概要
参った。何でもやると言ったのは、俺だ
「俺に勝てたら何でもやる。金でも剣でも、竜の牙でもな」
春祭りの広場で、俺は十年そう言って挑戦者を転がしてきた。竜殴りのドゥーガル、四十三歳。十年、負けなし。
「九十九回目です、先輩。今日こそ、その看板をいただきますよ」
金の髪の若造も、いつものとおり縄の外へ置いてやった。
最後の挑戦者は、挑戦料の代わりに花を一本握った、小さな女の子だった。
「かったら、なんでもくれる?」
「おう。好きな勝負で来い」
「じゃあ、にらめっこ」
笑ったのは、俺のほうだった。
「じゃあ、おとうさんになって」
広場が静まり返る。縄の外から、若造が鼻で笑った。
「冒険者に親なんて務まりませんよ、先輩。明日死ぬ商売なんですから」
「参った。何でもやると言ったのは、俺だ」
孤児院の院長が出した条
春祭りの広場で、俺は十年そう言って挑戦者を転がしてきた。竜殴りのドゥーガル、四十三歳。十年、負けなし。
「九十九回目です、先輩。今日こそ、その看板をいただきますよ」
金の髪の若造も、いつものとおり縄の外へ置いてやった。
最後の挑戦者は、挑戦料の代わりに花を一本握った、小さな女の子だった。
「かったら、なんでもくれる?」
「おう。好きな勝負で来い」
「じゃあ、にらめっこ」
笑ったのは、俺のほうだった。
「じゃあ、おとうさんになって」
広場が静まり返る。縄の外から、若造が鼻で笑った。
「冒険者に親なんて務まりませんよ、先輩。明日死ぬ商売なんですから」
「参った。何でもやると言ったのは、俺だ」
孤児院の院長が出した条
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