ミカンが教える日常イノセンス

 細かなところまで気を配られていて、じっくり読んでみてほしいです。特に感情の流れと雰囲気の移り変わりが自然で、いつの間にか物語の世界にひきつけられています。
 主軸に据え置かれた不可解演出についても、振り回されぐあいが心地よく響きます。登場人物が軒並みかわいいのも好印象。
 冒頭の注意書きさえも、まるでゲームのチュートリアルを読んでいるような期待感と好奇心を抱かせます。ちなみにこの注意書きの読み方で二つの読み方を提案しておられますが、自分は「分からないを楽しみたい人向け」をおすすめします。