WOORINEAS

プロローグ

4世紀前・西暦2090年末ー

世界中で大規模戦争が勃発し、ついに不死身の王が統治する王国までもが参戦することになる。そこを境に狂い出した歯車は止まることを知らず、世界は破滅に追い込まれていった。

そして不死身の王は、研究の末にブリアットと言われる魔物を生み出すことに成功した。

ブリアットは世界を業火の海へと一変させ、

不死身の王の大陸制覇は目前に迫ろうとしていた。

しかし、突如姿を現した隣国最強と謳われた騎士オーガによって、ブリアットは封印され地表深くに沈んでいった。

それでもブリアットが破壊寸前まで追い込んだ世界は崩落を始め、地表は崩れ、大陸は次々と海へと沈んでいった。

地球の崩落により、地表深くに眠りしブリアットは目覚め、最後の魔力を己の心臓に与えて生まれた地である不死身の王の国だけをそのまま凍らせ、トキを停止させてしまった。

凍りついて時を失った国と、力を失ったブリアットの心臓の欠片だけを遺して、地球は全て崩落した。

それから3世紀の間、宇宙空間に取り残された二つの鍵のみが存在する、無の世界が続いた。

それが<空白の宇宙世界(ヴォート・ユニモンド)> ー。

空白の時から目を覚ました人々は地球のような惑星を、もう一度創ろうと立ち上がる。

新たな惑星を見つけた人類は、そこに1世紀もの時をかけて世界を創造した。

そして広大な宇宙空間に9つの国が新たに

創られた。

ー 機工都市ワークスデリム, 王都オズロード,魔法国家オルフェント,城塞王国リムルドーネ,神聖都市イムナーン,王都付属都市ネルベルク,黄金郷エンドブルム,結晶国アムアリリー,帝都シスルルカ。

9つの国の頭文字をとって、再び完成した新たな統制世界を、人々はこう呼んだ。

WOORINEASーと。