《付録?みたいなもの》※ネタばらし、多々あり。
その後の、メルの物語
【第二部】~神秘の国からの来訪者~
……時代は、共和制から帝政へと大きな変革の時代を迎え、メル達が居る屋敷をも巻き込み始めた。帝政キルバレスの勢力がパレス=フォレストを含むメルキメデス家に害を与えるようになり、当主オルブライト・メルキメデスはある決断を迫られる。
そうした中、屋敷の近くにある鉱山都市アユタカにて、不思議な力を持つ謎の少女とメルは知り合う。そして、元・共和制キルバレスの科学者グランチェ・グーズリーとも知り合った。
彼はやがて、メルの師となる大人物だ。
鉱山都市アユタカで知り合った少女は、実に不思議な力を持っていた。それは、《伝説の地》パーラースワートロームの住民のみが扱える『神秘の力』だった。
そして言葉も、メル達が使うものとは明らかに違っていた。
「アス パラナ フォス」
だが、グランチェにはその言葉が解るらしく。
「『とても美味しい』、そう言っておる」
次第にメル達も、そしてその少女も片言ながらお話が出来るようになってくる。
しかしその少女は次第に衰弱し、死期は確実に近づいていた。理由は、彼女が生まれ育った伝説の地でしか手に入らない神秘の水 《精霊水》を長期間飲めずにいたからだ。彼女たち一族は、その水を飲むことで生命を維持しているのだとグランチェは語る。
だが同時に、グランチェは「それを人工的に作り出すことも可能かもしれない」と呟き言った。
そのことを知りその可能性を信じたメルは、彼女を助けるがため、グランチェから色々なことを学び、彼女を助けようと寝る間も惜しみ懸命に励む。
そうして遂に、それまでにない他の誰も成し得たことの無い『精霊水練成技術』を習得したが・・・。
それは同時に、それまでなかった『聖霊兵器』というものを、その燃料となるものを、この世に生み出す瞬間でもあった。
丁度その頃、メルが勤めている名門メルキメデス家を盟主とした新・勢力が帝政キルバレスの圧政に対し、決起。
それ以後、不思議な少女フィオーネ・カランの死を悲しむ暇も無く。メル達は時代の荒波の中で、翻弄されてゆくこととなる。
【第三部】~帝国の練成技師~
帝政キルバレスと敵対することになったメルキメデス家は、この時、窮地に立たされていた。
初戦で勝利したとはいえ、相手はあの大国である。勝てる見込みなどなかった。
そんな中、メルが極めた練成の技が注目を受けることとなるが、メルはこの協力要請を拒否する。
人を平気で傷つけるような人たち。ましてや、それに荷担するようなことなど、この時のメルには到底出来ない心境だったからだ。
それは、フィオーネを失ったばかりだったから。
だが、親友シャリルの思ってもみないひと言を受け、それまで頑なだったメルの心は遂に動かされる・・・。
そうして、新たに生まれ変わった帝国建国の功労者の1人として、彼女はその歴史に名を残すことになる――。
以上です。お付き合いありがとうございましたっ! 感謝♪
ハウスメイド・メルの物語 みゃも @myamo2016
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