でもそれでいんですね。
いやいいかっていうと話は別ですが。読み手としてはいいわけです。無限に周回しててくれ〜!
具体的に内容に触れますと、いわゆる異世界転生もの、に詳しいわけではないのですが、おそらくそういうものに含まれるなんというか都合良さを排除し、それでもなんとか気合いで都合良く、「おれ」が異世界でなんとか生き延びていく話です。サバイブするのにある「異能」は誰にはばかることなく人に頼りまくる、それだけ。でも「おれ」は充分に魅力的だし、(読み手としての)俺もここに行きたい、そんでこいつらと仲良くきゃっきゃしてたい、と思わせる空気感があります。
面白きところは、ファンタジーもののある種のお約束を合理的に解釈していくところ、異文化の構築、異文化を教化せず、ただそれに蹂躙されていく有様を楽しむ、そんな感じですね。俺はこういうの死ぬほど好きなので面白かったです。
内容は実は結構ハードなのに、それを感じさせない楽しい文章が良いと思います。解き明かされてない謎は結構あり、結構あるっていうかほぼ全てなので、次週も楽しみですね。