与え姫奇譚

作者 天流貞明

61

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★★★ Excellent!!!

主人公は売れない兼業作家。売れないこと自体は気にしていないようで、いい作品さえ書ければよい、というこだわりがあるようだ。
そのこだわりはこの作品そのものにも貫かれているように感じた。確かに、流行りモノとは違うのかもしれないが、世界観は至極丁寧に作りこまれていて、魔術や歴史の解説に、その一端をうかがうことができる。
キャラクターはどれも魅力的で、アクションシーンも迫力がある。

まだまだ気になる謎が多く残されていて、この先が気になるところです。これからも期待しています。

★★★ Excellent!!!

 それは現実なのか、それとも単なる妄想に過ぎないのか――歴史の陰に隠れた存在であったはずの「与え姫」との出会いは、アルフレッドの運命をどう動かすのか――本作品は、重厚な設定に裏打ちされた、本格ハイ・ファンタジーです。
 主人公アルフレッドは、売れない小説家。彼の小説が売れない理由、それはお手軽な娯楽を求める大衆に迎合する内容ではないから。
 伝説的存在である救国の英雄を題材にしながら、むしろ彼を支えたと言われる人物に焦点を当てた小説が、本作品のタイトルともなっている「与え姫奇譚」。
 アルフレッドが、独自の解釈と脚色を交えて創作した「与え姫」というキャラクターそっくりな美女と出会うところから、物語は始まるのです。
 この作品の魅力のひとつは、やはり綿密な設定。しかし、その設定は自己主張しすぎず、しかしストーリーの重要な場面ではしっかりとスパイスをきかせてくる、絶妙な塩梅です。
 主人公が歴史作家ということもあり、歴史に関する設定はかなり細かくされているようです。しかし、読み手が設定の押し付けを感じることはなく、その歴史を完全に理解していなかったとしても、没入感が損なわれることはありません。そのあたりは、ストーリーテリングの上手さがあってこそでしょう。
 登場するキャラクターは、みな個性豊かで魅力的です。文字数に対しての登場キャラは少な目かと思いますが、そのぶん一人ひとりの書き分け、描写はしっかりとしています。
 戦闘描写の迫力もなかなかのもの。魔術を交えてのバトルは、ともすれば冗長になりがちですが、この作品の場合非常にテンポがよくスピード感もあります。
 謎の美女・エルフィオーネの正体とは、また作家としてのアルフレッドはこの先どうなるのか。続編への期待が高まります。

★★★ Excellent!!!

何らかの理由で夢破れたアルフレッドは、売れない作家として日々を過ごしている訳ですが、登場してくる人物は一人ひとりがしっかりと作り込まれていてそつがありません。

彼らそれぞれの過去や背負った事情が気になっただけでなく、そのままあっという間に読み終わってしまうほど読ませてくれる面白さがあります。

早くも次の展開が待ち遠しくてなりません。