熊本、猫、芝村先生という事に惹かれて読み始めましたが、流行りの行き過ぎた状況や感情等の記載がない、ある意味古風な表現が心地よく、レビューを書きました。
猫が何か暗示しているかと考えてみても何も思い浮かばなかった。猫は可愛いものです。ちょっと田中哲弥っぽい。
もとは知っていた著者の名前を見てなんとなく読み始めましたが、そんなことなんて関係なく、読み終わった後にそういえばと思い出しました。読ませる力、情景を思い浮かばせる力というのを感じさせてもらいました。
ときはご一新からしばし、ところは熊本の二本松。清正公の虎退治ならぬ、とつぜんあらわれた化け猫に巻き起こった騒動の、なんとも清々しくほほえましい顛末。猫はよい。
地元愛に溢れる物語です。熊本の土地勘に明るければ、ああ、なんとなくあの辺りで褌一丁だったのかとその様子が目に浮かびます。虎退治と息巻きながらも、将棋を指して荒事を起こさず解決しようとする様が滑稽で…続きを読む
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