日々を生きる中でふと覚える小さな違和感をうまく拾い上げて、さっぱりとしたテイストのお話に仕立てている。素材を生かした、ほろ苦い大人な味。
題材や題材の扱いかたから作者の感性(センス)が伺えます。悪い言い方ですが、ほかの人が書いたら軽んじてしまったり、重すぎてしまうかと…丁度いい〝明るさ〟でかつ読み手の心に届く物語です。ぜ…続きを読む
人間の生活が、どれほど常識的に見えても、一皮むけばその下には、残虐性とか狂気とかがある。それを、ありありと目の前に提示してくれる、短編小説集。楽しい話ではないですが、惹きつけられるものがありまし…続きを読む
最初はなんてことない物語の終わりかと思いました。よくあるハッピーエンド、よくある終焉の形。ですが突如勇者が不穏な影に襲われて話が一気に展開します。背筋がぞくりとしました。これぞ日向さんの小説で…続きを読む
話を読み終えれば、心のどこかではっとする。そんなスパイスが隠されている。どこにはっとして何を思うかは、読んだ人次第。読んだ人の数だけ、この物語は続いていく。そんなお話が、この掌編集には詰まっている。
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