急にクリエイターになりたいと言い出した子どもを止めなくていい理由
久し振りの更新になってしまいました。
しかも、本編とは関係ない小話です。一年も放ったらかしにして続きは書かないで全然違う話で更新するという横暴ぶりですが、お付き合いいただける方だけお読みください。
最近「急にクリエイターになりたいと我が子が言い出したらどうやって止めさせるか」という話がSNS上で出ていました。具体的にどの投稿とは言いませんが(ソースを出すと直接攻撃のようになるので避けます)私も拝見しました。
ワナビの転落人生を書いた人間が言うことじゃありませんが、私はクリエイターになりたいと言ったからといって、必ずやめさせなければならないわけではないと思いました。もし全ての親御さんがご子息にクリエイターになってはいけないと止めてしまったら業界が成り立たなくなってしまいますからね。でも、そんなことで反論した気になるつもりもありません。
★急にクリエイターになりたいと言ったからといえ、皆が皆なれないわけじゃないかもしれない。
クリエイターだって仕事は仕事です。それで家族を養っている人がいる以上、絵空事ではありません。本気で目指して努力してなってしまえば、「あの時親は止めたけどねー」と笑い話で済む可能性だってあります。
ただ、この職業の難しいところは簡単には生計を立てられないところです。漫画家になりたくて連載作家のアシスタントを何年も続けている人もいますし、声優なら養成所に通って、卒業しても事務所に入れずまた別の養成所でやり直すなどしている人もいますよね。今やクリエイター志望者が多すぎて需要と供給が成り立っていないから仕事が来ないという単純な話もありますが、実力が伴わないといつまで経っても簡単な仕事さえもらえないプロフェッショナルな業界です。しかも、判断基準に人気というふわっとしたものがある世界なんです。
そういうふわっとした世界から何かを掴めた人だけがクリエイターとして成功できる。言い方を変えれば、何がなんでもそれさえ掴めてしまえばルール度外視でも成り立つんです。
★急にクリエイターになりたいと思う人にも色々なタイプがいる。
クリエイターになりたいと言って仕事を辞める人にも色々な事情があると思います。あなたの周囲で急にクリエイターになりたいと言い始めた人がどのタイプかで対処の仕方も変わってきますよね。場合によっては止めない方がいいこともあります。
タイプは単純化して3つに分けてみました。
1. 今の仕事がキツくてクリエイターが楽しそうでやりたいと思った逃避型
2. ずっとなりたいと思っていたけど周囲の理解が得られなさそうだし自信もなくて言い出せなかった弱気型
3. 色々趣味でやっていたけどその枠を越えて活躍したいと思い直した決心型
1なら止めた方がいいと思います。楽しく漫画描いてお金もらえるならその方がいいじゃんという安易な考えで言っているのでしょうから、まずは今の仕事のどこが不満かを聞いて、転職を勧める方がいいですよね。
2の場合は周囲に気付かれないように密かにネットに作品を投稿したりしてずっとクリエイターになることを夢見ていた可能性がありますね。今まで隠していた本心をさらけ出したなら相当な覚悟があるでしょうから、頭ごなしに否定するとよくない気がします。
3だともしかしたら誰も止めないかもしれないですね。やっと念願叶ってプロデビューというおめでたい方向になるんじゃないかと思います。
止めた方がいい時(1)と止めるという選択肢が浮かばない時(3)は置いといて、止めた方がいいのかどうか分かれる時(2)には、慎重に考えて言葉をかけてあげる必要があります。あなたが「“急に”クリエイターになりたい」と言い出したと感じたにしても、本人からしたらただの思いつきじゃない場合があります。あなたとの関係性からどうしても打ち明けられなかった可能性がありますし、実力や本気度によっては応援してあげたら花が咲く可能性だってあります。
★本気でやりたいならやらせた方がいい。
最初に言いましたが、クリエイターで生計を立てるのは容易なことではありません。他の業界では想像すらできないような様々な障壁が待ち構えています。一筋縄ではいかない現状をどう捉えるかだけでも成功するか否かは分かれていきます。
だけど、そうした摩訶不思議の世界だからこそ体験できることも沢山あります。クリエイターになりたいと思った人は、その世界の面白くておかしい物事に感じ入り、様々なことを吸収して素敵な作品を作れるクリエイターになってほしいと思います。
業界で成功している訳でもない人間が言う事ではありませんが。
でも、もしかしたら佐久間統一の物語はこの小話を挟むことによって動き出す可能性もありますね。
ニートじゃない、小説家だ!(二年目) 伊豆 可未名 @3kura10nuts
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