葬儀屋は静かにたたずむ

さまよう死者の魂を送り出す身でありながら、自らにも向けた滅びの刃を抱えもつ主人公。
そんな二律背反な存在を高い文章力で動かす筆致。
ページをスクロールする手をなかなか休ませてくれない。
現世残留理由という言葉の背後にも人のドラマがあるであろうに、つとめて事務的。こういう仕掛けも二律背反で面白い。

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