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私に刺さった作品5選

えー、5作品だけー?
と、いきなり自分に文句を言いたくなりました。
いや、相互さんが、これが俺に刺さった作品だ!って5つ紹介していたので。
それはある自主企画の中の作品から選ばれていましたが、
私は今のところ特にそういうのに参加していないので、
これまでに読んで星をお贈りした作品の中から決めようと思います。
なお、以前近況ノートで紹介した作品と
レビューコメントを書いた作品は除外します。
それでも数多いんですけどねぇ……大丈夫か?
あ、もうおわかりかとは思いますが、念のため申し上げておきます。
これは作品の優劣を決めるものではありません。
例えば、日本語文法が拙いものでも、私に刺さったら紹介します。
たとえ人気がなくて星3個しか獲得していない作品だとしても、です。
まあそういうのはたぶんないと思うのですが。

1つ目
「眠れる塔の魔法使い」小林礼さん
https://kakuyomu.jp/works/1177354054887122175

作者さん曰く「ボーイミーツおっさん」の異世界ファンタジー。
貧乏な王子様アレンが、呪いをかけられた姫君を救出しに向かいます。
たぶん私がカクヨムで読んだ中で一番長いお話ですね。
長さなんか全く気にならずすいすいいけちゃいます。
登場人物の設定がしっかりしているからか、
コミカルに進むストーリーがとてもおもしろくて、
わくわくしながら読むことができました。
「おっさん」のだらしない性格を表す描写や
軽妙なやり取りがあったかと思えば、最後には――
この先は作品内でお確かめください。
私にはめちゃくちゃ刺さりました。

2つ目
「オ・ソロイ」朝吹さん
https://kakuyomu.jp/works/16817330660350778989

繊細な表現をこれでもかと駆使して描かれているGL。
崩壊した木造の家、つまり廃屋に巻き付いている植物の
ちょっと不気味な描写から始まります。
それから、主人公の園子が、育った施設で
世話を焼いてくれていた苑子お姉さんのことを思い出す場面へ。
導入部ではどうしても人物や設定などの説明が入りますが、
そうと気付かされず物語に没頭しながらも、
設定がちゃんと頭に入るように書かれているのが素敵。
柔らかな園子と苑子の関係の描写、
ぎらぎらと暴力的なまでの施設外の描写、
その対比がとてもおもしろく、お話に厚みを与えています。

3つ目
「佐伯はみんなのものだから」秋犬さん
https://kakuyomu.jp/works/16817330669648707220

主人公の少年・網代木が、クラスメイトの佐伯を1回3000円で買う話。
重々しい現代ドラマですが、性描写ありのBL要素があります。
1話目からちょっとアレなシーンが入ります。
でもそれだけじゃない。
主人公の家庭の問題、佐伯が置かれている環境の問題、
普通の高校生のはずの若者を苦しめる様々な問題が描かれます。
流されたくはないのに結局親の言いなりになってしまう網代木と、
流されないように生きるために自分を売る佐伯。
そういういろんな対比と心理描写が本当に見事で、
最後の8話目でぐっときちゃいます。
読んだ直後にもXでぎゃーぎゃー騒いでいたのですが、
これは本当に衝撃的でした。
ああ、それ書いていいんだ、そうか、という具合に刺さりましたね。
たぶん、私の激重現代ドラマ「花は、咲う」に影響を与えています。
そう考えると刺さり具合すごいなw

4つ目
「【短編】薄氷(うすらい)」Imbécile アンベシルさん
https://kakuyomu.jp/works/16818023212675429682

性描写ありの現代ドラマです。
まず、小説紹介の文章がすごく良い。
これだけでも芸術的だと思います。
「後腐れでしかありませんでした」って!
ちょっと衝撃的でした、この言い回し。
そして内容も、主人公の「僕」がクラスメイトのレイカに対して
ふわふわ揺れる感情を持て余したり、
自分の劣等感や性に関する考えを持て余したりするのが
とてもリアルに思え、本当に良いです。
モテない高校生の、刺激的な体験を文学的に綴るとこうなるんだな、と。
内容や登場人物の設定できれいなところはあまりありません。
それなのに、きれいに思える。そこが刺さったんです。
タイトルの「薄氷(うすらい)」がうまく回収されているのもすごい。

5つ目
「2048:CANNIBALIZED」諏訪野 滋さん
https://kakuyomu.jp/works/16818093077349295663

残酷描写あり、暴力描写ありのSFでBL要素ありです。
自主企画に参加してくれたからとか、
やったー!BLだー!ぎゃあああ!!と大騒ぎしたからとか、
そういうことで選んだわけではありません。
いや、そういうことで喜んだのは事実なんですがw
それは置いといて、文章が刺さったからというのが一番の理由です。
三人称の中で一人称になる部分を2箇所発見しましたが、
それほど違和感を覚えず、むしろいいエッセンスになっていて、
私の弱い頭でもストーリーを楽しむことができました。
本当に素晴らしいし、ありがたいです。
しかもけっこう重々しい設定で、がっつりハードボイルド的展開。
迫力のあるアクションシーンも満載なのに
BL要素もちゃんと味に深みを出しています。
たった4千文字強で場の描写も心理描写もセリフのやり取りも
うまく詰め込まれていて、とても楽しめました。

というわけで5作品紹介しました。
コメント書くの苦手なので、大変でしたw
自業自得ですけどねww
他にも迷った作品はいっぱいありましてね……
しようこちゃんとか、セブンスター・シンドロームとか、
両国の花火とか、男の娘BLとか、春ノ夜ノ夢ノゴトシとか、
聖夜のキセキとか、亀とか、骨を孕むとか、くるっていくとか、
……他いろいろ。
本当に、大好きな作品はいっぱいあるんですよ。
選ぶのって難しいなぁ。
何だか偉そうに思えたらすみません。

それでは今回はこのへんで。
みなさま、ごきげんよう。

5件のコメント

  • 書くの忘れていました。すみません。
    紹介に何か不都合がありましたら削除しますので、コメントください。
  • 拙作を上げていただきありがとうございます~。
    どれも無茶苦茶気になります、佐伯君のXリプライ凄かったし…ご紹介有難うございます、ちょっと読みに行ってきます!
  • いえいえ、滅相もないです。
    こちらこそ、おいしくいただけて感謝しています。 ごちそうさまでした。

    佐伯、私すっごく騒いでましたよねw
    その節は失礼しましたww
    秋犬さん、ただの犬じゃないんですよ…!

    お体にお気を付けて、ヨムヨムをご堪能くださいませ☆
  • こんなに佐伯を愛してくれてありがとうございます(/// ^///)作中では本当の意味で誰にも愛されてない(と佐伯は思ってる)ので、佐伯もきっと喜んでると思います。

    くるっていく、は私も好きです!
  • あ、ただの犬じゃない秋犬さん、ようこそいらっしゃいました~。
    佐伯、良いです……おもしろかったです……そしてぶっ刺さりました。
    ズレアクエストと黒歴史ノートのイメージが強かったので、びっくりもしましたw
    確かに佐伯くん自身は、誰にも愛されていないって思ってそうですね。

    くるっていく、レビューコメント書いてましたねー!
    あれほんと好きですw

    コメント書いてくださってありがとうございました!
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