皆さま、ごきげんよう。
宮条優樹でございます。
『ヒーローに中の人はいません!』エピソード4まで公開始まっています。
https://kakuyomu.jp/works/1177354054885934485/episodes/1177354054885990727今回は、虚構と現実のギャップについて。
私の、割と個人的な、課題としていることについてのお話です。
いつからかははっきりしないのですが、私はフィクションに描かれることが実際には成立しない現実に悩んでいました。
たとえば、争いのない平和な世界、永遠に続く真実の愛、強い絆で結ばれた友情などなど……。
小説や映画の中で描かれる美しいもの、尊いものは、私たちを感動させ、胸を熱くさせてくれます。
しかし、それらのものは、現実には存在しないものなのだと、いつかの私は気づかされたのでした。
世界平和も、真実の愛も、固い友情も、フィクションだから成立するものなのだと。
現実でそれらは、綺麗事、ただの理想と呼ばれることを。
たぶん、同じくらいの頃に、学校の先生や自分の両親が、完璧な大人、完璧に正しい人間などではないと、気づいてしまっていたと思います。
そして、それがとてつもなくショックであったのでした。
正直は美徳と言われながら、実際は正直者が馬鹿を見る。
差別はよくないと教わりながら、当たり前のように存在する贔屓、裏表。
嘘もごまかしも、悪意も邪も怠惰も、学校、家、社会に蔓延している。
それが当たり前だと、現実はそんなものだと、みんなが思っている。
けれど、そんな世界で生きていて苦しくないんだろうか。
そんな世界で生きていて、何の意味があるんだろうか。
虚構と現実、フィクションとノンフィクション、その境界線を溶かしたい。
それが、私が創作活動を続けている理由のひとつなのだと、イバライガーに出会って気づきました。
「非日常を日常に起こす」と話してくれた代表の言葉、現実に私たちと同じところに立って活動しているイバライガーの姿。
「私も同じことをやってみたい!」
この作品を書いたことでそうはっきり自覚できたのは、私にとっての大きな収穫です。
なので、この作品自体も、境界線を溶かして描くことを意識してみました。
これは課題として、今後の作品でも挑戦していきたいと思っています。
読んでくださる方には、そのあたりはあまり気にせず、書いてあることをそのまま楽しんでいただければいいな、と思います。
それでは、また。
次の近況ノートは、イバライガーのショーで私のお気に入りを紹介したいと思います。