おまけの小話。

 ×××××




 我輩はウサギである。名前は…未だない。

 ……いつもウサギと呼ばれているが。アレは断じて名前にあらず。認めぬ。絶対。

 王国の城で作られた亜空間大結界のエネルギーの寄せ集めから作られた魔法脱兎の具現せしその姿、もふもふ也。


 元凶たるハーフエルフの記憶までも一部内包した魔法生物、それが我輩である。

 主人は精霊王アカツキ也。しかし一部の記憶により偶さか反発を覚えるも必定よな。


 そのような態度をとるにつけ主人はつんでれなどとのたまうが笑止。


 四六時中べったりな狼獣人の主人の番とのいちゃいちゃに付き合うほど我輩は暇でないだけである。違うったら違うのである。

 仕え魔たるかのモリー殿に教えを乞い小精霊たちの報告をまとめ実は主神のナツコ様よりの依頼に応え(面倒事を避けるためあの狼獣人が加護を持つこととナツコ様が主神であることは公表しないらしい)主人が番と共に会議だの自警団だの(最近自警団に面白がって小精霊まで参加しているし)と仕事で留守の間主人の産んだ双子の相手と忙しいのだから。


 だから垂れた耳を持ち上げて弄ぶのを止めて。お腹は撫でないで。あっ、そこは…!

 き、気持ちぃ……………って、撫でながら番といちゃいちゃすんな!ほら狼獣人に放られる。邪魔されしは我輩ですが!?



 だけど、そんな二人の幸せそうな様子を見るのもまあ嫌いじゃないけれども。

 なんて一部の記憶が喜ぶのを感じるから。



 永遠にリア充爆発してれば良いのである‼️







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平凡なのに魔法使いですみません!! 翔馬 @nyumnyum

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