-4-
「同じ満月を、中天に達したときに観測して、観測場所も同じで、しかも公転周期などを計算してまったく地球からの距離が同じ時に観測したのです。それでも、前に同じ条件で観測したのは随分小さい頃でしたが、その時と大きさがまるで違って、あんなに大きく黄色かった月が、こんなに小さく、こんなに白っぽくなってしまっているのです。参考までに、観測場所は田舎の畑の真ん中で、景色も空気もあの頃と全く変わっていません、むしろ先ほどの話によれば周りに建物があったり空気が汚れていれば月は大きく見えるはずでしょう。それが、どう考えてもあの頃より月が小さく見えるのです。一体、どうしてなのでしょう……」
「それはね。君が大人になったからだよ」
子ども相談室 阿仁 希 @a2_nozom
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます