そっか、じゃあ、行こうか」


ん、あれ?


「あっ、私、サラって名前です、よろしくお願いします」










最初のクエストの途中で仲間ができました

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異世界の人からしたらこの世界の人は異世界人 檍 悠人 @aokihisato0121

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