概要
見たこともない言語を、どうやって訳すのか。
指を差して、返ってきた音を書き取る。それを何千回も繰り返す。
だが指差しでは、その語が兎を指すのか、兎の耳を指すのか、決められない。
言語学者の柏木は、資源開発会社に雇われ、南洋の小島へ渡る。二十年止まったままの鉱山開発の交渉で、通訳を務めるためだ。
渡されたのは、二十二年かけて作られ、途中で放り出された辞書だった。書いたのは、七か月前に死んだ前任者。
使えば使うほど、噛み合わない。島の人々は、毎回同じ場所で席を立つ。
誤りなのか、無能なのか、それとも。
全32話
だが指差しでは、その語が兎を指すのか、兎の耳を指すのか、決められない。
言語学者の柏木は、資源開発会社に雇われ、南洋の小島へ渡る。二十年止まったままの鉱山開発の交渉で、通訳を務めるためだ。
渡されたのは、二十二年かけて作られ、途中で放り出された辞書だった。書いたのは、七か月前に死んだ前任者。
使えば使うほど、噛み合わない。島の人々は、毎回同じ場所で席を立つ。
誤りなのか、無能なのか、それとも。
全32話
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