というわけで、正確には一目ぼれではないのですが、実質は。
江間が立ち止まって、宮部とお婆さんの様子をうかがっていたのは、どうしようもないようなら彼も手助けするつもりがあったから。
宮部のことを馬鹿な奴と言ってましたが、彼も大概です。
サチコさんが“アーシャル王子”を男の子のままにいさせたのも、“愚鈍”と噂されているのをそのままにしたのも、アーシャルの生母である前王妃をはじめとするバルドゥーバ派に忖度したからではなく、アーシャルを死んだように見せかけて逃がし、かつその後辿られないようにするためでした。
そのために、シャツェランをも騙した、と。
でも、いざとなったらシャツェランは“アーシャル”を助けてくれると信じていたからこそ、「どうしようもなくなったら王弟殿下を頼りなさい」と言い残した次第。
で、その見込み通り、シャツェランはリカルィデ=アーシャルと気付いた今も、それをなかったことにしようとしてくれているわけです。
シャツェランが幼馴染のせいで日本人寄りの人権感覚や思いやりを持っていることにサチコさんは賭け、その賭けに勝った、と。
惑いの森での神殿の動きは、ほぼシャツェランの推測通りです。
双月教徒とゼイギャクに気付かれないよう、距離は取っていましたが、神殿は稀人の保護と“アーシャル”を事故に見せかけて“殺す”ことを目的に、彼らの跡をつけていました。
バルドゥーバとイェリカ・ローダのせいで、まったくうまくいきませんでしたが。
そんなところ? ……な、何か忘れてたらまた補足します。
次回はそんな王弟を含めて、対寺下です。
さて、と……サクランボをゲット!しました。
アメリカで某国立公園近くの農家さんところで、アメリカンチェリーを文字通りバケツ一杯もらった時も幸せだったけど、佐藤錦、最高に美味しい。ついでに見た目も可愛い。
旬のものっていいよねってことで幸せに浸りつつさようならです。良い夜を!