• 異世界ファンタジー
  • SF

『セオと僕の』シリーズあとがき KAC2022

『セオと僕の』シリーズは去年のKAC2021で試行錯誤しながら書いた連作短編で、今年のKAC2022も続きを書こうと思って楽しみにしていました。

セオと僕の二刀流
https://kakuyomu.jp/works/16816927861232880304
いきなり難しいお題でした。二刀流というお題でひねるなら大谷選手みたいな意味だけれども、短編の短い文字数でそっちの意味の二刀流を伝えるのは難しいし、よほど良いアイディアでもなれば面白い話にならなそう。それより刀を二本持ったキャラクターを出す方がシンプルでいい。書いてる途中でキャラクターの名前を考えている時に、ふっと頭に浮かんだんです、シバラク先生が。そういうわけでこうなりました。

セオと僕の推し活
https://kakuyomu.jp/works/16816927861335838379
これもまた難しいお題でした。セオと主人公の日常を書きたかったので、二人の間に推し活を入れてちょっとオチを付ける感じにしました。

セオと僕の第六感
https://kakuyomu.jp/works/16816927861457339200
第六感と言えば幽霊です。この話では、セオのロボットっぽいところを書いておきたかったので、ロボット掃除機がなぜか同じ場所を避けるというインターネットのネタを思い出して書きました。書きながら、なぜセオがそういう行動を取るのかの理由もいろいろ考えていたんですが、これっていうのが思いつかなかったのでオチ無しで理由は書きませんでした。

セオと僕のコメディ
https://kakuyomu.jp/works/16816927861525833546
なんだこのお題は、って感じです。お題に沿うならコメディっぽい話を書く必要がありました。でも文字だけで伝えるの難しいなと思って、いろいろ考えた結果こうなりました。前半で笑いの要素を並べて印象付けて、後半でそれを畳みかける感じの構成です。うまく書けたかどうかはわかりません。

セオと僕の八十八歳
https://kakuyomu.jp/works/16816927861624170602
なんだこのお題は、って感じです。いい加減にせいよと、小説の中で文句を書いてやろうと思って書きました。グチグチ言いながらもポイントが欲しいから書くしかない。なぜ八十八歳なのか、理由をこじつけてもしょうがない。ただ、お題として出されたから書いたというだけなのです。

セオと焼き鳥の遭遇
https://kakuyomu.jp/works/16816927861676976991
こういう大喜利書けよみたいなお題には逆らいたくなります。『セオと僕の』の世界観は、幸せな未来を想像して書きはじめたはずなのにどこか不穏です。仕事をしなくてもいい、毎日遊んで暮らせる人生が用意されていて、死の恐怖もない。でも、不老不死の人間たちはみんな人間が嫌いだし、社会はロボットネットワークに管理されていて、町にいるロボットたちはロボットネットワークと繋がっています。

セオと僕の出会いと別れ
https://kakuyomu.jp/works/16816927861753611241
このお題は困るなと思いました。しょうがないので、以前から書きたかった主人公と修理屋の女性の会話を書くために、修理屋の女性が引っ越しをすることにしました。この話を書くために去年の話を読み直して、道具屋じゃなくて修理屋だったと気付きました。今年の話ではずっと道具屋と書いてたのでこっそり修正しました。修理屋の女性は「主人公がセオを本来のパートナーロボットとはズレた関係に置いている」ことをよく思っていない、ということです。

セオと私だけのヒーロー
https://kakuyomu.jp/works/16816927861792327497
セオはロボットなので自分の内面がありません。なのでセオが地の文を語ることはありません。例外的にノベルクエストで書いた小説という形がありましたが、それは以前『セオの私と読者と仲間たち』でやったので同じネタにはしたくなかったのですね。でもだからといって、主人公の一人称視点だと『私だけのヒーロー』は難しい。というわけで新しい登場人物として猫ちゃんを登場させました。

セオと僕の猫の手を借りた結果
https://kakuyomu.jp/works/16816927861877776399
偶然、前回出した新しい登場人物の名前が猫ちゃんだったので、お題的に猫ちゃんを再登場させないわけにはいかなくなりました。猫ちゃんはセオのことが大好きです。でもセオは主人公のことが大好きだし、猫ちゃんが見たいと切望するような姿も、当たり前にセオは主人公には見せます。という話ですね。

セオと僕の真夜中
https://kakuyomu.jp/works/16816927861927895285
猫ちゃん編の完結です。セオと猫ちゃんの友情は永遠には続かなかった。セオという理想的な少女を見つけてセオに夢中になっていた猫ちゃんも、自分がいつかは大人になること、主人公が望んでいる永遠に囚われたセオはずっと少女のままであることに気付きます。猫ちゃんがセオに残したのは楽しい思い出。猫ちゃんはセオから卒業して自分の生き方を見つけるのです。

セオと僕と誰かの日記
https://kakuyomu.jp/works/16816927861993702465
主人公は日記を書かないし、セオも日記を書きません。それなので日記を読むという話にしました。ロボットのセオは人間の気持ちを本当には理解していないので日記に書かれていない気持ちが理解できないという主題で、その場面に至るまでの話を考えるという書き方をしました。気に入ってるアイディアは「他人の日記を全世界に配布しようと思いつくセオ」です。とてもセオらしいと思う。

去年のKAC2021のあとがきはこちら
https://kakuyomu.jp/users/yutaka_kato/news/16816452219403503138

コメント

コメントの投稿にはユーザー登録(無料)が必要です。もしくは、ログイン
投稿する