概要
名探偵は、体重四・八キログラム。
この犬は、嘘のあるところで、左の前足で床を二回叩く。
入社三年目の新人編集者・東雲すみれ、二十四歳。担当になってわずか二十六日で、大作家・鵜飼玄一郎が死んだ。
残されたのは、四千二百万部の栄光と、消えた最後の長編『雪割草』、そして一頭の豆柴—名を、金田一。
庭から出てきた古い万年筆。六十年、一ミリも変わらない筆跡。四十年、一度も泣かない家政婦。
やがて手がかりは、雪が七メートル積もる新潟の村へ、そして六十年前の、ある少女へと繋がっていく—。
軽妙で、切なくて、最後に必ず裏切られる。豆柴が首をかしげるたび、真実が一枚ずつ剥がれていく長編ミステリー。
入社三年目の新人編集者・東雲すみれ、二十四歳。担当になってわずか二十六日で、大作家・鵜飼玄一郎が死んだ。
残されたのは、四千二百万部の栄光と、消えた最後の長編『雪割草』、そして一頭の豆柴—名を、金田一。
庭から出てきた古い万年筆。六十年、一ミリも変わらない筆跡。四十年、一度も泣かない家政婦。
やがて手がかりは、雪が七メートル積もる新潟の村へ、そして六十年前の、ある少女へと繋がっていく—。
軽妙で、切なくて、最後に必ず裏切られる。豆柴が首をかしげるたび、真実が一枚ずつ剥がれていく長編ミステリー。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!嘘の匂いで床を二回叩く豆柴と、消えた最後の長編
プロローグから第4話までを拝読しました。昭和四十一年、雪に埋もれた新潟の納屋で、大学ノート十四冊を青年の胸に押しつける娘のプロローグが切なく、そこから二〇二六年の新人編集者すみれの「最悪の日は朝ごはんがおいしい」という軽やかな語りへ切り替わる落差がまず見事です。初対面の膝には乗らないはずの豆柴が乗ってしまう場面や、四十年泣かない家政婦の多江さんの描き方など、小さな違和感の置き方が丁寧で、書斎に残された白紙五枚を「読者を釣るための餌」だったと後から言い切る語りの仕掛けにも唸りました。嘘のあるところで左の前足で床を二回叩く金田一が、どこまで真実を剥がしていくのか、先が楽しみです。