家庭内ホームレス

作者 真上 リョウ

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★★★ Excellent!!!

あまり見られない、障害者の家族の感情的な暗部を、物語として増幅させた作品だと思います。
各キャラクターの方針、ストーリーラインもしっかりしており、
兄の妹に対する愛憎や、周りの人物が兄妹を助けようと奮闘したり、その中での個人的な苦悩などの心理描写も、ちゃんと書き切ると同時に、ほぼ全てのキャラクターが前へ進むような成長も書かれています。
私は特にお兄さんキャラの誠司の成長と決断は偉いと思いました。過去から逃げ出した自分と向き合い、忍と鈴乃のために逃避することをやめ、自分に出来ることをしようとする姿勢は、見習いたいと思います。

少し重い話しで、ジャンル的に好みがあると思いますし、娯楽とは言いがたいのですが、多くの人の目に触れて欲しい作品だと思います。
自分も障害者の家族がいましたので、所々がリアルで少し怖かったです。
主人公の忍の母親の狂い方がもの凄いです。

文章は簡単で比較的読みやすいのですが、おそらく、ネット小説というよりも、縦書きの書籍の感覚で書かれたように思われます。

それでも、物語としては中々見られない視点や思考など、色々考えさせられる部分も多く、読み応えがあります。
私個人としては、実写などの映像で見てみたい作品でした。

PS 詳しくレビューされた方を見習って、少し感想を付け足してみました。

★★★ Excellent!!!

まず普通のドキュメンタリーや創作物に出る障害者をテーマにしたストーリーとは全く違う話の流れになっています。
とにかく作者独特の心情が現れているのか、主人公のものの考え方が非常に個性的な展開になっています。
各キャラクターごとの心情がきちんと描かれていますが、その発想が良い意味で常人の理解を超えています。だからといって話が破綻しているわけではありません。あくまでも設定上で変なことを言うキャラクターはいますが、話に矛盾は無いですし、きちんと話はできあがっています。
確かにアクが強い作品であるとは言えますが、このアクを良い味と思えれば、読み応えのある作品だと思います。