墓に刻む「絆」や「おかえり」を、遺された家族の立場からひねくれて眺め、「私なら『呪』『恨』『もうすぐ』『うしろ』」しかも年替わりで表示させると笑わせてくれる毒舌が実に痛快です。ところが最後、同じ「チラシ」が昭和50年代の母との記憶へ静かにつながります。死後に残す言葉より、何気ない紙切れに残っていた親子の時間のほうが心に残る。この落差が、笑いのあとにじんわり効いてくる一篇です。
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