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概要
雨は、水をやった人のところに降ります
「雨女は縁起が悪い。式の日に降られては困る」
王宮の庭に五年、水をやってきました。私が水をやった日は、雨が降ります。庭の奥で倒れていた女神様を起こして拭いてさしあげてから、ずっとそうです。
殿下はそれを縁起が悪いと仰って、婚約を破棄されました。
「はい。では、雨が要るところへ水をやりに行きます」
辺境は三年、日照りでした。
一日目、私が畑にじょうろを傾けたら、夕方に雨が降りました。
二日目、隣の畑にも。
十四日目、王都の噴水が止まったそうです。
辺境伯様は、濡れた畑の真ん中で仰いました。
「この土地の雨は、貴女だ」
殿下の国では、今日も雨が降りません。
王宮の庭に五年、水をやってきました。私が水をやった日は、雨が降ります。庭の奥で倒れていた女神様を起こして拭いてさしあげてから、ずっとそうです。
殿下はそれを縁起が悪いと仰って、婚約を破棄されました。
「はい。では、雨が要るところへ水をやりに行きます」
辺境は三年、日照りでした。
一日目、私が畑にじょうろを傾けたら、夕方に雨が降りました。
二日目、隣の畑にも。
十四日目、王都の噴水が止まったそうです。
辺境伯様は、濡れた畑の真ん中で仰いました。
「この土地の雨は、貴女だ」
殿下の国では、今日も雨が降りません。
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