概要
六法全書を信じた勝造。だが、法廷が解決するのは争いだけだった。
司法試験を志したことをきっかけに、裁判所へ通うようになった勝造。そこで目にするのは、条文だけでは割り切れない人間の滑稽さと哀しさだった。なぜ人は、同じような過ちを繰り返してしまうのか。もし当事者が自分だったなら、同じ過ちを起こさないと言い切れるのか。常識で考えれば避けられたはずのことが、感情を持つ人間同士だからこそ、争いにまで発展してしまう。今日も日本のどこかで、誰かの人生が法廷に持ち込まれている。親子、夫婦、恋愛、金、権力、嘘、欲望――法廷に持ち込まれた人生の断片を、傍聴人・勝造の目を通して描く、一話完結の連作短編集。
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