第2話

太陽にヘッドギアとOYLのソフトカードを貰ったからには気合いを入れて遊ばねば。そう思い、俺はネットでOLYについて調べた。

だいたいの種族はこうだ。


人族···特出するところのない平凡な種族。多くの可能性を秘めているかも。

亜人族

・猫獣人···素早い動きで敵を撹乱。魔法は苦手。多くの可能性を秘めているかも

・犬獣人···バランスの取れた優秀な獣人。多くの可能性を秘めているかも。

・熊獣人···パワータイプの獣人。魔法は苦手。多くの可能性を秘めているかも。

・狐獣人···器用なバランスタイプ。しかし、犬獣人には劣る。多くの可能性を秘     めているかも。

・龍人···龍化、人化を使い分ける。多くの可能性を秘めている。レア種族。


スキルは山ほどあり、組み合わせにより進化することも有るらしい。




遂に正午になり、いよいよOYLの世界に行く。昼食は確り取って。夕飯の支度もやった。家は親が基本的に海外で働いているから姉貴と二人暮らしな訳だが、姉貴は家事の才能が皆無なためこうして俺が飯炊き係をやっている。

まぁ、それはいいとして、ヘッドギアのスイッチを押し、音声認識を使い、ダイブする。

「ゲームスタート」


意識が吸い込まれていく。寝る感覚に似ている。そして気付けば淡い青の空間にいた。

すると、何もない空間に女の子が現れた。ホログラムのようだ。

「ようこそ、ONLY YOUR LIFE の世界へ。ここではキャラクターメイクをしていただきます。キャラクターメイクについて説明が必要でしょうか?」

「大丈夫です。」

「それでは、こちらに入力してください。」

女の子が手をかざすと目の前に入力画面が現れた。俺はそこに決めていたものを入力しようとした。しかし、あるボタンを見つける。

「あの、このオールランダムってどうなるんですか?」

「はい、そちらは押していただくと種族、スキルなどが全てランダムになります。その後変更は可能ですが、ランダムは一切使えなくなります。」

なるほど。ありかも。変更不可なら選択しなかったが変更可能ならありだな。

「じゃあ、オールランダム」

そうして出来たステータス画面がこれだ。


名前 未入力

性別 男

種族 狐獣人(アルビノ)

HP 100/100

MP 180/180

スキル

 刀術 lv1

 鍛治 lv1

 隠密 lv1

 索敵 lv1

 裁縫 lv1

種族スキル

 幻術

 氷属性魔法



名前はレイでいいとして、なんだこのチートの権化みたいなのは。

「こちらはリアルでの貴方様をモチーフに作られております。」

確かに、ヘッドギア起動後軽くアンケートみたいなのに答えたけど、これに使われる奴なのか。

「アルビノっていうのはどういうものですか?」

「アルビノは種族の中でもレアとなっております。見た目が選択可能なカラーには無いカラーになっており、加えて、種族スキルに通常では入手不可能なスキルが1つ入っております。」

なるほど。アルビノも悪く無いかも。

「こちらでゲームを始めますか?」

「はい、お願いします。」

「それではONLY YOUR LIFE お楽しみください。」

ホログラムの女の子の声が遠ざかり目の前がホワイトアウトしていく。

次第に賑やかな声が聞こえ始め、視界が戻ってくる。そこには中世をモチーフにしたような街が広がっていた。既にパーティーやギルドメンバーを募集している人が居た。まぁ、見知らぬ人のパーティーやギルドに入る気は更々無いけど。

そうなれば、知り合いに会うまでソロで活動するか。

こうして俺だけのOYL生活が始まった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

ONLY YOUR LIFE  @kou0419

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ