ライブだからこそ難しくておもしろい「LARP」!

ちょっと聞き慣れない「LARP」という言葉。
ライブ・アクション・ロール・プレイの頭文字をとったものなのですが、ようは参加者自身がキャラクターになってRPGしたりする遊びですね。
著者は日本を代表するLARPのしかけ人のひとりで、この話はそのLARPを広めようと行動し続けている著者の奮闘記なのです。

読んでみてなにより感じるのは、「人間同士だからこその難しさ」。
スタッフもプレイヤーも人間、衝突や思わぬ計算違いが多々出てきます。
そこへ、日本ではまったく知られていないものを立ち上げようという苦労が加わるわけですからもう大変です! 

その様をあえて赤裸々に、しかし努めてコミカルに語る著者の言葉にはリアルならではの重みがあります。
そして厳しい状況が少しずつ拓けていく展開には、リアルならではの喜びがあります。
まとめて言うなら、ノンフィクションならではのおもしろさがあるのです。

普通に読み物として、またはLARPへの入口としてお勧めです。

(必読!カクヨムで見つけたおすすめ5作品/文=髙橋 剛)

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