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同題異話振り返り(主に音楽と裏話、それから時々反省点) ・その三

同題異話の自分が書いた話についての諸々と、それにかこつけて好きな音楽について話すだけの記事第三弾。

引き続き、必ずしも各話のイメージソングのようなものではないこと、各アーティスト様とは全く関係ないことにご留意の上で、話半分に聞いてやって下さい。

話に似合いそうな曲、好きそうな曲の紹介も受付中。

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■ 十二月号  星流夜
https://kakuyomu.jp/works/1177354054887938299

正直に言おう。これが一番迷走した。

タイトルでまず浮かんだのがゴッホのあの絵だったのだが、そこで自分のイメージがカチンと固まってしまってにっちもさっちも行かなくなった。

ネタの種のようなものはいくつも思い付いたものの、中々双葉から先が伸びてくれない。我がネタの種は双子葉植物。

いや正確には一つ、初めから最後まで思い付いたものがあった。
昔から温めている話の一つのスピンオフで思い付いた話があり、これは最後まで書きそうだったのだが、これを選ぶのは敢えて避けることにした。

いやだって、折角の同題異話だ。色々チャレンジさせて頂ける場なのだ。
ここは思い切り、自分が普段全く書かない話を書いてみようじゃないか。

というわけで今まであまり書かなかった人間同士の話を書こうとし、いつもと違う文体にチャレンジをしてみようとした結果、マインドコントロールをする側とされる側の共依存者の葬式の話になった。

ただし中々書く決心はつかず、割と月末ぎりぎりまで「もうちょっと他のネタが固まればそちらにしよう」とずるずる粘っていた。

最終的にはこれも修行と思い切って書いたわけだが、数年後に自分がこれを読み返して何を思うのか、少しばかり気になるところである。

折角なので、没というか結局期限までに伸びなかったネタの種たちのいくつかをこの機に載せておこう。
・流刑の話
・流れ星で鍛えた刀の話
・美術館から絵画が家出をする話
・好きなバンドの曲を聴くのをやめた人の話  他

今書けと言われたらまた違う話になりそうだなぁ。

こちらもまた、あまり音楽は何を聴いていたか今一印象がないので、適当にウォークマンの歌詞の無い曲を流していたのだと思う。

今更ながら、Light Danceなんかをかけながら書いても良かったな。
物静かで綺麗なピアノの曲なので、木漏れ日の差す昼の話にも静かな夜の話にも向いています。(//www.youtube.com/watch?v=YmWH1hL5cd8)

<5月5日 言いたかったことを思い出したので追記>
余談だが、水葬、といえばの個人的なテーマソングがあって、これも少しばかり意識している。

ポルノグラフィティの「シスター」という曲で、特にシチュエーションがはっきり歌詞で言われている訳ではないのだが、初めてこの曲を聴いたときから自分の中ではずっと「水葬」または「流刑」の曲なのだ。
もしかしたら全く違うイメージを浮かべる人もいるだろうと思うし、是非そのイメージについて聞いてみたいとも思う。
機会があれば教えてください。

なお、聞いたことがない人は心をまっさらにして私のイメージの話など忘れ去ってから聞いてみてほしい。

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■ 一月号  貧乏くじ男、東奔西走
https://kakuyomu.jp/works/1177354054888090437

友人の呟きからヒントを得(許可はもらいました)、神様を3Dプリンターでインストールする話に。
折角の新年第一号だったので、おみくじ・初詣の代わりに福引という要素を出してみた。

この場を借りて白状すると、本来自分はふざけた人間なのだが、なぜかそれまでの同題異話は文章が堅いか、話がそれほどふざけていないかのどちらかばかりだったので、久々に割とふざけた話を書けて楽しかった。

この辺りになるともう開き直っているようで、なんちゃってSFをやりたい放題書き始めている。
それと、自分が人間とそうではない何かの話が好きらしいとつくづく思い知った。これもまた同題異話の収穫だ。

因みに各キャラクターの名前の由来は以下の通り。

トウジ:亥年なのでうり坊→瓜に因んだ名前→カボチャ→冬至に食べる→トウジ

ハヤト:同じく瓜に因んで隼人瓜から。初期の主人公の名前候補だったが、響きが少しシャープすぎるので没に。もったいないお化けなので友人の名前に採用。

ユズ:トウジと同じく冬至に因み、柚子湯から。1月だから冬至は過ぎているのでは? 等という指摘は野暮です。

ミカ:同じ柑橘系で、という訳では実は全くなかった。主人公にユズという子供がいる設定にした後で、たまたまウォークマンでMIKAの曲を聴きながら作業していた時に「子供は二人にしよう」と思い付いたからそのまま付けただけである。
(//www.youtube.com/watch?v=0CGVgAYJyjk)

オガタ商会:神様が降臨→尾形光琳→オガタ商会、なーんてな、アッハッハ!

クスヤ・リオ:五月の同題異話に出てきた久寿賀谷の名前を文字ってつけてみた。

執筆中のお供はSkrillexのアルバムをひたすらエンドレスリピート。
あれ位の声だと歌詞として認識しないので言語活動の邪魔にならない。ギュインギュインブゥンブゥン重低音を流しながらノリノリでタイプしていた。

話を練っている間はナナオアカリの「お釈迦になる」にお世話になりました。
可愛い声とMVなのだが、歌詞の内容が身につまされる。
(//www.youtube.com/watch?v=8QNQjCO0p7w)

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■ 同題異話・二月号  それでもこの冷えた手が
https://kakuyomu.jp/works/1177354054888493228

冷えた手、で咄嗟に思い浮かんだのがまず死体。
常に手が冷たすぎて「お前死体かよ」と度々友人に言われてきたせいだろうか。

死体が起き上がって動く病気のはずなのに、なぜかずっと眠ったまま起きない死体を主人公がだらだらと匿う、という粗筋は割とするすると浮かんだ。

コタール症候群については「私は既に死んでいる」という本で知った。神経や脳の作用で起こる不思議な症状のケースを幾つか紹介しつつ「意識とは何か」を探る感じの本なのだが、エピソードが多めなので読みやすいと思う。

同題異話の話とは全く関係ないのだが、脳科学系が気になる人には、個人的に「暴力の解剖学」も面白かったのでおすすめしたいところ。
興味深い話が多いし、サイコパスなどについても、出来るだけフラットな説明をしようとしてくれているのが分かるので、読んでいてあまり辛くなかった。


内容については、本題に入るまでの横道が結構増えてしまった気はする。
結果的に三章にまたがる話になってしまった。
世界観をどの程度の言葉で説明すれば十分なのか、今一感覚がまだつかめていない。こうして振り返るとなんちゃってSFで短編を書く時は常に悩んでいるな。これからも精進せねば。

因みに書きながら時々他の方の作品も拝見していたのだが、バレンタインの話を読んで目から鱗が落ちるかと思った。

そうかーそうかーバレンタインかー。縁が無さ過ぎて全く思い付かなかった。

発想の着地点が人によって変わるという意味でも、同題異話は奥深い。

作業のお供はひたすらにEmancipatorのFirst Snow。
Remix版も初めは聞いていたのだが、オリジナル版の方が話の波長と合ったので後半はそればかり流していた。
こちらも公式動画はないのだが、音楽配信サイトとかでは視聴できるはず。
余談だがこの人(?)の曲はMapsとかも格好良くて好きです。

後は定期的に息抜きがてら、偶然見つけた焚吐の「ナンバーツー」を聴いていた。

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■ 三月号  「また会いに来たよ」
https://kakuyomu.jp/works/1177354054888848154

あらすじでも言ったのだが、「おいでよ」というPeople in the Boxという邦楽バンドの歌からインスピレーションを受けて話が出来ている。

このバンドの曲は割とシンプルなのだが、それぞれ歌詞で色々と好き勝手想像を膨らませることが出来て面白いです。MVもおすすめ。

    重い荷物かかえて帰る

    ぼくはゆうれい
    そばにいたいよ
   
    ぼくのゆうれい
    そばにおいでよ (歌詞一部抜粋)

ある日この部分の歌詞をぼんやりと反芻しながらペン立てに腕を伸ばした瞬間、「これだ」とぼんやりしていた話の粗筋を理解した。

そういう意味ではインスピレーションを受けた、とは書いたが、話の理解のとっかかりになった、という方が正しいのかもしれない。
いや、それならインスピレーションを受けた、でもいいのだろうか? はてさて。

という訳で最後の話は、ゆうれいに会いに行く話、またはゆうれいが会いに来る話となった。

ゾンビ映画のあのパニックが落ち着いた後、という状態になったのは、常日頃自分の中で「ゾンビになった人は幽霊になれるのか」という疑問があったせいだと思う。

今なので白状するが、それとは別に、幼い頃家族を殺された人が、復讐のために犯人に近付く話も考えていた。
最後は犯人の方から主人公に接近し、「大きくなったねぇ」とか言いながら一方的に殺して終わるような話。
結局、最後にこんな後味悪い話載せるのもなぁ…と没になった。
もしこの題名が三月では無く九月頃のお題に出ていたら、こちらが採用されていたのかもしれない。

イタコ=システムなどという装置に関しては、一月の同題異話でなんちゃってSFにオカルト要素を足したものを書くのに味を占めた結果としか言いようがない。

なんちゃって・オカルト・SF、とても書いていて面白いので、皆も是非書いてみて欲しい。
というか他の人のオカルト・なんちゃってSFを読んでみたい。何卒宜しくお願いします。


ツガルに関しては割と途中まで、自分で書きながら死んでいるのか生きているのかがよく分からなかった。
合わせ鏡のような状態の展開にしてみたいな、と思った結果死にました。生きていたらもう少し気持ち悪い話の展開になっていた気がするし、今では最後らしく爽やかに終われて良かったのではないかと思っている。

ゾンビについての説明は、どの程度端折っても良いものか悩みながら書いていたので、もしかしたらわかりにくい部分やくどい部分があったのかもしれない。そのうち距離を置いて向き合えたらいいと思う。


お供の曲は上の「おいでよ」の他に、Schroder-Headzの「Follow Me」というピアノ曲と、Professor Soapの「Spirit Quest Journey」。
後者は動画があるのだが、音とアニメーションのリンクが面白いしかわいいので、音源だけでなく動画で見るのをお勧めします。少しずつ増えていくのが楽しい。(//www.youtube.com/watch?v=NNJureMTeZA)


最後の余談として、この話は最後なので少し遊んで、今まで自分が書いてきた同題異話の中で使われていた要素やキーワードを幾つか意識して書いています。
お暇な方は十二ヶ月分順番に読んで探してみてください(宣伝)。


なお、正解は以下の通り。少しばかり無理をしているやつもある。

四月:パステルカラーの綿雲の映像
五月:杏色のノート (佐久間さんの好きな色と、アプリコットの薔薇)
六月:パラボラアンテナと日傘の比喩 (日傘の女の絵)
七月:クリームソーダ
八月:草叢
九月:鳥のさえずり
十月:瓦礫の山 (ガラクタ山)
十一月:モーター音
十二月:水葬
一月:3Dプリンター (本当はたい焼きにしたかった。無理だった)
二月:スケッチブック

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以上十二ヶ月分、何となく振り返ったり音楽についてつらつらと話したりしてみた。

日頃気が向かない限りあまり自分の書いた話について語ることもそれほどある訳ではないし、ここまで自身の考えについての長文を「よし書くぞ」と気合入れて書いたのはあまりなかったので、少しばかり疲れている。


とりあえず十二ヶ月通して言える反省点としては、「毎度もっといけるのでは?」と妙に謎にネタを練るのを粘りすぎたり、謎の余裕ぶっこいたりしてギリギリになるのどうにかした方が良い、というところか。

それ以外でも短編での世界観の説明の取捨選択の難しさや、プロットの大切さなど、書くだけでも色々なことを学ばせて頂いた。
普段書いたことの無いものにもチャレンジできたし、一年通して本当に色々と勉強になった。

まぁそんなわけで、とりあえず目下の目標だった「一年通じて全て参加」という点に関しては達成できた。
今後の同題異話系企画に関しては、色々あって今回よりは参加する月は少なくなるかもしれないが、また何か思い付いたらお邪魔させて頂きたいと思う。

その時はまたよろしくお願いします。
以上、ここまでお付き合い下さりありがとうございました。

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