ずどんと響く、「痛み」の赤。すっぽりと抜け落ちた、「空白」の青。読んだ文字が、脳ではなく心に届く。欠けているからこそ、切実な言葉たち。
誰しもすべての色を持ち合わせて生きているわけではない。思い出の中に、現在の自分の中に、欠けたものを持ち合わせているのだろう。そしてそれは大抵、自分自身では気付くことのできない寂しい欠落なのだ。この…続きを読む
もっと見る