日々を生きる中でふと覚える小さな違和感をうまく拾い上げて、さっぱりとしたテイストのお話に仕立てている。素材を生かした、ほろ苦い大人な味。
人間の生活が、どれほど常識的に見えても、一皮むけばその下には、残虐性とか狂気とかがある。それを、ありありと目の前に提示してくれる、短編小説集。楽しい話ではないですが、惹きつけられるものがありまし…続きを読む
話を読み終えれば、心のどこかではっとする。そんなスパイスが隠されている。どこにはっとして何を思うかは、読んだ人次第。読んだ人の数だけ、この物語は続いていく。そんなお話が、この掌編集には詰まっている。
そして私は、明日も生きているのかしら?例えば生と死のように、あまりにも近過ぎて見えない、見えていない、日常。その日常を、問う物語たちです。あなたは、日常を、認識していますか?
テレビやネットや新聞で見るニュースの片隅にこの物語へと繋がる事実の断片がありはしないかと、ある種の恐怖を持って見てしまうことがあります。人間が生きていること、人間が生きていくために必要なこととして生…続きを読む
もっと見る