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我が小説 〜元ネタ等の解説 ミヒャエル・ヴィットマン編〜

や、どうも。

 せっかくの新年1日目ということで、何も更新なしというのもあれだと思い、私が今書いてる戦車がドンパチする小説の元ネタなんかをちょこっと載せようかと思います。

 例えるなら……オーディオコメンタリー?

 私の小説を読んでるか否かに関わらず、この記事を読んで戦車や戦車エースに興味を持つ人が増えてくれたら嬉しいです。

 そして皆さんも書くのです。戦車の物語を。

 さあ書けよ。早く。



 という訳で、今回紹介するのは、こちらの方。



武装親衛隊第1装甲師団「ライプシュタンダルテ・SS・アドルフ・ヒトラー」所属
第二次世界大戦戦車撃破数第4位
戦車138両撃破
対戦車砲132門撃破


ミヒャエル・ヴィットマン


 細かい軍歴や活躍は他に譲るとして、彼についてよく語られる象徴的エピソードは、


・お顔がめっちゃイケメン。ティーガーの砲塔に腰掛けた有名な写真が死ぬほどカッコイイ!!

・ヴィレル・ボカージュの戦いを初めとして、とにかくヒロイックな活躍が多く、時には勝機を見出すや単騎で突っ込んだり、自らが囮になることも厭わない。

・真面目な性格で、酒や女遊びはしない。責任感ある好人物。

・炎上する敵の戦車から敵兵を助け出し、これに由来して敵からは"ブラックバロン"の異名を取る。

・最終的には戦車大隊長まで登り詰めた。

・最期は残念ながら敵の待ち伏せに会い、奥さんを遺して戦死してしまう。


 これらから受ける印象は、とにかく勇猛果敢で完璧超人なスーパーヒーローって感じですね。

 実際、プロパガンダにもよく利用された人物であり、一部戦果などに誇張された資料もあります。
 もっとも、彼が優秀な戦車兵であるとは誰もが認めるところではありますが。



 しかし、戦友たちが本の中で語る本当の彼の姿は……

・ここぞという時の勇気があるのは事実だが、型破りな戦い方は嫌いであり、信じられないほど慎重かつ冷静沈着だった。事前の偵察は絶対に欠かさない。

・物凄く内向的で、豪傑肌なところは皆無。それどころか超が付くレベルの内気な恥ずかしがり屋ではにかみ屋。
(実際、戦闘時以外のいろんなエピソードを調べると、割とコミュ障疑惑な一面がちらほら…)

・みんなでわいわい騒ぐよりも、1人で静かに過ごすほうが大好き。
 仲間たちが酒盛りとかで騒ぐ間にも、地図を見たり、散歩したりしながら、一人何やら思案している姿をよく見かけた。

・なんかびっくりするぐらいすぐ寝る。なんならみんなが酒盛りとかで騒いでても気付いたら寝てる。
 早寝が得意技だったようだ。

・いつも物静かで、部下を叱る時も含めて声を荒げることがない。

・笑いのツボがよくわからないところがある。

・でも彼が担任する授業や講義はめっちゃ楽しくて、みんなとても盛り上がった。

・何でもかんでもあれこれ考えすぎて、人生を自分から難しくしている不器用な人だった。


 どうでしょう? 

 彼は有名人なので、ミリオタ界隈などで話題になったり、動画サイトで紹介されたりすることも多い人ですが、恥ずかしがり屋で不器用な一面は、残念ながら滅多に語られることがありません。

 仕方のないことですが、誰も彼の本当の姿を見ようとはしません。

 語られるのはいつだって、誰もが憧れるような無敵のヒーロー、完璧超人としての彼ばかりです。


 実際、私自身もヴィットマンへの認識はとてもかっこよくて強い戦車兵というだけでした。

 しかし、いろんな戦車兵の本を読んでいる内に、他の戦車兵についても知識が深まる中、彼の内面も併せて知ったことで、最終的に私の中で一人のキャラクターが誕生することになりました。



 誰よりも美しく、誰よりも強く、そして誰よりも完璧な孤高の英雄「クラリッサ・ラインフェルト」

 銀色に輝く英雄譚を紡ぎ出す彼女の戦いをいつか見届けていただけるように、今年も不定期ながら更新を頑張っていきたいと思います。

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