• 歴史・時代・伝奇
  • 現代ドラマ

『歴めろ。』第四十一話のうんちくコーナー

●山科花桜梨のうんちく

 今回も私がご案内させていただきます。

 式子内親王の歌の指導者は定家の父親、俊成だと言われています。内親王の為に『古来風躰抄』という歌論書まで書いています。
 俊成は歌については『幽玄』を唱えています。奥深い趣や味わいのある歌を好んでいたようですね。その影響なのでしょうか、

 白露に風の吹きしく秋の野はつらぬきとめぬ玉ぞ散りける  文屋朝康

 この透き通るような流麗(りゅうれい)な歌から、式子内親王の『玉の緒よ……』が連想されます。
 そして内親王は、色々な歌から言葉と意味を折り重ねていく定家の神髄『有心(うしん)』……人の命や心情も大事にしています。
 『玉の緒よ……』の歌が長く愛されてきた理由の一つに、俊成の『幽玄』、定家の『有心(うしん)』が巧く融合されているからなのでは、と思う私です。。。。

コメント

コメントの投稿にはユーザー登録(無料)が必要です。もしくは、ログイン
投稿する