雨の日

あああああ

序章 雨の月曜日

死体の血は雨で出来た水たまりに流れていく。何か見えないものに従っていくように・・・・。いったい、私は、誰だ。 



『先月の5/28 会社員 水野 徹 が何者かによって殺されていた。首は切られ体はズタズタにされており性別を判別するのに時間がかかるほどだ。犯人は未だ捕まっておらず未だどこかに潜伏している模様。』と、警部の高田 紀仁は言った。相変わらず額には汗を浮かべハンカチが必需品な男である。

だが、こんな会議は無駄なものであり時間だけが過ぎ重要な情報が出ず会議は終わった。


会議が終わり私は事件について調べるため外出しようかとしたところ頬に冷たいものが当たった。『先輩元気出して』相手は水野 楓。明るい奴で行動したら誰も止められない。『ああ、頑張らなくちゃな』私は軽く返し、ジメジメした雨の道へと歩いて行った。


私が向かったのは現場付近の××町というところだ。

ピンポーンとチャイムを鳴らし『すいません。××警察署の斎藤 健二というものですが』私は現場付近の住民から聞き込み調査をするのが今回の仕事だ。

すると少し太った中年の男が出てきた。

『お忙しいところすいません。この近くで起こった殺人事件について調べておりまして、何かお聞かせねがいませんでしょうか』

男は了承し、家へ入れてくれた。居間に連れられ、男はこう言った。

『彼はね、私の友人なんだよ。前に釣り堀で会って会話が弾んでさ、そこからだよ。彼はここら辺では顔が広いし優しい人でね。とても人に殺されるような人ではないんだがね。』

『彼が殺された日何かおかしなことはなかったですか』

『他の警察の方々にも話したんだけど、その日は車が多かったね。時々怒鳴り声が聞こえたりと物騒な日だったよ。』

『となると、借金取りみないなことで殺されたと』

『私にはそこまでは・・・』

すると、男は何かを思い出したような顔をして言った。

『そういや、彼は弟さんがいたみたいだけど。行ってみたらどうだい。一緒に住んでいたみたいだよ』


私は車を動かしその弟がいるという隣町にいくことにした。

家は他の家と比較すると大変豪華で息をのむほどだ。

チャイムを鳴らすと声がスピーカーから声が聞こえてきた。

『なんですか!私にもう近づかないでください!岡野さん!』

いきなり大声で言われ少しドキッとした。

『水野さん違います。私は警察のもので岡野ではありません○○という者です。お兄さんのことでお聞きしたいので伺ったのですがお話させてもらえないでしょうか』

『す、すいません!今行きますので待ってて下さい』

相手が出てくるまで少し私は考えた(一体・・・岡野とは誰だろうか・・・マスコミか・・・?しかし、あそこまで大声を出すということはマスコミだけが関係しているとは考えにくい)

しばらく待つと男が出てきた。痩せて目にはクマが出来ていて、とてもじゃないがこんな大豪邸には似合ってなどなかった。そして、何かに取り憑かれているような雰囲気があった。

『兄についてですか・・・。まあ、天国の兄がそれで喜ぶのであれば話します。』

入ってみるとこの大豪邸に似合わないものがまたあった。それは、なにかの絵だった。少なくとも私の知識では言い表せないものだった。喜んでいるような悲しんでいるような子供の絵が綺麗に額縁に入れていてとても目立っていた。そこには読めないが文字が書いてあるキリル文字のような字だった。

『兄は私にとって、とてもカッコいい人でした。皆から人気でいろいろな人を助けてきて博識でいろいろなことを私に教えてくれました。人から恨まれるなんて考えてもみません』

『当日お兄さんはどこに行っていたか知っていますか?』

『兄は確かコンビニに行っていたと思います。お茶でも買いに行っていたんでしょう』

『なにか変わったところは?』

『どうでもいいことかもしれませんけど携帯が変わってたんです。今までガラケーだったのにスマホに変えたんですよ』

『その携帯が壊れてしまったんですか?』

そうすると相手は首を横に振り『ピカピカで綺麗でした』と言った。

では、なぜ携帯が変わったのか・・・。時代に合うように変えたのだろうか。

これ以上変わったところを聞くことができそうにないので私は家を出る前に一つ聞いた。

『この絵ってなんですか』

すると相手の目に光が消えたように私は思えた。

『それは、兄がヨーロッパに出張で行ったときに買ってきたんです。そういや、あの時の笑顔は妙にギラギラしてましたね。あの時の岡野・・あっ・・・何でもないです。』

と、相手は何か他にも言おうとしたが言わんとして誤魔化した。

なにかあるのだろうか・・・。

私は大豪邸を出て、私は最初よりは小雨になったジメジメした道を歩き出した。

そういや今日は梅雨の始まりとか天気予報が言っていた。





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雨の日 あああああ @roltuku1129

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