第2章第一話 ここから始まる、チュートリアル


……


うぅ…


体がだるい…


なんでだ?…


ああ…殺されたんだっけ…


じゃあなんで意識があるのだろう?…


体も感覚は…ある。


そこで俺は目を開けた。見えるのは木で作られた天井。

…知らない天井だ。


「お、起きたか。いやーすまんねぇ、いきなり殺しちゃってさ」


まったく反省してなさそうな声が聞こえた方を向くと、そこには湯気が立っている器を持ったハイフ先生がいた。

なんで俺はいま意識があるんだ?殺されたんじゃ?


「そこは追々説明していくさ。そんなことよりこれ、飲むといい」


そう言ってハイフ先生は器を俺に差し出す。

中身は普通のスープだ。何か劇薬とか入ってないだろうな…


「これに入れないさ。これにはね、はいスプーン」


スプーンを渡された…なんか不安だ。

恐る恐るスープを掬い、口をつける。恐れていたような味ではなく、普通の素朴な味だ。


「じゃ、飲み終わったら来てねー」


そう言ってハイフ先生は部屋を出て行った。改めて部屋を見回してみる。ここにあるのはベッドと、おそらく服がしまわれているであろう箪笥のみ。

それにしてもなぜ…まぁ、考えても仕方ないか。早めにスープを飲み干そう…







スープを飲み干した俺は、部屋を出た。


「お、ちょうどいいタイミング!」


つながった部屋に出ると、そこにはハイフ先生、クロ、そしてアヤカが居た。


「じゃ、いろいろ説明するけど、何から説明してほしい?」


「それじゃあまず、なんで俺たちを殺した?」


クロが問いかける。


「それはね、君たち人間は皆それぞれ魂を持っていて、それは生まれた世界に肉体と共に固定されているんだ。それを一度肉体を殺すことによって固定されている魂をその世界から離すんだ。そうしないとこっちの世界に来れないからね」


「俺たちが生きてる理由は?」


「それは至極簡単、私が君たちの魂と肉体とかをこっちの世界に持ってきて、復元したから」


なるほど、そんなことができるのか。やはり神様っていうのはすごい存在だな。


「それじゃ、現在地とか目下の目標とかについて、説明しようか」


説明は続く―――

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輪廻転生その他もろもろ デザート兄貴 @Dessert

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