仏教の8つの実践課題の1つに「正精進」というものがあります。
精進とは「努力」という意味です。
では、仏教でいう正しい努力というのは一体なんなのでしょうか?
仏教が説く正しさというのは「思い込みを排除して、事実に基づいた状態」のことを指します。
まず、続けることが正しい努力だと説いています。高い目標をたてたとしても妄想に浸ってるだけでは現実は何も変わりません。3日間はやったけどすぐに飽きてしまったらそれは努力しているとはいいません。
次に、目的に沿った努力が、正しい努力だと説いています。人は継続することに満足して目的を見失ってしまうことがあります。しかし、冷静になって今やっていることは本当に目的達成のための道なのかと考えることも必要です。
例えば、山登りをしていて正しい道を進めば自ずと山頂に辿り着くことができます。しかし、道を間違えればどんなに歩いても山頂には辿りつきません。
苦行時代のお釈迦さまはまさにこの状態だったと言えると思います。努力しても努力しても真理を悟ることができない。仏伝によればお釈迦さまは6年間苦行をしたと言われています。
そんな中、苦行では目的達成できないと悟り苦行をやめました。この気づきと方向転換は、まさに仏教でいう正精進の例だと思います。苦行が目的になっていた五比丘からは堕落したと思われたかもしれませんが、お釈迦さまにとっては苦行が目的達成の手段ではないことがハッキリわかっていたのでしょう。
結果的にお釈迦さまは苦行をやめられてすぐに真理を悟ったと言われています。