締め切りぎりぎりの作家の元に押し掛けてまで原稿を書かせるヒロインと、担当作家の一泊二日のお話。
「ジョークです」という言葉を添えて突拍子もない行動をしつつ、チラ見せするかのようにさりげなく主人公への興味・好意を見せるヒロインに、読者も彼女に対する好感度が上がると同時になにを考えているかわからなくてやきもきした気分を味わうことができるでしょう。
「……ジョークじゃありませんから」が本心なのか冗談なのか。主人公にだけ向けられたののかそうでないのか。
冴子さんに関する描写が必要最小限に抑えられている効果のおかげで、10000字ギリギリの短編の中には様々な可能性が残されています。