新しく書いた短編オレンジ。
匙を投げた。
だめだ、これは、書けない。気持ち悪い。吐き気がする。
この話はボーカロイドの曲オレンジを聞いて書いてみたいと思って書き始めたのだ。中身は音楽にまったく関係ないけど。
この話の根幹は幸せと理解だ。
2人は互いを理解して互いのために生き、そして死んでいく話。
これを書くにあたって、最も大事なのが落差だった。前半で思い切り幸せを書いて、後半でへし折りたかった。でもね。
「幸せ」を書くということが、できない。
その事実に心が折れた。
人生で「幸せ」だったことが1度もない僕には幸せの理解が出来ない、書けない、書いてみたけど理解できない、気持ち悪い。何だこの文章の羅列は、汚い。
「幸せ」ってなんだろうね。
こんなに、気持ち悪い小説を書いたのは人生ではじめてだ。
こんなにつまらない小説を書いたことも多分ない。
本来は消すべきなのだろうと思うけど、残しておく。
もしかしたらいつか、幸せになれるかもしれないからね。
「幸せ」を小説を書くための材料としか思っていない僕の幸せってなんだろうな。
小説を書くことにも何も思わないのに、それでも書くために幸せを求めることになるのかな。
とっくに未来には絶望しかなくて、死ぬのも億劫だから生き続けるしかなくて。
何も思わない、何も感じない僕の心はとっくに死んでいる。