タイトル
「悔い改めよ、ハーレクイン!」とチクタクマンはいった
です。
ヒューゴー賞とネビュラ賞を受賞しているというこのsf作品。普通に読んだら難解すぎて何がなんだかさっぱり解りません。作中に書いてあるのですが、この作品は「途中から」書いてあります。
途中に「発端はひとまずおくとしよう」とある通り話の始まりは最初に書いてありません。しかも「結末はひとりでについてくれるはずだ」と、「取り敢えず書いてみよう」的な宣言がしてあります。
これは本気で書いたのか解りませんが、こんなこと書く作家は凄いです(笑。
物語の内容は、近未来の社会を予想して警鐘を鳴らす――そんなパターンの、「パターンとしては、よく見かけるような」感じで。
「チクタクマン」は勝手に訳を付けるなら「時間管理人」みたいな人です。
そんなチクタクマンに対する主人公の台詞。
「自分のぺースで人生を送ったらどうだ!
時間の奴隷じゃないんだぞ……」
sfを甘く見てたのにいいこと書いてあって、「この本買って良かった」そんな感動が。
自分のペースで生きられるのか知りませんが(そんな余裕ある人いるかなと)、少し昔の人がそういう警告を発していたことを忘れてはいけないのでは。