第1話 少年は旅立つ
ー魔法国家オルフェント・国立学園ー
「エンドブルム?」
深緑の瞳が大きく揺らぐ。振り返りざまに靡(なび)く、透き通るような金が混ざった黒髪の癖っ毛が何処となく印象深い、平凡ながらも整った顔立ちの少年は問う。
「そう、君も知ってるはずだよ。豊かさや物資の貿易率だと王都の次に来る繁栄都市だし、色々と面白い国なんだよ、あそこは」
淡々と答えるもうひとりの少年の優しい瑠璃色の光のような瞳は、吸い込まれそうなほどに深い。ここら辺では稀なほど澄んだ緑色の髪を斜め下で括っている。どこか知的な雰囲気を纏ったその少年は、綽然たる口調で話す。
「黄金郷エンドブルムといえば、金の量産で有名なのは知ってるよね?この学校の創設に関わる金持ちなんかは、皆そこの投資家だったりするんだよ」
「ふ〜ん。でも、何でそんなところに行こうだなんて言い出すんだよ?第一、俺たちみたいなただの学徒がそんな簡単に入国許可貰えるもんなのか?」
「さあね」
「なっ…!さあねって、お前なぁ…」
少年は呆れたと言う様に嘆息を漏らす。
「でも…エンドブルムにはWSUの秘密にお近づきになれる洞窟があるかもしれない、っていったら…どうするロジェ?」
その言葉に、ロジェは思わず生唾を呑み込んだ。
「…!WSUの…?」
秘密特殊部隊[WOORINEAS SEGRETO UNIT]ー通称WSU。
王都オズロードに拠点を置く世界政府が極秘で人選を行い、組織した謎の多い部隊として存在しているのだが、WOORINEASを何かから堅守するためだけに創られた英雄たちである、ということしか世間には知らされていない。
彼らに好奇心を向ける者など殆どおらず、そればかりかその存在自体が疑われ始めているのが現状であった。
少年ロジェは幼少の頃から、密かにWSUに憧憬の念を抱いていた。
「実際会った奴なんか1人もいないんだ。誰かの始めた唯のお伽話さ、どうせ」
そんな出鱈目を好き勝手に言う腐った大人達には、憧れるだの会いたいだの言うのはとうの昔に止めてしまった。
自分の思惟を、世間の戯言に巻き込みたくなかったし、汚されていくのが怖かったからかもしれない。子供ながらも、初めて抱いた念を掻き消されたくないと強く思ったのだ。
それでも、生きていくうちに同じことを思う人間も現れた。自分の憧れを馬鹿にしないで良い夢だと言ってくれる親友が。
そんなことは、小っ恥ずかしくて本人には言うことがないだろうけども。
「どうかしたの、ロジェ。…行きたくない、とか?」
その親友の声で、はっと我に帰る。
考え込むと周りの声が聞こえなくなるのが欠点だな、と自分で分かっていても、時々こういう風になってしまう。
「あ、いや…!行くよ、俺少しでもWSUのこと知りたいし、さ」
「君はそうでなくちゃね。第一、僕が折角探してきたネタを断るなんて許さないけど」
満面の笑みで微笑まれる。
何だか奴の小悪魔的性質が感じられる一言だとしみじみ感じてしまった。
「それは有り難いけど、毎度カイの情報網には驚くっつうか…お前どこからそういうこと嗅ぎ付けてんだ?」
「僕の情報網は伊達じゃないからね。秘密ルートだから君には教えられないなあ、…って言っても、ロジェには教えても理解できないかもしれないね」
「お、お前…本当容赦ねえなあ!」
「ごめんってロジェ。でも反応面白いとつい言いたくなる僕の気持ちも汲んでほしいな」
「え…お、おうごめん」
…って何で俺が謝ってるんだっけ…??
何か違和感を感じつつも、そのまま考えるのが面倒になって思考を停止させた。
「機嫌悪くしないでよ。ほらこれ、手に入れたんだ。大変だったんだからね〜」
鞄から取り出した二枚の切符を、ロジェの眼前ではためかせる。
紛れもなく本物の乗船券。
今の時世にオルフェントから船旅をする者は殆ど居らず、船が使用されるのは海洋諸島などにおける僅かな貿易の際だけだ。大体の渡航は全て空中列車たる[サンドアーク]に頼る。
サンドアークによる移動が一般化され、船旅が極稀な手段と化したオルフェントでは、逆に乗船券が高価となり、滅多に乗ることのできぬ代物へと取って代わってしまった。
「お、お前っ!どこで切符なんか手に入れたんだよ!」
生まれて初めてお目にかかる乗船券を目の当たりにし、興奮を抑え切れない。
「ちょっと、ね。偶然…とは言わないけど手に入れる絶好の機会があってね。とにかく、これでエンドブルムに行けるってこと」
「ちょっとって、何だよ…お前は俺の知らない間にいつも何やってるんだ本当…」
「僕は他人よりちょっとだけ好奇心が旺盛なだけだよ」
これ以上ルイに有無を言わせるのは無理だと悟る。親友ながら、考えてることは今ひとつ理解できないというのが、今更ながら困ったことだ。根は優しい奴、のはずだが。
「明日から学校も休みだし、エンドブルム出航にはうってつけだよ。寮も完全に閉鎖するらしいから。…僕らは帰るといっても、あまり意味もないだろうし、ね…」
「…そう、だな…。」
カイの横顔は、瞬間的に頼りのないものへと変わってしまう。瞳は伏せがちになり、薄い唇はきゅっと強く結ばれたまま動かない。
ああー。
そうだ、俺たちの帰る意味(・・)は永遠に失われたのだった。
短く、儚いあの、思い出は。
「…ごめん。変なこと言って気分悪くさせたね。もう、終わったことなのに」
「…気にすんな。…俺たち忘れちゃいけねえんだ、時には思い出す時間もちゃんとないとだめなんだから、さ」
正直、思い出すのは辛く、脳を困憊させる。
それに、どうしようもなかったのだと頭の隅では理解してるつもりだった。
それでも、忘れるなんてー できなかった。
もちろん、引きずって生きていくわけには
いかないということも、わかっていた。
「…ほら、シケた面やめろ、バーカ!これからエンドブルム行くんだろ。そこでWSUの秘密、探るんだろ?…言っておくけど、俺は方向音痴だしお前が案内してくれなかったら話になんねえんだからな」
「…ロジェ、君…分かったよ。君にそんなこと言われるなんて僕もまだまだだなぁ」
「なっ、お前…俺が慰めてやってるのにそうやって生意気な口を…」
「だって、君はからかい易いからね」
「もういい!…お前なんか知らねえよ…!」
「ありがと、ロジェ」
僅かに呟いたその囁きがロジェの耳に届くことは決して無かった。
***
ー 魔法国家オルフェント・ナンド港ー
今現在は殆ど乗船する客人は訪れないということで、ここナンド港も人影は異常な程に見られなかった。
整備された硬質なコンクリートの地面は、人の足跡を感じ取れないほどに綺麗なものだ。
余程今のWOORINEASで舟を利用する者が激減している、ということだろう。
無駄に広々とし、嘗て ー 1世紀程前の舟業の繁栄を思わせるドックさえ、広さを持て余しているように感じさせる。高々数隻の錆びれかけた小型船を収容するためだけに、このような広大な敷地を取られているとすると、オルフェントという国に無駄に敷地料を毟り取られているらしい。
「…本当に、過疎が激しいんだな…俺たちが普段住んでる中心部とは人口がまるで違うみてえだし…」
なんだか、同じオルフェントに居るはずなのに、酷く不気味に感じられる ーこの空気。
「もっと、こう…乗船券を買える数少ない貴族様なんかが彷徨いてるのを想像してたのによ…。誰も寄り付かない穴場みたいじゃねえ
か…?」
「…確かに。やっぱり噂は本当だったのかもしれないみたいだ…」
ルイが、ふと奇妙な言葉で沈黙を破る。
「な、なんだよ…噂、って…」
「…オルフェントは、完全なる軍事育成国家に成り下がった…っていうことだよ」
その言葉に、脳が付いていけなかった。
突如頭痛が走ったような感覚に襲われる。
「お前、何、言って…」
「オルフェントは、恐らく…体裁は魔法国家として封印系の魔術師を育成し、嘗て地球が滅びた大戦が再び起きてしまった時に、滅びを繰り返さないようにするための平和主義国家…。でも…考えてみて。オルフェントで船が殆ど使われていないのは、君はどうしてだと思う?」
「どうしてって…そんなの…サンドアークが一般化したからじゃ、ねえのかよ…」
微妙に震える声を抑えながら、且つ早くその先の見えざる真実を知ってしまいたいという想いが交差する。
「僕も最初はそうだと思っていたよ。でも乗船券を貰った時、言われたんだよ ー 本当に海へ出るのか、ってね。…なぜそんなことを言うのかと聞いたんだ」
一呼吸置いて、真剣な眼差しへと変わるカイを目前にして、事実を知るのが恐怖へと変わっていった。
「オルフェントで育成された魔術師が、この国から逃れることは出来ないんだよ…。僕らみたいな魔導師をオルフェント内に閉じ込めて、将来起こりうる戦争に利用するつもりなんだ。…この国の舟業が自然と廃れたわけじゃない…オルフェントがわざとサンドアークを創り出し、舟を魔術師に使わせないって寸法なんだよ」
「でも…でもよ…!それならサンドアークで他国に移動できるんだろ…?それに何で、魔術師を内部封鎖してるなんて分かるってんだよ!…そんなわけ、あるはず…」
ルイは、ただ俯くだけだった。
重い沈黙が数秒流れる。
「サンドアークに乗ることが出来るのは、非戦闘員の女子供だけ。そして、オルフェントでの非戦闘員たちの身分の低さは君もわかってるはずだ。それなのに高値で売りつける、それもオルフェント政府本部でしか切符は販売されていないんだ…これは確かだよ。それだけでも酷いことだとは思うけど、魔術師には何としても販売することを阻止してるように見えるね。僕も試しに購買しようとしたけど、駄目だった。魔術師は舟で移動するのが原則だから、って追い返されたんだよ。…要するに、政府の目的はこうさ。ー サンドアークの乗客を非戦闘員に限定することで、魔術師が他国へ行くのに舟を使わざるを得ない状況を作り出すこと。…そして、船の乗船券を報酬の高い魔術師でさえも買うのを渋るほど馬鹿高い値で売り捌けば、当然魔術師はそこまでして他国に渡ることを諦めるよね?…そうすれば魔術師はオルフェントに留まることしかできなくなるに決まっている…。それが、恐らく政府の狙いなんだと思うよ」
怒りで、拳が打ち震えた。自分が今まで何も知らなかったということ。
オルフェントの掌で踊らされていたということにー。
「そんな…こと…何でだ!どうして、誰もそのことに気が付かなかったんだ…?そんなに魔術師が差別じみたことされてたなら、もっと早くに政府の目的に気づけたはずだろ!?
どうして…オルフェントの腐敗に誰も口を出さねえんだ!」
「….ここからは僕の推測に過ぎないんだけどね…魔術師は等級が上がれば上がるほど国からの補助金は嵩むし、豊かな生活を送れる。そんなおいしい立ち場から突き落とされたくないのは人間の欲として当たり前のことだと思うんだ…。だけど、国が魔術師としての職業を略奪すると脅せば誰も反逆することなんて出来ないはず。もし、渡航に関する差別的対応に不満を抱いて訴えを起こした魔術師を何らかの方法で買収して、国を良い体裁のまま保っているんだとしたら…僕としては非常に辻褄が合うんじゃないかと思うんだよ」
言われて、ただ納得せざるを得なかった。
それでも、オルフェントへのやり場のない憤りを抑えられずには居られなかった。
「…分かったよ。取り敢えずお前の言うこと信じてみるしかなさそうだな…。こんだけ立証されてて嘘ってのもなさそうだし、さ。
…でも、何でオルフェントはそんな考えに成り下がったんだ…?元々軍事のためだったってわけでもなさそうだけど…」
「それは…僕にも分からない…。でもその転機になる"何か"があったんだよ、恐らく」
「何か……か…」
想像もつかない暗闇が思考を遮る。
「……ところでお前…本当どうやって乗船券手に入れたんだよ?」
「さあね…?ちょっと脅しかけたらおじさん直ぐにくれたよ。まあ詳細は君に教えてあげられないけど、ね」
「…………オルフェントより、お前の方がよっぽど怖いかもな…」
「さて。僕はオルフェントの企業秘密探索も兼ねて、エンドブルムにお邪魔しに行くよ。もう他国渡航の機会なんて運良く巡ってくるとは限らないんだから、君もその目でよーくWSUの秘密を見るといいよ?」
「…だな!」
「オルフェント政府が変に僕らを追跡してこなければいいんだけど。…まあその時はその時だよね?」
「え、やっぱり…来るのか…?その…追っ手、とか…」
「さあ、どうだかね。流石のオルフェントも高い金出して乗船券を手に入れた奴にはもう何も言わないんじゃないの?」
「いや…俺たち思いっきり悪徳な入手だったけどな…」
「そんな小さいことは気にしてちゃ駄目。ほら行くよ、次の出港予定時刻を見に行かなきゃね」
「お、おう…」
***
「どうやら、僕たちが次に出航できるまでには多少時間が余ってるみたいだよ?」
1日に船を出す回数と言うのは、限られたほんの2回のみらしかった。
とはいえ、乗船客の過疎化が激しさを増す現在では月に数回程度しか出航の機会は設けられておらず、船乗り達の仕事意識というものは明らかに憔悴仕切っていた。
滅多に訪れぬ客足に、その内舵を切るという己の宿命さえも忘れかけた者たちを見て、哀れさを感じずには居られなかった。
これらの惨事も、オルフェントが軍事育成国家に成り下がったための弊害の一部分であるとすると、政府に強い怒りが沸々と込み上げてくると共に利用されている自分ら魔術師の屈辱を感じさせられた。
「…なあ、ルイ。…俺たちはこのままオルフェントにいて、いいのか?」
心の何処かに引っかかっていた最大の疑問を
不意に友に投げ掛けてみる。
このまま、いっそ ー 。
そんなことを思い始めた。
「…君は、逃げたいの?オルフェントから」
「…っ!」
脳内を駆け巡っていた一つの思考に、突然割り込まれたかのような電流が走った。
「なんだ…図星だったの?…本当、ロジェは分かりやすいよね。昔から」
「う、うるせ!……仕方、ねぇだろ…。お前からあんな話聞かされたら、そりゃあ…」
「…分かってるよ、君の言いたいことくらいは、分かってるつもり。…でも、逃げて他の国に行って、僕らに何ができると思う?…忘れないでよね、ロジェ…僕たちは何の力も持たないただの魔術師なんだってこと。僕たちにそんな大きい問題を動かすことなんて、到底不可能だってこと…」
「…そう、だよな。…そんなことは分かってるつもりだった、俺…。でもさ…うまく言えねえんだけど、そういう卑劣なやり口が気に食わなくて、それで…それを何とかできる可能性っつーのを…信じてみたかった…」
可笑しなことを言ってしまっただろうか。
そう思って、顔をゆっくりと上げてみるとそこには柔らかく口角を上げて微笑むカイの姿が目に入ってくる。
「…カイ?」
思わず呼びかけてしまう。
自分の本音を聞いて、友は何を思ったのか。
どんなことを言ってくれるのか。
「…僕はね、君がそういう風に考えられる奴だから信頼してるんだよ」
「し、信頼?…お前が、俺を…?」
「うん。そうだよ」
短く返事をすると、ルイはくるりと身体の向きを変えて、遠い地平線の彼方をぼうっと眺めるような眼差しで海の向こうを見つめる。
どんな表情が浮かんでいるのかは、全然分からない。
それでも、背中から伝わる何かだけでルイが真剣に言葉を紡ごうとしているのが分かる。
そんな気がした。
「僕はさ、君も知ってるかもしれないけど真っ直ぐな人間とは言えない。君みたいに物事の矛盾や皮肉に突っかかっていくような器じゃないから、ね。…僕はどんな戯言も気にも留めずにそのまま与えられた道だけを通って、役目を全うできればいいって…そういう風にしか考えられなかったんだ。何か腑に落ちないことがあったときに、道を逸れてでも正した後、自分を再び同じ道に戻せる自信が…僕にはなかったんだよ」
言葉は敢えて返さず、黙ってその背中だけを見つめながら相槌を打つ。
「…でも、君と学園で会って…本当あの時はびっくりしたなぁ」
思い出の一欠片を大切に掬い取って話す。
「迫害に等しいほどの扱いを受けていた女の子を助けるなんてさ…誰も予想しなかったはずなんだ、そんなこと。君が助けなければずっとああだったろうなって…今考えると。
だから尚更思うんだよ、僕とは正反対の君は正に、僕が決してなれない憧れの形そのものなんだってね」
何処か虚ろな面影を宿しながら言葉を紡ぐ彼の瞳は、酷く干渉しにくく、普段の飄々とした面持ちからは全く想像のつかないものだった。過去に見たことのない雰囲気を醸し出すその友に、ロジェは敢えて自らが口を挟むのを慎んで背中をぼうっと見つめていた。
「君とこんな風に長い付き合いになるなんて思ってなかったんだよ、あの時は」
「あの時は…?」
「うん、そう。…でもこうして付き合ってみると、案外僕と同じ普通の奴だって分かったわけ。深い部分で相違点はあれど表向きの人間性は僕と何ら変わりないって気付いてからは大分楽になったんだよ。自分の考えが嫌いじゃなくなったっていうかさ、少しずつだけど認められるような気がしてきた…」
そこまで言うと、ルイはくるりとこちらを
振り向く。
「そうやって考えるとさ、君といることが僕の精神的なわだかまりの解消に繋がったのかなって思わない?」
「お、思わない?って俺に聞かれても…なんつうか…困るんだけど…」
正直、そんな風に言われて羞恥が募った。
長年共にいたとは言え、率直な思いを伝えてくれたのはこれが初めてだったような気がした。
「いいんだよ、君は分からなくて。ま、とにかくそんな奴だからこそ僕の信頼に値するってこと。それでいいんだよ」
「そ、そうか…なんかお前がそう思ってくれてたのって意外っつうか…照れくさい」
思わず、頭を掻く。
「そ?それは良かった」
「は?」
「それほど僕の話術は優れてたってことでしょ?良かったよ」
「…お前ってほんと、いい性格してやがるよな…」
「それ、褒め言葉として受け取ってもいいのかな…ま、いいよ。それより船、もうすぐ出るんじゃないかな、行こうか?」
「…はあ…わーったよ」
ー少年たちは、エンドブルム行きの船に乗り
故郷(ふるさと)オルフェントから旅立った。
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