• に登録
  • 異世界ファンタジー
  • 現代ファンタジー

【レビュー御礼】「月下世界紀行」は魔王もいない、戦闘もしない、一般人が異世界をだらだら旅するだけのファンタジーです。

「月下世界紀行」にレビューをいただきました。ありがとうございます。
https://kakuyomu.jp/works/4852201425154916077/reviews/1177354054885564403
この作品は私が書くものとしては異色の作品なのですが、カクヨムで公開する中では、一番、高評価をいただいている作品です。
一話完結の短編集という、とっつきやすさもあるかもしれません。他は、のけぞるほどの文字数の大長編ばかりなので(汗)

いただいたレビューで印象深かったのは、今ある四作品の中で「木樵の王」が一番好きと書いていただいていたことでした。

短編一本ずつにテーマが何となくありまして、どの作品に一番、共感してもらえるかは、大げさですが、読み手さんのお人柄であったり、これまで経験してこられた人生の経過によって変わるみたいな気がしています。

「木樵の王」は、読み手さんによっては「意味が分からない」って言われるんですが、それならそれでいいと思いつつも、作者としては分かってもらいたい気もあるので、書いて公開してからずっと、「木樵の王」が好きっていう読者様を待ち続けていたんです。それが今回、現れてくださったとは! オンノベの小さくて大きな奇跡ですね。

私はファンタジーは心の旅だと思います。
どんな旅が必要かは、読み手さんしだいで、誰でも自分にぴったりのファンタジーがあるのかもしれないです。
そういう、誰かにぴったり来る作品を書けたらいいのになあと常々思っています。

「河を渡る」が一番、万人向けに分かりやすいテーマで、人生を切り拓く若い恋人たちの勇気のお話。
その次くらいに明快なのが「早暁に発つ」で、自分は一体何のために生きてるんだろうという話です。
「蝶の世界」は創作する人に向けて書いた物語でしたので、書かない人にはピンと来ない恐れもあります。書く人に、何かを何となくピンと来てもらえたら嬉しいです。
「木樵の王」はほんとに、この作品のテーマにぴったりくる一部の人しか分からないのかもしれないです。でも書きたかったので書きました。

「月下世界紀行」にはあと2作品、構想がありますが、まだ書けていません。

そのひとつ、「義足のパンパニール」という物語は、片足がないツアーガイドの青年の話で、彼は砂漠の、人食いモンスターの出る渓谷を渡す専門の渡守です。そのガイドを雇わないと、旅人はモンスターに食べられちゃうんですが、そのパンパニールという青年は、義足だけど、最強の戦士で、右に出る者のいない腕利きという設定です。彼には好きな女性がいて、求婚しようとしているんですが、彼女は気位の高い美人で、高嶺の花です。その恋愛の行方を旅人が見守る話です。

もう一作は「白蛇の寺」という和風? 中華風? の仏教のお寺のようなところが舞台のお話で、これまた人食いの大蛇が出る山に旅人が迷い込むお話です。大蛇に追われて山腹の尼寺に逃げ込み、そこに一人で住んでいる老尼僧と一晩、語らうんですが、旅人は大蛇から逃れて無事に旅を続けられるのでしょうか……という物語です。

やたらと人食い生物が出てくるんですね……(汗)
私の個性です。

こういった物語は、考えて思いついたのではなく、ふっと降りてくる話で、私も深く考えずに何となくで書いています。ですから、読者を飽きずに楽しませるような、エンターテイメント性のある小説ではないかもしれません。ちょっとどこかへ旅をしたいなという気分の時に、のんびり読んでいただけると嬉しいです。

読者の皆様に良い旅をしていただけるよう、人食いナントカに食われずに次の目的地に旅立てるように、作者も精一杯頑張ります。

コメント

コメントの投稿にはユーザー登録(無料)が必要です。もしくは、ログイン
投稿する