Night and Light ~異能バトルは突然に~

@syunsuke

第1話

何かが降ってくる。

何が降ってくるかまでは分からないが、危険なものと言うことと俺に敵意、殺意を込めているものだということがわかった。

何のの前兆も無く、なんのきっかけもなく突然に。

言っておくが俺は実は秘密組織に属している凄腕ヒットマンでもなければ中国拳法の達人でもない。

今日も学校へ行ってきた、ちょっと2次元が好きな家のソファーで寝転んでいる、普通の男子高校生だ。

言っておくが中二病でもないからな。

俺は現実と2次元の区別ははっきりつけているつもりだ。

そんな俺が何で得体の知れないものが自分にむかって降ってきていることがわかるかなんて、それこそ俺にも分からない。

ソファーでゴロゴロしてたらビクンと感じ取れちゃったんだよ。

変な感覚だ。こういうの超感覚って言うんだっけ?

そう思い、自分でもアホらしくなる。

まったくばかばかしい。

これは俺の妄想が作り上げた感覚だ。

出来ればそう思いたかった。

だが出来ない。

なぜなら体の体感時間と脳で思考するスピードがまったく噛み合ってないからだ。

あの達人達の闘いでよく見る、銃弾がめちゃめちゃゆっくりに見えるあの現象。

それがなぜか俺の体で起こっていた。

なんだこれ。意味分かんない。

誰かどうにかしてくれ。

もう半分どうでも良い。気のせいだろうと思ったその瞬間。

巨大な光の弾のようなものが家の屋根を突き破って俺の視界に入った。

「は?」

なんだあれ。

なんなんだよ。誰か説明してくれ。

ていうか何家の屋根ぶち破ってくれてんだよ。

俺が何年も掛けて集めたグッズどうするつもりだてめぇ。

一瞬そう思ったりしたがそんなことを言っている場合ではなかった。

視認してしまった。

妙な感覚で感じ取っていたものを。

もう妄想だと切って捨てることは出来ない。

あれを食らったら死ぬ。 

妙な感覚が俺にそう告げている気がした。

この超感覚のようなものが最大レベルの警報を鳴らしているのだ。

それを認識して、脂汗か冷や汗かわからないものが吹き出してくる。

まずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずい。

死ぬ。

今のままでは死ぬ。

それだけは分かった。 

走馬灯のような物も見え始める。

あぁもう駄目だ。

短い人生だったなぁ。

そう俺が諦めた時、俺の体がバリッと音を立てて発光し始めた。

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